【元動物看護士体験談】「こんな子なら飼わなかった」と言われ続けた犬

【元動物看護士体験談】「こんな子なら飼わなかった」と言われ続けた犬

世界にはたくさんの種類の犬がいます。大きい犬、小さい犬、穏やかな犬、用心深い犬など、犬種によってさまざまな見た目や性質があります。みなさんは、どんな理由で犬を選びますか?私が動物看護士として働いていた際に出会った、「こんな子だと知っていたら飼わなかったのに」と言われ続けた犬の話をしたいと思います。

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私は動物病院で動物の看護師として働いていました。そのときに体験した、飼い主から愛されず最後には見放されてしまった犬のことを今回はお話しします。

安易に飼う犬を決めないでほしいという願いをお伝えしていきたいと思います。

ラサ・アプソという犬種

Lhasa Apso on a white background

私が動物病院に勤務していた際、ラサ・アプソという犬種を飼っている飼い主さんがいました。

ラサ・アプソは2000年以上前からいたとされる歴史の古い犬種で、シーズーの祖先犬にあたります。きれいに毛を伸ばすと床までつくほどで、顔周りにもたっぷり毛があるので、まるで小さなライオンのような見た目をしています。

性格は陽気で遊ぶのが大好きな一方、警戒心が強い子が多いとされています。しかし私が出会ったラサ・アプソは、想像していた見た目とはまったく違っていました。

いつも血がにじんでいたラサ・アプソ

Lhasa apso at grooming salon

初めて受診したときのラサ・アプソの痛々しい姿を今でもはっきりと覚えています。

ひどい皮膚炎を患っていたため、脱毛により皮膚がまだらに見え、ところどころ出血しており、毛が生えている部分もほとんど絡まっている状態でした。

また、外耳炎も同時に患っていたので、かゆくて掻きむしったのか耳は血の固まったかさぶただらけでした。

皮膚炎の原因を調べるために処置室へ連れて行くと、飼い主さんと離れたことによる不安のため、離れた瞬間からまるで人間の赤ちゃんのように泣き叫んでいました。

心配すらしない飼い主さん

少し体に障っただけでも泣き叫ぶ声が大きくなるため、おやつで気を紛らわせようとしましたがまったく興味を示しません。仕方なく、私たちスタッフは心を鬼にして処置を行うしかありませんでした。

その後、獣医師から飼い主さんへ皮膚炎と外耳炎がひどいことが告げられたのですが、終始飼い主さんが「こんな子だと思わなかった!こんなに手がかかるなら選ばなかった」と言っていたのです。

通常、あれほどまで泣き叫ぶ声を聞くと飼い主さんは不安になるものですが、そこに対して心配している様子も全くありませんでした。

信じがたい無責任な言葉

White dog sleeping on the carpet of home. Lhasa apso dog

ラサ・アプソの皮膚炎はかなりひどく、数回の受診で治るような状態ではありませんでした。

1週間おきの受診のたびに飼い主さんは

「シャンプーを数日おきにするのが面倒くさいし、こんなにお金がかかるなんて誰も教えてくれなかった。こんな子だと知っていたら飼わなかったのに」

と以前と同じく事を繰り返し言います。

そしてついに

「里親や保護施設に出そうと思っている」

と、愛犬のことを家族とは見てないような無責任なことを言い出しました。

獣医師は、シーズー同様ラサ・アプソも皮膚疾患や外耳炎にはかかりやすいこと、今まで一緒に生活してきたのだから最後まで命の責任を持つべきと話しましたが、飼い主さんは「病院に安楽死を頼んでいるわけではないのだから関係ないでしょ」と聞く耳を持ちませんでした。

完治しないまま見放した飼い主

White dog sleeping on the carpet of home. Lhasa apso dog

結局しばらくして飼い主さんは、そのラサ・アプソを手放したそうです。飼い主さんと親しかった他の患者さんからその話を聞いたため、どのような方法で手放したのか私たちには知る方法がありませんでした。

新しい飼い主さんの元で適切に治療を受け、愛情をたくさんかけてもらっていることを願うばかりです。

まとめ

Group of dogs sitting in front of a white background

犬を飼うときに、どのように犬種を決めるのかはとても慎重にならなければいけません。

犬の見た目や性格だけでなく、どんな病気にかかりやすいのか、トリミングはどれくらいのペースで必要か、どれだけ食事にお金がかかるのかなど、確認すべきことはたくさんあります。

また、犬の性質というのは一般的にこうである、というだけであり、その子の性格を保証するものではありません。どんな子になったとしても生涯一緒に過ごしていく覚悟が必要です。

飼い主さん自身の性格や生活リズムも考慮したうえで自分のパートナーを選び、最後まで責任をもって生活を共にしていってほしいと思います。

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