犬はなんで寝たふりをするの?
愛犬が、「実は絶対起きてるでしょ」と寝たふりをしていることはありませんか?この行動や表情は人間らしくて、思わず吹き出してしまいそうになりますよね。寝たふりを目撃する飼い主さんも多いでしょう。
寝たふりをしている犬は、
- 少し目を開いている
- 薄目でこちらの様子を伺っている
- 寝たり起きたりを繰り返している
- 名前を呼ぶと耳が少し動く
などの行動や表情がみられます。
では、なぜ犬は寝たふりをするのでしょうか。
寝たふりをする心理やシチュエーションをご紹介
寝たふりをする心理①実は本当に寝ている
寝たふりをしているような表情がみられても、実は本当に寝ていることもあります。
犬は人間と同じく、寝ているときはノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)を繰り返しています。しかし犬の場合ノンレム睡眠が1割、レム睡眠が9割だといいます。つまり、犬の睡眠の大半は浅い眠りなのですが、聴覚が優れていることや人間よりも警戒心が高いことも相まって、小さな音でも敏感に反応して起きるのです。
そのため、本当に寝ているときも名前を呼ぶと耳がピクッと動いたり、薄目を開けることがあり、この様子が寝たふりに見えることもあります。普段の愛犬の寝方と比べてみて、本当に寝ているのであればそっとしてあげましょう。
寝たふりをする心理②やりたくないことが起きたとき
犬にとってやりたくないことが起きたとき、寝たふりをすることがあります。
例えば
- 散歩嫌いの子は、飼い主さんが散歩へ行く準備をしているとき
- ハミガキ嫌いの子は、飼い主さんが歯ブラシを持って近づいてきたとき
- お風呂嫌いの子は、シャワーの音が聞こえたとき
- 散歩の途中で疲れて、歩きたくないとき
などが挙げられます。
寝たふりをすることで、そのやりたくないことを回避できると期待しているのかもしれません。散歩中に急に立ち止まって寝たふりをする子もいるそうですよ。
寝たふりをする心理③飼い主さんに叱られたとき
飼い主さんに叱られているとき、目をつぶってウトウトしている様子を見せることはありませんか?飼い主さんからしてみれば「ちゃんと聞いてるの?」と思ってしまうかもしれませんね。
寝たふりをすることで、恐怖心やストレスを落ち着かせています。また、飼い主さんに対して「もう怒らないで」「もう降参だよ」という心理が隠されているといいます。
寝たふりの他にあくびをするなどの行動をする場合は、大きなストレスを感じている恐れがあり、犬に対しての長時間の叱る時間はオススメできません。
寝たふりをする心理④イイコトが期待できないとき
犬は自分の気持ちに率直に行動する動物なので、イイコトに対して積極的に行動します。犬にとってのイイコトとはご飯や散歩、オヤツ、オモチャ、飼い主さんとのコミュニケーションなどが挙げられます。
これらは「楽しい」「嬉しい」「撫でてもらえる」「飼い主さんのそばにいたい」などの心理であるため、寝たふりをすることはないでしょう。
逆に、これらのイイコトが期待できないときは寝たふりをします。例えば、飼い主さんに構ってもらえないときは「今はイイコトが起こらなそう」と推測し、自分の寝床で寝たふりをすることがあります。もしかすると、これはふて寝に近いかもしれませんね。
寝たふりをする心理⑤寝たふりするとイイコトが起きることを知っている
前述と真逆になりますが、実はイイコトを期待しているときにも寝たふりをすることがあり、寝たふりをしているときにイイコトを過去に経験した子は、この作戦を行います。
例えば、
- 寝たふりをしているときに、撫でてくれた
- 寝たふりをしているときに、名前を呼んでもらえた
- 寝たふりをしているときに、オヤツをもらえた
などのイイコトが過去に起こったのでしょう。
まとめ
犬の寝たふりには、さまざまな心理が隠されていることが分かりました。ここで大切なのは、本当に寝ているのか寝たふりなのかを判断することです。愛犬の大切な睡眠を邪魔するようなことはしないように気を付けたいですね。