音楽と酒、タバコの夜の世界から大転身!
タキス・シェスター開設までの道のり
わんちゃんホンポでたびたび紹介しているギリシャ・クレタ島の動物保護施設、タキス・シェルターがどのように設立されたのか、どんな運営方針なのか、主催者のタキスさんが語ります。
現在アラフィフのタキスことプロエスタキスさんは、クレタ島出身のDJでした。20年にわたってDJとして昼夜逆転生活を送り、そのうち10年は自分のナイトクラブを経営したそうです。その彼がどうしてシェルターを運営することになったのでしょう?
タンクトップに短パン姿で、オリーブの木と犬たちに囲まれて語るタキスさんです。
タキス:夜遅い生活、アルコール、遊びにふける毎日に、ほとほと疲れ果てました。それで、ナイトクラブを売り払って新しいことを始めようと思い立ったんです。
タキス:ある日、町のゴミ集積場をたまたま訪れたら、そこにノラ犬がたくさんいた。骨折して骨が露出している子もいましたよ。それから毎日そこに通って犬の世話を始めました。
その少し後に、木も育つ広い土地を見つけて購入したんです。そしてそこにゴミ捨て場の犬たちを移しました。それがシェルターの始まりです。それ以来、ノラ犬たちを保護しているんです。
それが2014年のことでした。2017年に撮ったこの動画では、シェルターに170頭以上の犬がいると言っていますが、直近では犬、猫あわせて400頭以上が保護されているそうですよ。
すべての犬を一緒くたにすると仲間割れが起き、殺し合いにまで発展する可能性があります。シェルターでは彼らをグループに分けて、それぞれにボス犬がいるそうです。
障害のある犬や内気な犬など、集団に入れない子たちには専用の空間を用意して、毎日様子を見ています。
その全ての犬たちの「アニキ」が、タキスさんです。みんなタキスさんにあいさつに来ます。
タキス:経済的に苦しくなって飼い犬を捨てるしかなかったと言う人がいます。でも、それはウソっぱちだ。もし大切な犬をどうしても飼えなくなったなら、絶対捨てたりしませんよ。友人に引き取ってもらうなり、何とかするはずです。車を売ってでも。
タキス・シェルターが新聞などで広く知られるようになると、シェルターを訪れる人、そして寄付してくれる人が日増しに増えました。タキス・シェルターは自治体からもどこからも補助金などを受け取っていません。寄付金が頼りです。
世界中から人が訪れ、そして里親に立候補してくれるようになりました。これまでに600頭以上の犬や猫をギリシャ内外の里親さんの元へ送り出したそうです。
終わりの見えない戦い
助けを必要とするノラ犬、ノラ猫たちを片っぱしから保護するのがタキス・シェルター流。お金はなんとかなる。なんとかする。それでもまだまだ、ノラたちはいなくなりません。保護するはしから、捨てる人、放置する人、虐待する人がいるからです。
終わりの見えない戦いをタキスさん、そしてボランティアやサポーターの人々は今日も戦っています。
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter