保護されるまでの犬の状況
迷い犬を可哀想という気持ちで保護して新しい飼い主を探している個人の方がいたのですが、1匹から始めたのに繁殖制限手術を施さなかったため、その数が手に負えないようになってきました。それでも日々のお世話はしていたのですが、数が多いので満足には見ることができなったのです。
そんな現状を目の当たりにしてボランティア団体が引き取りを決意し、収容を始めました。ある犬は、以前は敷地内にリードで繋がれていましたがいつの間にか外れて自由に外へ出ることができていたようです。
それでも遠くへ行くようなことはなく、時々敷地の周りだけを歩いていたようでした。レスキューされるまでは御飯は与えてありましたが、単に置かれているだけで食べた後直ぐに片付けていない時もあったこともあり、とても清潔な環境ではなかったのです。
とても怖がりな性格ですが、それでも人に対して攻撃性は全くなく怯えながらも少し尻尾を振って近づくこともありました。
その犬を引き取るまで
ボランティア団体のレスキューが始まったのですが、その犬はいつの間にか敷地の外へ出て行ってしまいました。怖がってではなく、いつもの通りの行動だったのでしょうが、出ていった瞬間に車にぶつかってしまったのです。
幸い見たところ大きなけがはないようでしたが、どう見ても片足が折れているようでした。それだとしたら相当痛いだろうに、鳴きもせず自分に何が起こったのか分からないように、キョトンとしていたそうです。
すぐに動物病院に行き検査の結果、やはり骨折していました。すぐに手術で入院。長期間病院には預けられないので、我が家で療養させながら新しい飼い主を探すことにしたのです。誕生日が分からないので推定ですが、1歳くらいの様でした。
現在のその犬との生活
我が家で預かりだして3年近くなりますが、今では足の骨折は身体には何も支障はありません。抜糸が済んで暫くは歩くのも引きずったり、座るのがきつそうにはしていました。ただ食欲は今と同じで旺盛でした。そのおかげか、すっかり元気になりました。
当初は外には出せないので、ベランダで時々日光浴をさせたり術後のケアに気を配っていました。ですが3ヵ月もすると、殆ど骨折の後遺症は残っていないくらい走り回ることができるようになりました。そして、以前からいる先住犬達や猫たちとも上手に付き合っています。
ケガをした犬を預かって
それまで病気や怪我を負った犬を預かった事はなかったので、多少心配でしたが、少しずつ怪我が良くなっていったので安心しました。なかなか病気や怪我を負った犬を治療したり療養させるのは大変な事も多いですが、少しずつ元気になって行く様子を目の当たりにすることができるのでとても嬉しく思います。
いろいろな所で保護犬や猫が収容されていますが、怪我や病気を患っている犬や猫たちが1匹でも、家庭に引き取られることを切に願います。