老犬介護で意識すべきコツは?
1. 話しかけるときは動作付きで
名前を呼んでも反応がなかったり、不思議そうな顔をしていたら、聴力が衰えている兆候です。背後から近付くと驚かせてしまうので、手で動きを付けながら、視界に入る位置から話しかけてあげると良いです。
散歩に出かける際は、車や自転車の音に気付けない可能性があるため、代わりに飼い主が周囲を確認してあげましょう。
2. 一緒にいる時間を増やす
愛犬と過ごせる時間は限られています。悲しいですが、現実として受け止めざるを得ません。老犬になると、睡眠時間が増えて1日の19時間前後を眠って過ごします。飼い主が近くにいるだけでわんちゃんは安心出来るので、寝ている間も隣で読書をするなど一緒に過ごす時間を大切にして下さい。
起きている時間は貴重なので、体に無理のない範囲で、散歩やドッグラン、わんちゃんが好きなことを尊重してあげましょう。
3. 体を清潔に保つ
全身シャンプーを行うと、犬が疲れてしまって心身に負担をかけることがあります。体調面を考慮するのであれば、部分シャンプーとドライシャンプーを併用してみて下さい。汚れやすいおしり周りや顔周りは、蒸しタオルで優しく拭いてあげると喜んでくれますよ♪
4. 食事の配慮を忘れない
犬は老化と共に消化機能が低下し、食が細くなります。しかし、老犬にとって食事による栄養補給は健康維持の秘訣とも言えます。免疫力を向上させるために、良質なタンパク質を含んだ食事を与えるよう心がけましょう。温めて香りを出してあげると、匂いが強まり食欲をかき立てる効果があります。
《老犬の食事における注意点》
- 1日の食事の回数を3〜4回に分ける。
- ウェットフードを取り入れる。
- 手作りごはんは材料を細かくする。
5. 自分一人で抱え込まない
愛犬の世話をするうちに、飼い主が寝不足やノイローゼになるのは決して珍しいことではありません。徘徊、夜鳴き…愛犬が心配であるが故に、完璧な介護をしようと、自らを犠牲にしてしまうのです。
責任感を持つのは素晴らしいことですが、頑張り過ぎると飼い主が疲弊してしまいます。訪問介護サービスを利用するなど、体力を回復させる時間を作ることも必要です。
筋力の衰えは「後ろ足」から
足元がふらつき、つまずく回数が増えるようになったら、足腰が弱ってきている状態を示しています。放っておくと、自力で起き上がるのが難しくなり、寝たきり状態になってしまいます。
肉球を揉みほぐしたり、足をゆっくり動かしてあげたりしてマッサージしてあげましょう。筋肉を動かして血液の循環を良くすると、新陳代謝が活発になります。
まとめ
どんなに介護に全力を注いだとしても、いざお別れのときが来たら「もっと出来ることがあったのでは…?」と後悔の念に駆られると思います。それだけわんちゃんが大切にされていたということなので、幸せな犬生を過ごせていた証です。
ペットがこの世を去ると「虹の橋」で飼い主が来るのを待っているのだそうです。病気の犬も、老いた犬も、健康な体を取り戻して幸せに暮らせる場所と言われています。いつか再会出来る日を心待ちにしていて下さい。