長いリハビリの末につかんだ幸せのセカンドライフ
施設に搬送された痩せこけた犬
オーストラリアのRSPCA (英国王立動物虐待防止協会) クィーンズランドの施設に、痩せ衰えた犬 「チーカ」 が搬送されてきました。
詳細は明かされていませんが、おそらくはネグレクトが原因でしょう。チーカは文字通り骨と皮の様相で、ものすごく痩せ衰えていました。
行動矯正プログラムのために別施設に移動
施設での長いケアとリハビリが始まりました。
ネグレクトによる精神的なダメージと何ヶ月にもおよぶ施設での生活が影響したのでしょうか。チーカの行動は悪化する傾向にありました。
他の犬と馴染めない、散歩に行くと車を追いかけ始めるなど、環境にうまく適応できていない多くのサインが見られました。
RSPCAの獣医チームは、行動を矯正するプログラムにチーカを参加させることにしました。そこでは、問題行動のきっかけとなるものに敏感に反応しなくなるような訓練が行われます。
チーカはプログラムに参加するために、RSPCAの別の施設に移されれることに。
身体的には体重も増えて健康そうですね。
別の施設に移ったチーカは、スタッフの人たちとすぐに仲良しになりました。他の犬には、まだうまく対応できませんが人懐っこい性格のようです。
行動矯正の訓練だけではなくお散歩などのお楽しみ時間もいっぱい。
オフィス・フォスター・プログラム（事務所内でスタッフの皆さんと時間を過ごす）で、人間とふれあう時間をたくさん与えられています。
何かおやつをもらえるのかな？
スタッフの女性は 「チーカは行動訓練チームから多くのことを学び、他の犬に対してだんだん恐れなくなるなどずいぶん良くなっています」とおっしゃっています。
とてもお利口さんで活発なチーカはお外が大好き。
１年近くに及んだリハビリの末、里親さんを募集できるまでに回復しました。
なんとラジオにも出演しましたよ！「永遠のお家募集中です！」
RSPCAスタッフの１人である女性が、「１年近く施設で過ごしたチーカは、里親さんが決まる前に家庭での生活に慣れておく必要があるのではないか」 と考えました。
そこで３週間ほど自宅で一緒に過ごすことに。
女性の心配をよそに、チーカはお家でとてもリラックスした様子。
里親トライアルプログラム
そして、３週間後に永遠のお家が決まりました。引き取った後にも、行動矯正チームのサポートが受けられる 「里親トライアルプログラム」 を利用した新しい飼い主タマラさんとの生活が始まります。
2年くらい一緒に暮らすわんちゃんを探していたタマラさんは、チーカに出会えてとてもハッピーです。職場にも連れて行ってもらうほど可愛がられています。
よく頑張ったチーコには幸せになって欲しいですね！
まとめ
長いリハビリを乗り越えて幸せなセカンドライフを手にしたチーカ。RSPCAの獣医さんは「チーカのリハビリは長い道のりでしたが、永遠のお家で幸せに暮らす姿を見て本当に報われる思いです」と語っています。
1年にも及ぶリハビリの長さから、チーカの身体的そして精神的ダメージの大きさが分かります。懸命にお世話してくださったみなさんに心から感謝です。
チーカの幸せへの道のりはこちらから。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル：RSPCA Queensland
