悲しみ、喜び、悲しみ、喜び。感情が揺れ動く保護活動
通報・発見
犬が路上で多頭出産し、その中の1匹は不幸にも亡くなってしまいました。母犬は子犬のなきがらをくわえて、助けを求めるように歩き回っていたそうです。
でもまだ他にたくさんの子犬たちがいます。近所の人が、自宅の裏の茂みに犬の親子を避難させ、その周囲を折りたたみフェンスで囲ってあげました。
保護団体HOPE FOR PAWSに連絡した人によると、母犬はおとなしく、人を恐れてはいないとのこと。
親子がすっぽりと収まっている茂みをのぞきこむと、母犬は子犬たちを隠すように背中をこちらにむけてまるくなっています。子犬たちのミュウミュウという声が聞こえます。
接近・保護
急いで運転してきたため、途中で犬用の食べ物を買う時間がなかったそう。食べ物なしで出て来てくれるかな?
声をかけながら手を伸ばすと、さすがにちょっと警戒して、小さくうなる母犬。
ワイヤリードで引っ張り出すことにしました。知ってか知らずか、母犬はみずから輪に頭を通すようにして、すんなりリードがかかりました。
それでもなかなか出て来てくれません。手前の大きな石をどけて穴を広げ、ちょっと力を込めて引っ張り出しました。
「子犬を踏みつぶさないでね!」
実際、親犬がうっかり体重をかけて子犬が圧死という事故は、時々起きるのです。
外に出たこの子の表情が色んな感情を物語っていますね。この場で「ジェイド」と名付けました。
そして茂みの中の子犬たち。6匹かたまっている…。そして7匹目は、かわいそうなことに、すでに冷たくなっていました。
1匹ずつ取り出して、ジェイドに見せて安心させます。この子を使って、ジェイドをケージの中に誘導しました。
先ほどと同様、狭いケージで子犬を踏みつぶさないように、子犬は別のキャリーケースに移します。それをケージのすぐ横に置いて、心配するジェイドが子犬たちを確認できるようにしました。それでもやっぱり、ジェイドは落ち着きなくキャン!キャン!と鳴いています。
子犬を全部無事キャリーケースに移します。7匹目の子は「シトリン」と名前をつけ、丁寧にタオルにくるんで運び、火葬することにしました…。
ケア
病院に到着してジェイドの体をざっとふいた後、ジェイドは子犬たちに授乳します。若くてかわいらしいお母さんですね。
子犬たちもそれぞれに名前をつけました。どれが誰だかわかりませんけれどね。
思わぬ展開
翌朝、昨日ジェイドの保護に協力してくれた人から、再び保護団体に驚きの連絡が入りました。
ジェイドが保護されていた家の隣人が、子犬かわいさのあまり、1匹「くすねて」いたんですって!なんと!つまりジェイドは、亡くなった2匹も合わせて、9匹産んでいたのです。
でも生後たった1日、2日の子犬を親犬から引き離し、慣れない人がうまく育てられないでしょう?一晩中鳴き続ける子犬に困惑して焦った隣人が白状し、返してきたそうです。何てことしてるんですか、隣人!
ちなみに動画でその子犬を抱いているのはくすねた隣人ではなく、保護依頼の連絡をしてくれた人ですので、お間違いなく。
最後の子犬「ターコイズ」が病院に到着し、すぐにジェイドの元へ連れてきました。ジェイドは臭いを確かめてすぐに「あたしのかわいい子!」と世話をし始めます。
幸いターコイズも健康上の問題なく、ジェイドと女の子6匹、男の子1匹はこの後、そろって一時預かり施設に移りました。
それから
場面はここから2ヵ月後にジャンプ。親子は施設で元気です。生後2か月の子犬たち、目はぱっちり、尻尾はピョコピョコ。性格の違いも表れて、かわいい盛りです。ジェイドも幸せそう!
生後2日の子犬たちがミュウミュウ言いながら乳房に吸い付いている近影や、2ヵ月後の子犬の甘い口臭まで嗅げそうな、よだれモノの動画をどうぞ。ジュル…
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Hope For Paws - Official Rescue Channel
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