犬が隠れるのはなぜ?
1.身を守るため
隠れるという行動は「他者から自分を隠す」ために行うことが多いですよね。犬の場合も、自分の身を守るために隠れることが多くあります。犬は野生の本能を強く残していますので、人間からすればなんて事のない出来事にも敏感になって隠れようとすることもあります。
2.狭い場所が好き
野生時代のイヌは巣穴を作り、その中で眠る習性がありました。現在のように安心できるお家の中で生活できなかったので、無防備になる睡眠時や子育て時に身を守るための巣穴を作りました。
犬が眠る前にブランケットやベッドなど土ではない場所でもホリホリしてしまうのは、その巣穴を作って眠る習慣の名残りだと考えられています。狭い場所は本能的に安心できるため、狭い場所を好んでくつろぐ子もいます。神経質なわんちゃんや怖がりなわんちゃんにもよく見られます。
3.ひとりになるため
犬は群れを成す習性がありますが、意外と「ひとりになりたい時」もあるようです。狭い場所に隠れることで誰にも干渉されずにくつろぐことができますので、ひとりになりたい時やぐっすり眠りたい時、そして体調不良の時にもひっそりと隠れようとすることがあります。
体調不良時は体の辛さによってじっとしていたいという気持ちのほか、自己回復を待つ野生の本能的な行動であるとも考えられます。
犬が「飼い主さん」から隠れる時
1.飼い主さんへの不信感
心配なのは「飼い主さんを避けている」状態です。愛犬にとって嫌なことをしてしまうと、愛犬は自分の身を守るために飼い主さんと距離を置こうと思ってしまう恐れがあります。
「嫌われている」とまではいかなくとも、愛犬が「飼い主さんに関わるとデメリットがある」と感じた場合は逃げたり隠れたりすることがあります。
- 叱られそう
- 嫌いなお風呂に入れられそう
- 苦手な爪切りをされそう
- 病院へ連れて行かれそう
このような「愛犬にとって嫌なこと」を察すると、気配を消して飼い主さんから隠れてしまうことも。
犬は場の空気を察する能力が高いので、嫌なことを連想する出来事があると敏感に察してしまうため注意が必要です。もし急に避けられるようになった場合は、最近愛犬にとって嫌なことをしなかったかを思い返してみましょう。
2.イタズラがバレそう
飼い主さんが帰宅すると、いつもなら駆け寄ってくるのに今日は隠れて出てこない•••そんな時は、何かイタズラをしてしまったのかもしれません。
誘惑に負けて「やってはいけないこと」をしてしまい、その後で叱られたことを思い出すと隠れて誤魔化そうとしてしまうことがあります。しょぼしょぼとした歩みだったり目をチラチラとそらしたりする時には、叱られる雰囲気を察している可能性があります。
3.構われたくない
愛犬にもひとりになりたい時がありますので、飼い主さんにスキンシップや遊びに誘われても気分が乗らず隠れようとする、ということも考えられます。年齢が上がってシニア期ごろになると体力も衰え始めますので、構われずにゆっくり眠っていたいと感じることもあるかもしれません。
心配なのは「体調不良やケガ」などが原因である疑いです。熱があったりどこかに痛みがあったりすると、犬は本能からひっそりと隠れて体調の回復を待つことがあります。痛みや辛さで飼い主さんとコミュニケーションをはかる余裕がないという恐れもありますので、愛犬の体調には注意してあげましょう。
4.気を引きたい
中には「かまって欲しくて」わざと隠れていることも!過去に飼い主さんが「かくれんぼ」のように見つけてくれたことがありそれを「楽しい」と感じた経験がある場合、わんちゃんは「隠れると飼い主さんが自分に注目してくれる」と学習していることもあります。
隠れている愛犬を見つけた時に嬉しそうなリアクションを見せる場合には、まさに飼い主さんとのかくれんぼを楽しんでいるのかもしれません。
まとめ
今回は「愛犬が飼い主さんから隠れる時」の気持ちを考察してまとめました。
- 嫌なことをされるかもという不信感
- イタズラがバレて叱られたくない
- 干渉されずにひとりでいたい
- 隠れることで飼い主さんの気を引きたい
この4つの気持ちが考えられます。愛犬が隠れようとする時の様子やリアクションをよく観察すると、愛犬がなぜ飼い主さんから隠れたがるのかを読み解くヒントとなるでしょう。
筆者の愛犬は毛布やブランケットなど、フワフワした掛け布団に潜伏するのが大好きです。眠る時はもちろん、歯磨きやお風呂の雰囲気を察してしまうと一目散に毛布の中へ逃げ込んでしまいます。
愛犬が苦手なことをしなければいけない時は、できるだけ「嫌な記憶」にしないようにおやつを活用したりたくさん褒めてあげたりすると飼い主さんとの信頼関係が傷つきにくくなるでしょう。体調不良やケガが原因であると心配ですので、愛犬がぐったりしていないか、食欲や排泄などに異変がないかなどをチェックしてあげましょう。