企業でのストレスチェックの義務化
企業戦士を“戦死”させない取り組み
働き盛り世代の死因の1位は“自殺”
警視庁の調べによりますと、2013年の日本国内の自殺者数は2万5374人である事が分かりました。
一見すると3万人を下回ってきたので以前よりは改善してきているように思えますが、まだまだ他の国よりは高水準のレベルであり、しかも30~50代といういわゆる“働き盛り世代”といわれる年代の方達の死因の1位が自殺という厳しい現状があるのです。
原因は心身過労によるストレス
この世代は職場において役職が付いて任される仕事が多く、中には時間外労働時間が80時間を越える方も少なくはありません。
こういった肉体的疲労に加えて、上司や同僚といった人間関係による精神的な疲れから次第にストレスが溜まってしまうのが自殺の原因とされています。
実際に、過重な負荷がかかった影響で、従業員が脳や心臓疾患または精神障害等を発症してしまい、労災保険を請求するという“精神障害等の労災補償”が年度により増減はあるものの、請求、認定件数ともに高くなっているんです。
メンタルからのフォローを行う
こういった流れから、平成27年12月より企業のストレスチェックを義務化して、従業員のメンタル面においての不調を未然に防ぎ、働き盛り世代を始めとする企業戦士の心身の過労を減らそうという取り組みをするようになりました。
少しずつですが、ストレスに対する社会の考え方が変わってきているようですね!
ストレスチェックの詳しい内容とは?
では気になるストレスチェックの内容ですが、主に「ストレス要因」「心身のストレス反応」「周囲の支援」の3つの項目に分けて行い、各質問に対して
「そうだ」、「まあそうだ」、「ややちがう」、「ちがう」の4つの中から選択をしながらパソコン上で答えて行きます。
企業によって細かく内容は変わりますが、平均して出される質問は以下のようになります。
ストレス要因チェック
- 非常にたくさんの仕事をする日が多い
- 定時までに処理しきれない程仕事量がある
- 気を抜ける時間もなく働いている
- 比較的自分のペースで仕事ができると思う
- 自分の方針で仕事の処理の仕方を決めることができる
- 職場の仕事の方針に自分の意見を伝えられる機会がある
心身のストレス反応チェック
- 毎日かなり疲れている
- 仕事が終わるとグッタリしている
- 身体が怠いと感じている
- 気を張りつめていると思う
- 不安感に陥る時がある
- なんとなく落着かない
- 気持ちが憂鬱になる
- 何をするにも億劫に感じている
- 何をしても気分が晴れない
- 以前より食欲が落ちた
- 疲れているのに夜眠れない
周囲の支援チェック
- 上司や職場の同僚たちはどのくらい気軽に話ができているか
- あなたが困った時、上司や職場の同僚たちは頼りになると思えるか
- あなたの個人的な問題を相談したら、上司や職場の同僚たちは親身になって乗ってもらえると思うか
これらの答えを集計し、どれだけ仕事(会社)がストレスの影響を与えているのかを調べていくのです。
本当に全ての企業で行うの?
義務化されるストレスチェックですが、現実だと今の時点では大手の企業がメインとなってストレスチェックを行っていますが、チェックをするにあたり社員1人当たり年間5千円程度の費用がかかってしまう点と、罰則規定が決められてなかったり会社の規模が小さかったりすると周りに知られてしまうような恐れもある事から、中小企業ではまだ行わない所が多いそうです。
社員のストレス対策に社員犬を導入する企業も
従業員を癒すのが仕事ですワン
そんな仕事上でのストレスを抱えている従業員に対し、ドッグセラピー効果を取り入れる試みをいち早く行っている会社があるんです。
情報システム構築のためのソフトウェア製品事業を行っている日本オラクルでは、「ウェンディ」という社員犬が存在しています。
そしてウェンディと接している社員の状態を調べたところ、リラックスした状態を示すアルファ波が計測できたのだそうなんです。
広報はワタシにおまかせだワン
他にも、イラストSNS運営するピクシブの社員犬「チョビ」は、ツイッターやイラスト展示イベントに登場するなどし、自らが会社の宣伝役を買っているんです!
もちろん従業員に癒やしを与える役目もキチンと果たしていて、会社の休憩所に設置されているソファの近くにチョビ専用の家があり、身体を休めにきた従業員に安らぎのひとときを与えているんです。
まとめ
働き盛り世代の過労によるストレスの増加や自殺者数の多さを危惧し、ストレスに対する考え方を変える為に、今年の12月から企業においてのストレスチェックが義務化されるようになりました。
チェック内容はストレス要因や心身のストレス反応、そしてストレスに対する周囲の支援について等になります。
そして中には社員犬を導入して従業員に癒やしを与える取り組みをしている会社もあるんです。
個人的には私の働いている職場にも社員犬を入れるか、私を含む従業員の愛犬を日替わりで同伴出勤させたいところですが、現実は難しいですよね?
なので私は、仕事から帰ったら出迎えてくれる愛犬を思い切りワシワシと撫で回し、そのまますぐに散歩に連れて行って「今日はこんな事があって疲れたよ」とひたすら1人で話しかけながら一緒に歩き周って癒やされてもらっています。
愛犬からみたら「こいつウルサイ」と思われているかもしれませんが(笑)
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女性 たまみ
40代 女性 こたママ