1.餅
お正月の食べ物と言えば、お餅を思い浮かべる人も多いと思います。
普段は食べない人も、年末年始だけは家にお餅を用意する人もいるでしょう。
しかし、お餅は犬にとって危険な食べ物なので、十分注意して楽しむようにしましょう。
お餅はもち米から作られていて、犬にとって有害な成分は含まれていません。
そのため、毒性という部分では犬の体にとって大きな問題はありませんが、喉に詰まらせて窒息する危険性が高いので与えることは避けましょう。
人間でも毎年正月にはお餅を喉に詰まらせて亡くなる事故が起きています。
犬の場合は、食べ物をよく噛んで飲み込むという習性がないので、人間以上にその危険性が高まります。
さらに、お餅と一緒に食べることが多い海苔も注意が必要です。
小さくちぎったものを与える分には問題ありませんが、大きい状態で飲み込んでしまうと喉に張り付いてしまうことがあるのです。
また、年末年始はとても寒いので、お餅を冷蔵庫などに入れず部屋の中の涼しい場所で保管している家庭も少なくありません。
焼いていないお餅はとても硬いため、大きい塊のまま丸飲みしてしまったり、消化器官を傷つけてしまったりすることもあります。
床に置いた箱の中などに入れてあったお餅を、犬が勝手に食べてしまう可能性もあるので、保管にも十分気をつけてください。
2.アルコール
年末年始には、友人や親戚などが集まって食事をする機会が増えると思います。
おめでたい時期ということで、お酒を楽しむことも多いでしょう。
大人数で食事を楽しんでいる時は、つい油断してお酒や食べ物の管理が甘くなってしまうことがあります。
そのため、口の開いたお酒の瓶やお酒が入ったコップが色々な場所に置きっぱなしになることもめずらしいことではないと思います。
そのような場合に、犬が興味本位でお酒を舐めたり飲んだりしてしまうことがあります。
犬の体内には人間のようなアルコール分解酵素がないため、お酒を摂取すると非常に危険です。
分解されないままアルコールが吸収されてしまい、中毒症状を引き起こすのです。
脳や内臓器に異常をきたすだけでなく、最悪の場合命を脅かすこともあるので絶対に与えないようにしてください。
3.フライドチキン
年末年始、特にクリスマスシーズンに食べられることが多いフライドチキンも気をつけなければならないものです。
肉自体に香辛料が使われていて濃い味付けがされているだけでなく、油分も多いので食べることで嘔吐や下痢を引き起こすことがあります。
そして、さらに危険なのが骨部分です。
過熱した鶏の骨をかじると、縦に割れて鋭くとがってしまいます。そのため、飲み込んだときに消化管を傷つけてしまうことがあるのです。
また、肉と一緒に丸飲みしてしまった場合、きちんと消化できずに胃や腸で詰まってしまうことも考えられます。
食べ終わったフライドチキンの骨をお皿に残した状態に席を離れると、その隙に犬が盗み食いしてしまうことも多いので、十分に気をつけてください。
まとめ
家族や友人、親族など大勢で集まって食事を楽しむ機会が増える時期は、犬の誤飲・誤食事故が起こりやすいタイミングでもあります。
普段は食べ物の管理に気を使っている飼い主さんでも、つい気がゆるんで管理が甘くなりがちな上に、犬の体にとって危険な食べ物が食卓に並ぶことも増えるでしょう。
また、おめでたい時期だからと、ごちそうを愛犬におすそ分けしたくなることもあると思います。
しかし、人間にとってのごちそうは、犬の体に負担をかける可能性があるものも多いので、気をつけなければなりません。
「年末年始に愛犬にもごちそうを…」と思うのであれば、犬用のおせちやケーキなどを用意してあげると犬も喜んでくれるでしょう。