君たちを置いて行かないよ!
通報・発見
ギリシャ・クレタ島で、ひどい環境に置かれた犬たちがいると警察に通報があり、島の保護団体Takis Shelter が保護協力要請を受けました。
天然か人工的に作ったのかわかりませんが、岩の下の穴の前に金網を張り、そこに鎖につないだ白犬を押し込めているようです。
近づくと犬は恐がって岩の下にもぐりこみました。どうやら岩の下にブロックで囲いを作り、穴倉のように仕立てたようですね。
その横手には、また別の犬が。高齢のこの子も鎖につながれ、倒された大きなプラスチックのつぼが犬小屋がわりのようです。何年も何年もこうして、つながれたままだったのかしらん…。
2匹の犬たちは、はり出した岩にはばまれて互いに交流もできません。
この子は鎖を一杯に引っ張って前に出て、差し出された手を静かに、でも嬉しそうに受け入れました。
早速2匹を保護します。
まず大人しい老犬の方を先に連れ出しました。若い白い子の目の前を通って歩いて行きます。すると、白い子は夢中で叫び声を上げました。
「待って!どこ行くの!?置いて行かないでえー!!」と言っているようです。とても悲しい声。もちろん、君も一緒だよ!
シェルター
2匹をシェルターに保護した最初の夜。こんなふうに2匹寄り添ってリラックスして眠ったのは、きっと生まれて初めてでしょう。背中を向けている老犬がメス、1歳未満の白い子がオスでした。
こちらは翌日の様子。すでに多くの犬仲間の中に溶け込んでいます。
老犬を「ムミア」、若い白い子を「ダニー」と名付けました。
2匹とも、こんなぬくもりを思いこがれたことでしょう。それとも、そんな可能性を知らなかったかも。
ムミアが、捨てられていた子犬たちが乳房に吸い付くままにさせています。もう乳が出ることはないでしょうけれど、ムミアにとっても、この触れ合いは癒しかもしれませんね。
と、思ったら、乳が出たんですって。きっと幸せホルモンがガツンと出たんですね。
その後
若いダニーの方が里親さんに巡り合うチャンスは大きいでしょう。が、時にはこんなこともある。なんと、年老いたムミアが先に里親さんに出会ったんです。ダニーもきっと!
高齢とは言えまだまだ元気なムミアは、国境を越えて里親さんのお宅へ「帰って」行きました。どこの国?答えは、動画の3分4秒の字幕にありますよ!
ムミア、テロンとした耳をなびかせて、思いっきり走り、遊びます。よかった、間に合って。ムミアが走って遊べるうちに、あの牢獄のような場所から救い出せて。
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter