犬の『混合ワクチン』は毎年打つべき?
皆さんは愛犬に『混合ワクチン』をどのくらいの頻度で受けさせていますか。
狂犬病予防接種に関しては、国で毎年接種することが義務付けられているため、年に1回、必ず接種しているかと思います。しかし、混合ワクチンは義務付けられているわけではないため、飼い主の判断によりワクチン接種を受けさせる必要があるのです。
そのため、かかりつけの動物病院などで「そろそろ打ちませんか」と提案されて、言われるがまま打っている飼い主やドッグランの証明書として必要だからという理由で打っている人もいます。
1.そもそも『混合ワクチン』って何?
そもそも『混合ワクチン』とは何かご存知でしょうか。一般的に言われている混合ワクチンは、「ジステンパーウイルス」「パルボウイルス」「アデノウイルス」の3つのウイルス感染症に対するコアワクチンに、ノンコアワクチンを混合させたものを指します。
動物病院によって取り扱っている混合ワクチンが異なるため、その地域の特性にあった混合ワクチンが用意されていることも多いです。
また、コアワクチンは1回接種すると、一般的に3年と長期間免疫を獲得できるのに対し、ノンコアワクチンは約1年と短い期間で免疫力が下がってしまうという特性を持っています。
2.混合ワクチンは毎年打たなければいけないの?
前述したように、混合ワクチンはコアワクチンとノンコアワクチンを混合させてできたものです。そして、コアワクチンが3年ほど免疫を獲得できるのに対し、ノンコアワクチンは1年ほどで免疫力の効果が薄まってしまうと言われています。
したがって、ノンコアワクチンのみ毎年接種することを推奨している動物病院も少なくありません。
しかし、本当にワクチンは毎年接種しなければいけないのでしょうか。実は、従来よりノンコアワクチンを毎年接種することが推奨されてきましたが、最近になって犬によって適正回数や頻度が異なることが判明したのです。
そのため、1年に1回接種することが適正である犬もいれば、1回接種することでコアワクチンと同様、3年ほど免疫を維持することができる犬もいるのです。
3.ワクチン効果が長持ちする犬は適したタイミングで接種
ワクチンの効果が他の犬よりも長持ちする犬の場合、3年ほど免疫を維持することができているにも関わらず、毎年ワクチンを接種してしまうと、ワクチン過剰接種となってしまいます。
ワクチンを必要以上に接種させてしまうと、副作用を引き起こすリスクが高まるため、必ずしも全ての犬が毎年混合ワクチンを接種しなければいけないというわけではないのです。
愛犬に適切なワクチン接種のタイミングは?
混合ワクチンの接種は、それぞれの犬に適したタイミングで行うことで健康的に、そして安全にワクチン接種を完了させることができます。
愛犬がワクチンの抗体をどのくらい長持ちさせることができるのかを判断するには、『ワクチンの抗体検査』を行う方法が最善です。
体内の抗体量を知ることで、その犬が今現在ワクチン接種が必要であるか、また、どのくらいの頻度で接種するべきなのかを見極めることができるのです。
抗体検査をするにあたり『犬用ワクチンチェック』を取り扱っている病院に申し込む必要があります。
まずはかかりつけの動物病院で取り扱っているかを確認し、取り扱っていない場合は、別の近くの動物病院を探してみましょう。取扱病院はネットでも検索が可能ですよ。
まとめ
いかがでしたか。犬の混合ワクチンは、必ず毎年受けさせなければいけないと考えている人も多いですが、実は適切なタイミングは犬によって異なります。まずは一度、抗体検査を行い、愛犬にとって適切な接種タイミングを知りましょう。