はしごとカヤックと棒を持って
子供が近所の大人に助けを求めた！
冬になるとあちこちで発生する、犬が凍った池に落ちる事故。気づかれずに命を落とす犬たちもいることでしょう。米国・バージニア州でもやっぱり、ありました。犬が池にはまって出られないのを、近所に住む子供たちが気づいたのです。
そこで助けようと無理して子供も池にはまる！という2次災害が起きなくてよかった。この子たちはご近所のドアをノックして状況を説明し、大人に助けを求めたのでした。グッジョブ、子供！
大人たちは本気で助けに乗り出してくれました。長くのびるはしごを持ってきて、氷のふちにしがみついている犬のところまでのばしてやったのです。1人の男性がカヤックに乗り、はしごに手をかけながら少しずつ犬に近づきます。カヤックには綱をつけて、岸辺に立つ人たちがしっかり握っています。
犬は、アウ、アウ、と声を上げながら必死に氷に上がろうとしますが、力を使い果たしつつあるのは明らか。水の中で体がグリングリンと回転してしまっています。このままではおぼれる～。
「はしごから手を離すなよー！」と、一緒にかけつけたご近所さんが男性に声をかけます。
女性の声で「もう少しだよ！」
子供の声で「がんばって！」
ご近所のみなさんが一丸となっています！
「犬をはしごの上に引っ張って！」「棒の先っぽをひっかけてさ…」とか、皆さん口々に言いますが、そう簡単ではない。男性は思うように動けず、犬は「ウォウ」と悲しげに叫んでは、水面でのたうち回っています。
犬はもう何かにしがみつく力もなく、「アゥアァァ」と声を上げ、ひっくり返りながら水面をただよって男性から離れてしまいそう。とても、とても危険な状況。はしごカヤック作戦は失敗か…？
と、思った瞬間、棒の先についたワイヤの輪が犬の首にかかり、男性は一気に犬をたぐり寄せた！呼吸を合わせて、岸辺で綱を握る人たちがカヤックを引っ張り上げる！
その後
ご近所さんたちが歓声を上げる中、犬が氷上を滑ってどんどん岸辺に近づいてきたところで、動画はここまで。でも、その続きがあったそうです。
犬は低体温で心肺停止におちいり、救急救命士が心臓マッサージを行って蘇生（そせい）させました。
このレスキューに関わった人たちの中には犬の飼い主はいなかったのです。犬が回復してすっかり元気になった頃に初めて、いなくなってしまった犬を必死に探していた飼い主さんと再会できたそう。よかった！飼い主さん、事のてんまつを聞いてこの動画を見たらもう、感謝感激、涙ボロボロだったでしょうね。何か恩返しを、と考えたことでしょう。最後に、命拾いしたこの子の名前は「アトラス」でした。めでたし！
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