まともに歩けなくなっていた
通報・発見
ギリシャ・クレタ島で6年もの間、鎖につながれていた犬を島の保護団体Takis Shelterが保護しました。
警察が介入して高齢の飼い主はやっと犬の所有権を放棄したのです。犬の一生の中の6年はあまりに長い。人間で言えば乳児の頃から50代までつながれていたようなものです。
孤立してつながれたままだったため社会性もはぐくまれず、犬は人を恐れて鼻を鳴らしながら小屋の中に隠れ、悲鳴やうなり声をあげて牙も見せます。
保護施設設立者のタキスさんは、鎖を見せながら言います。「ギリシャでは何千頭もの犬がこのような鎖につながれっ放しになっています」と報告します。「まったくひどい話です」
この子はやせ細り、長い足がまるでからまるように見えます。恐怖心から攻撃性を見せています。
あ、手から食べ物を受け取りました!タキスさん「ブラーヴォ―!」
鎖の末端は、犬小屋の横の木の枝につながれていました。ほとんど運動もできない短い距離に拘束された孤独な6年間。想像を絶します。鎖がすのこにひっかかってまったく身動きが取れないような状態にもなりました。
保護
元飼い主は罰金が課され、今後犬の飼育は不許可となりました。まあ、すでにかなりの高齢ですしね…。
さっきまで牙をむいていた犬ですが、鎖をはずされ、腕に抱かれて運ばれて、わけもわからずキョトン顔です。
施設での新生活
シェルターに来て、この子の暮らしは180度変わりました。環境の激変にもうまく適応し、仲間の犬や猫に囲まれてとても嬉しそう。
「リバティ」、愛称「リビー」は、ヨチヨチという感じの歩き方です。これまでまったく走ったり跳ねまわったりできず、栄養失調で、足が変形しているのです。動画ではこの後、小走りしている後ろ姿が映されますが、後足が曲がってしまっています。
その後
リビーの変形した足はもう、治らないのでしょう。でもまだ何とか歩けてよかったです。まとわりつく子犬たちから逃げることもなく一緒にいる姿は、とても嬉しそう。
タキスさんが様子を見に来ると、そばを離れないそうです。体重も少し増え、後足も少し強くなってきました。6歳ならまだまだ時間があります。前を向いて生きて、リビー!
ギリシャから、世界中から、リビーのような虐待を受ける犬がいなくなる日が来ますように。
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter