友愛に満ちあふれ
通報・発見
ギリシャ・クレタ島で、捨てられた病気の子犬たちを見つけた人が保護団体タキス・シェルターに連絡をしました。
保護
2匹とも疥癬(かいせん)という皮膚病にかかっていますが、特に白い子の炎症がひどい状態です。顔から胸、前足は脱毛し、皮膚がただれてところどころ出血や角質化が進行しています。
また2匹とも内臓が寄生虫だらけでした。外からも中からも攻撃されていて、激しく衰弱しています。命の危険にさらされている状態です。
タキスさんは、シェルターに連れて来た白い子「テルマ」をさすりながら「がんばれ!がんばれ!(Be strong!)」と励まし、口にミルクの注射器を差し込みました。テルマは味を確認すると、ペロペロとなめ始めます。「ブラーヴォ―!」
するとテルマよりは少し元気の残っている「ルイーズ」が、「あたしにもちょうだい!」と首を伸ばしてきました。ルイーズもがんばれ!
その後、2匹はお皿いっぱいのごはんを食べることができました。食欲があれば、きっと生きられます。
今夜は2匹につきっきりになりそうです。
眠り込むテルマの頭にある無数の傷口を、ルイーズが一生懸命なめて洗浄してあげます。ルイーズ自身の頭や体にも、テルマと同じ症状が広がり始めているのですが…。
子犬にも互いをいたわる本能が備わっているのですね。
そしてそれは、子猫にも備わっていた…。看病に疲れたルイーズも丸くなって眠っていますが、子猫たち見事に、より状態の悪いテルマのまわりに集まっているんですね。
タキスさんも感嘆しています。「動物たちから学ぶことがありますね」
やさしい子猫たち、誰かルイーズのそばにもついてあげて。笑
1週目
どうです?テルマの顔や前足が、痛々しいピンク色から、少し落ち着いたようですね。ルイーズの表情はとても明るいです。
この時も、ルイーズは一生懸命テルマの顔などをなめてあげています。やさしい。ホロリ。
2週目
テルマが歩き始めました。おなかのふくれ方はまだ普通ではないですが、体力が少しだけついてきたのです。尿取りパッドまで歩いて来て、ちゃんとそこでオシッコしましたよ。えらいねえ。
「テルマ!」と呼びかけると顔を向け、少しですが尻尾も振るように…。
ルイーズはもう、回復の道のりをまっしぐらに歩いています。普通の元気な子犬の雰囲気が出てきました。
5週目
ここまで回復しました!テルマは白色、ルイーズは薄茶色の短毛が、きれいにつるっと生えそろっています。そしてなにより、2匹は仲良くいたずらに精を出し、じゃれ合っています!
体形も健康的になりました。見かけだけでなく、内臓から回復したんですね。
タキスさんはもう、姉妹の健康についての心配はいりません。ただ、少しずつ「お父さん」の助けが不要になってきて、ちょっと寂しい気持ち?
その後
その後は8週目、15週目と、健康に成長していく姉妹を映し出します。
あの日に保護しそこなったら、少なくともテルマは命を落としていたのでは。間に合って、よかった!
友愛に満ちあふれたテルマとルイーズの保護のストーリーで唯一の悪人は、姿の見えない、捨てた人だけ。
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter