犬にとっても『枕』は効果あり?必要性やメリット・デメリットを解説

犬にとっても『枕』は効果あり?必要性やメリット・デメリットを解説

ほとんどの人は、眠るときに『枕』を使っています。『枕』が変わると眠れない、という言葉があるほど、私たち人間の睡眠にとって『枕』はとても大切な寝具です。そして最近、「犬も枕を使って寝る」ことがネットで話題になっているのをご存じでしょうか?今回は、犬の睡眠にとって『枕』は必要なのか、睡眠の質を上げるなどの効果はあるのか、そして、犬が『枕』を使うメリットとデメリットについて解説したいと思います!

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬にとっても『枕』は効果あり?

枕を使って眠っているビーグル犬

『枕』を使う効果 

本来、私たちが寝具として使う『枕』は、人間の体の仕組み上、脊柱を守る姿勢を保つために必要な役割を担っています。

『枕』を使わなかったり、自分の体に合っていない『枕』を使っていたりすると、横になったときに本来自然なS字を描いている背骨に負担がかかりやすくなるのです。けれども、これはあくまで人間の体に言えることで、犬には該当しません。

犬にとっても『枕』は効果あり?

本来犬には『枕』は必要ありません。ただし、犬が『枕』を利用し、その役割や効果の恩恵を受けるのは、犬が老齢や病気によって寝たきりになったときです。

犬も人間も、長い間同じ姿勢のまま寝たきりになると床ずれがおきます。それを防ぐには、介助して寝返りをさせて姿勢を動かすのですが、その際に専用の枕を使えば短時間で済み、犬も介助する飼い主さんの負担も軽減できるのです。

なぜ、犬が『枕』を使おうとするのか

私たち人間と犬は、深い愛情と友情で結ばれているけれど、言葉で情報を伝え合うことができません。ですから、「どうして『枕』を使いたいの?」と疑問に思って犬に尋ねても、本当のことはわかりません。ただ、犬の習性から推測して、なぜ『枕』を使おうとするのかを考えてみましょう。

一つは、もともと犬は集団生活を送ると精神的に落ち着く習性を持っています。そのため、眠るときや寛いでいるときに飼い主さんや家族の誰かの体と自分の体が触れ合えるような場所を好みます。

例えば、飼い主さんの腕であれば「腕枕」、膝であれば「膝枕」がお気に入り、という犬は多いはずです。あくまで仮定ですが、愛犬にとって『枕』とは「心安らぐツール」なのかも知れません。

犬が就寝時に『枕』を使うメリット

枕を使ってソファーで寝転ぶ犬

落ち着く

もし、お気に入りの『枕』があって、いつもそれを使っているのなら、その『枕』にはニオイや柔らかさ、感触など、何かしら犬の感情を落ち着かせる要因があると考えられます。

例えば、飼い主さんのニオイや、仲良しの家族のニオイがしみ込んでいたりするふわふわと柔らかい感触の大きめのぬいぐるみやクッションなどが犬にとってはお気に入りの『枕』として使用されるようです。

寝る時間を理解する

子犬は、まだ生活環境に慣れていない場合や、旅先など、普段と違う環境になると興奮して夜になっても夜泣きをしたり、暴れたりしてなかなか眠ってくれないことがあります。そういうとき普段犬が使っている『枕』をクレートに一緒に入れると、落ち着いて眠ってくれる場合があります。

介助しやすい

動物医療やペットフードが進化したため、犬の寿命は飛躍的に伸びました。長く、私たちの側にいてくれるようになるのはとても喜ばしいのですが、長く生きるということは、それだけ犬も歳を重ねることになり、体が衰えてきます。

先ほども『枕』の効果について少し述べましたが、介助用の『枕』は中型犬以上の大きさの犬の介護をする際には、『枕』は寝具ではなく、とても便利な「介助用品」となります。

犬が就寝時に『枕』を使うデメリット

羽毛枕を食い破って散らかすゴールデンレトリバー

いびきをかく

犬も人間同様に「いびき」をかきます。いびきは、睡眠中に気道が狭くなったとき、そこを通る空気が発する振動音です。犬が首を変に持ち上げた無理のある姿勢で『枕』を使うと、普段はいびきをかかない犬でも、寝息が大きくなり、いびきをかくようになります。

その状態は、犬にとっても心地よい睡眠をとっているとは言い難いので、呼吸しやすいように姿勢を変えるか、そっと『枕』を外してあげましょう。

アレルギーが起こる

人間の寝具にもダニなどがいるように、犬の寝具である『枕』にもダニがつきます。また、花粉の時期に飼い主さんが良かれと思って犬の『枕』を外に出して天日干しした結果、『枕』に花粉が付着して、犬に鼻炎などの花粉アレルギーが出ることもあります。

もしも、犬に『枕』を使わせているのなら、赤ちゃんの枕を扱うのと同じように常に清潔を保てるように心がけましょう。

『枕』に対して独占欲を持つ

同居する家族に対して、自分のお気に入りのおもちゃやおやつを取られまいとして威嚇するような犬は、独占欲が強く、『枕』にも同様のことが起こりえます。

むしろ、寝入りばなや深く寝入っていて起こされたときなどは、犬も機嫌が悪く、一瞬、我を忘れます。『枕』を使って眠っている姿が愛らしくて、つい、ちょっかいを出して本気で怒ることがあれば、「『枕』は自分のものだ!取るな!」という独占欲を主張しているのです。この行動は、家庭犬としてあまり好ましいことではありません。

まとめ

枕を使ってまどろむハスキー犬

犬にとっては就寝時に『枕』は必要ありません。けれども、愛犬が安心して眠るために愛犬の意思で使っているのなら、常に清潔に使えるようにしておくことと、呼吸の妨げにならないことには気を配りましょう。

もし、『枕』に対して「自分のものだから触るな!」などの自己主張をするのであれば、犬の『枕』を犬が勝手に触れる場所に置かず、通常のおもちゃのように「この枕は飼い主さんのもの」と認識させる必要があります。

犬が眠ろうとしているときなどに飼い主さんが用意し、犬が起きたら片付けるようにすれば、徐々に『枕』に対する独占欲は改善されるはずです。のどかな春の日差しの下、『枕』を使ってお昼寝する愛犬の可愛い写真が撮れると良いですね。

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