犬のソーシャルライフについてのアンケート調査
アメリカでは5月は全国ペット感謝月間です。これにちなんで、ペットフード ブランドACANAが調査会社を通じて「2020年の愛犬と社会生活」をテーマにしたアンケート調査を実施しました。
2020年は世界中の人が自宅に閉じこもることを余儀なくされ、多くの人の友人や家族との付き合いに大きな影響が及びました。ではペットの犬の社会生活についてはどうだったでしょうか?犬の社会生活というと少し大げさな感じがしますので、人間と区別するために(意味は同じですが)ここでは犬のソーシャルライフと呼ぶことにします。
犬の飼い主2000人を対象にした「2020年のアンケート調査の結果は、犬と暮らしている人なら「あるある」と共感するところが多いものでした。
飼い主よりも愛犬のソーシャルライフの方が充実している?
2020年の愛犬の生活を考える時に、コロナ禍によるロックダウンや外出の制限を抜きには語れません。アンケート結果にもそれが色濃く表れていました。
85%の飼い主が、ロックダウン中に愛犬が他の犬と十分に触れ合っていないことを心配していました。しかし一方で、コロナ禍の最中であっても愛犬は自分よりも友達との付き合いを楽しんでいると60%の人が答えています。
66%の飼い主は、愛犬は自分よりも「良いソーシャルライフ」を持っていると考えています。また半数以上の人が愛犬は自分よりも多くの友達を持っていると答えています。確かに大人になると同僚など仕事上の付き合いをする人はいても、心を許せる友人というのはそうそう沢山はいないので、この回答は納得ですね。
外出が制限されても犬の散歩には出かける人がほとんどであったせいか、犬たちは2020年に平均3匹の新しい犬友達を得たこともわかりました。また38%の人が犬同士を遊ばせるプレイデートの機会が過去1年間で増えたと答えたそうです。
半数以上の飼い主が公園などで愛犬のための仲人役を務めたことがあると回答しています。また自分の犬がシングルであると考えている飼い主は半数未満で、飼い主が「うちの犬の恋人」と呼ぶ他の犬がいるという回答は56%に昇りました。確かに多くの犬のソーシャルライフは充実していると言えそうです。
オンラインでの付き合いも犬が優位
愛犬のソーシャルライフは散歩コースや公園の中だけに留まらないようです。
アンケートに参加した飼い主の犬たちは、昨年平均4人の新しい人間の友達を得ました。これはZoomやFaceTimeのおかげです。
63%の人がZoomのコール中に愛犬が姿を見せると無敵のスターになると答えています。それは飼い主にとっても嬉しいことなのですが、57%の人は「友人や家族は自分よりも犬を見る方が嬉しそうだ」とちょっと複雑な気持ちを覗かせています。とは言え、53%の人がビデオ通話中に友人のペットが姿を見せると友人の顔を見るより気持ちがあがると認めています。
友人や遠く離れた家族に会うこともままならない環境の中、愛犬の存在に大きく助けられながらも、友人たちが自分の存在そっちのけで犬にエキサイトするのはちょっと複雑。「わかるわかる」と少し笑いながら頷いてしまう気持ちです。
まとめ
2020年のコロナ禍の中での愛犬のソーシャルライフについて、飼い主が思っているところのアンケート調査結果をご紹介しました。
犬を迎えたことで飼い主の社会生活が広がり改善するというのは、犬を飼うメリットとしてよく挙げられる項目の1つですが、このアンケート結果を見ると飼い主自身はあまりそのことを意識していないようですね。
他のアンケート調査では、散歩中にいつも会う犬の名前は覚えているが飼い主の名前は知らないとか、よく会う犬の飼い主さんが犬を連れていない時には誰だか思い出せなかったなどという回答も寄せられています。これも多くの飼い主さんがうなずくことではないでしょうか。
しかし、そのような犬を介してのサラッとした付き合いもまた社会生活の一部であり、深い付き合いでないゆえのメリットもあります。何にせよ、いろいろな面で愛犬の存在に助けられているのは間違いがなさそうですね。
《参考URL》
https://www.studyfinds.org/dog-owners-admit-their-pets-have-better-social-life/