犬が散歩中にニオイを嗅ぐ心理
散歩中にニオイを嗅いでばかりで全然歩かない…と感じている飼い主さんは意外と多いものです。私もその一人ですが、お散歩にかかった時間の半分はニオイを嗅いでいたんじゃないかと思うほどです。なぜ犬はそんなにも散歩中にニオイを嗅いでいるのか、心理と注意点をまとめました。ぜひお役立てください。
1.情報を収集している
犬が散歩中にニオイを嗅ぐのは情報を集めるためです。何の情報を集めるの?と疑問に思われるかもしれませんが、欲しい情報は犬によって違います。例えば、「大好きなあの子は今日もこの場所を通ったのかな…♡」と、気になる他の犬の情報を集める犬もいます。
「いつも優しく声をかけてくれるあの人はこの辺りに住んでいるみたいだな」と、気になる人の情報をたどり、自宅の近辺までたどり着けることもあります。優れた嗅覚を持つ犬だからこそできることです。「新しい犬のニオイだ!」と、新入りの犬のニオイまでわかります。散歩中は色んな情報が転がっているため、ニオイを嗅いでばかりいるのです。
2.掲示板を確認している
犬が散歩中にニオイを嗅ぐのは掲示板を確認するためです。他の犬があちこちに書き込みを残しているのです。「こんにちは!」と、挨拶を書き込む犬もいます。「ここは僕のテリトリー(お気に入りの場所)ですよ!」と、警戒させるための書き込みもあります。
「今日はこんなことがあったよ!」と、日記を書き込む犬もいますし、飼い主さんの愚痴を書き込む犬もいるかもしれません。「この町での暮らし方」や「町で起こった出来事」を書き込む犬もいるでしょう。色んな場所に犬たちの掲示板があり、書き込みをし、その内容を確認するためにニオイを嗅いで回ります。見知らぬ犬同士のようで、実はしっかりコミュニケーションを取っているのです。
3.マーキングの確認をしている
犬が散歩中にニオイを嗅ぐのはマーキングの確認をするためです。自分がマーキングをしておいた場所に他の犬がマーキングしたとなれば、「こいつは何者だ!?」と、おしっこのニオイから相手を知ろうとします。犬はおしっこのニオイを嗅ぐことで、相手の性別・年齢・体格・強さ・賢さなど、様々なことを知ることができます。
自分よりも弱い相手だと判断すれば、相手のマーキングの後に自分もマーキングをし、強さをアピールします。自分よりも強い相手だと判断すれば、ニオイを嗅ぐだけです。マーキングはせずに立ち去ります。自分よりも強い相手にテリトリーを主張しても勝つことができないと判断するのです。
犬が散歩中にニオイを嗅ぐことへの注意点
他の犬の唾液や排泄物を舐めること
犬が散歩中にニオイを嗅ぐことは本能であり、犬にとっての楽しみでもあります。ニオイを嗅ぐこと自体をやめさせる必要はありませんが、注意して見ていてあげてください。ニオイを嗅いだ後、舐めてしまうことがあります。
混合ワクチンの接種はお済みかと思いますが、他の犬の唾液や排泄物から感染してしまう病気があります。どこに付着しているかわからないため、全ての場所を舐めることを禁止させましょう。
殺鼠剤・農薬・除草剤に要注意
散歩中の道端には殺鼠剤・農薬・除草剤などの毒物が付着していることがあります。舐めてしまうと腹痛・下痢・嘔吐などの中毒症状を引き起こします。残念なことですが、このような毒物を舐めてしまった結果、亡くなってしまった犬も多くいます。まさかこんな場所に付着しているはずがない、という意外な場所に付着していることがあります。
まとめ
犬が散歩中にニオイを嗅ぐ理由には、
- 情報を収集している
- 掲示板を確認している
- マーキングの確認をしている
主にこのような心理が関係しています。ニオイを嗅ぐだけであれば良いのですが、舐めてしまうことがあります。危険が伴う可能性が高いため、舐めることはやめさせるべきです。愛犬が散歩中にニオイを嗅いでばかりいると飼い主さんは退屈してしまいがちですが、愛犬の様子をよく見ていてあげましょう。