1.飼育場所や環境
犬が長生きするかそうでないか、ということについてポイントとなるのが飼育環境です。
特に、外で飼育されている場合と室内で飼育されている場合では、健康状態の維持に大きな差があらわれるとされています。
屋外で飼育されていることが悪いというわけではなく、どうしても清潔に保ちにくく菌やウイルス、寄生虫に接する可能性が高くなってしまうため、病気になりやすい傾向にあります。
また、飼い主さんがそばにいないことで、怪我やトラブルを招くこともあり、そのような時にも発見が遅れてしまうことがあります。
さらに、屋外では犬へのストレスがかかりやすいとも考えられています。工事や雷の音などが大きく聞こえたり、家の周辺を行き交う人や犬猫の気配で常に警戒心を持っていたりすることで、精神的に負担を感じやすい傾向にあるのです。
ほかにも、飼い主さんとのスキンシップやコミュニケーションが少ないことでストレスが溜まりやすいとも言われています。
屋内で飼われている犬よりも、屋外で飼われている犬の方が衛生面が清浄に保たれにくい上、犬の様子に目が行き届かない可能性が高いことから、寿命にも影響を及ぼすと考えられています。
2.散歩の量や内容
私たち人間と同様に、犬にとっても適度な運動を行うことは健康を維持するためにとても重要なことだとされています。
運動をすることで肥満を防ぎ、体力や免疫力を向上させて病気にかかりにくい体を作ることができます。
さらに、筋力を強化して関節をサポートすることができるため、年齢を重ねても健康的な生活を送ることができると考えられているのです。
そのため、毎日しっかりと散歩をして運動をさせることが、犬を長生きさせることにつながります。
ただ長く散歩をさせればいいというわけではなく、体質や年齢、体調に合わせた適切な運動をさせることが大切です。
歩くコースやスピードを変えたり、散歩中に遊びを取り入れたりと運動の量や質に変化をすることも効果的です。
3.食事内容
犬の健康を守って長生きをさせるためには、運動と並んで食事も大切なポイントになります。
日本では近年犬の肥満が多く見られます。そして、「肥満は万病のもと」と言われるように、肥満が原因で病気や身体的なトラブルを引き起こすことも非常に多くあるとされています。
そのため、犬に長生きしてもらうためには肥満にならないよう、適切な内容の食事を適量与えることが大切です。
食べ物の与えすぎで太らせてしまうことはもちろん、太らせてしまったからといって極端な食事制限をすることもNGです。栄養が偏ると、病気を引き起こしたり免疫力が低下したりする恐れがあるので、ダイエットする場合は必ず医師の指導を受けるようにしましょう。
また、犬の食事内容はライフステージに合ったものを選ぶことも大切です。子犬と成犬、老犬では必要な栄養素も消化能力も異なるので、それぞれの体に適した食事を与えることが必要なのです。
特に、妊娠・授乳期の母犬や、病中・病後の犬は栄養管理がとても大切なポイントになるので、こちらについても専門家の指示を仰ぐようにしましょう。
まとめ
犬の長生きさせるために大切なことは、適切な食事と適度な運動を提供することです。そして、過度なストレスを与えないようにして、心身を健康的な状態に保つことが必要です。
また、こまめにスキンシップやコミュニケーションを取ることで、ちょっとした体調や心情の変化に気がついてあげることも重要なポイントになります。
病気の原因は、遺伝性のものや原因不明のものなど様々なものがあるため、その全てを完全に防ぐことはできません。しかし、早い段階で気がついて適切な対処を行うことで、命を守ることができる可能性もあります。
愛犬の命を守れるのは飼い主さんだけです。愛犬には健康的で快適な生活を送らせるとともに、たっぷりの愛情をかけて接することが大切です。