心理①犬にとって楽な姿勢
犬が前足を折りたたむようにして伏せていたり、前足を折り曲げて体の下に入れたりしている姿を見ることは少なくないと思います。私たち人間で考えると関節を内側に折りたたむような姿勢は、とても痛そうですし窮屈そうに感じますが、犬にとってはとても自然な姿勢なのです。
犬の関節は私たち人間に比べて可動域が広く、前足についても自然にグニャリと曲がるのです。そのため、犬が前足を曲げて伏せるのは自然な仕草で、特にそこに深い心理や理由はない場合が多いと考えられます。
自然な仕草ということは、犬の体にとっても楽な姿勢ということ。特に意識せず、伏せたときや休みたいときに自然と前足が折れ曲がることが多いようです。
心理②リラックスしている
犬がグニッと前足を曲げているのは、とても自然な姿勢。そのため、そうした姿勢のときの心理として考えられるのはリラックスしているということでしょう。安心している、リラックスしているからこそ意識せず自然とそうした仕草が出るのです。
リラックスしているときの姿勢は、犬によって様々ですが前足を曲げて休んだり眠ったりする犬は多くいます。折りたたんだ足を体の下にキュッと入れていたりすると「痛くない?」「足がしびれない?」などと思いますが、犬の体にとっては特に負担がかかる体勢ではないので心配する必要はないでしょう。
寝ているときの姿勢などを心配して、曲げた足を伸ばしたり体の位置を変えたりする飼い主さんもいるようですが、そのような必要もないと思うので犬が思うままに寝かせてあげましょう。
前足を隠したりクロスさせたりするのも同じこと
犬が前足を曲げて伏せたり寝たりするのと同様に、前足をクロスさせたり体の下に隠すようにしたりする行動もよく見られます。これらも前足を曲げるのと同じで、犬にとって楽で自然な姿勢とされています。
その他にも、一般的に猫がすることで知られている「香箱座り」をする犬もいます。香箱とは香道で使う道具箱で、後ろ足を折って前足もたたんで体の下に入れて小さくまとまっている猫の姿が香箱に似ていることから、そう呼ばれるようになりました。
特に体が柔軟なことで知られる猫特有の座り方とされていましたが、犬でも香箱座りに似た姿勢を見せることがあるようです。
犬がリラックスしているときの姿勢は犬によって様々で、前足を折りたたんでいることを「前足グニッ」、仰向けになって前足を曲げているポーズを「うらめしや」と呼んだりして愛犬家のSNSを中心に話題となることがあります。
まとめ
犬が前足を曲げて伏せるのは、犬にとっては自然な姿勢で関節の可動域が広いことからも特に負担がかかっていることなどは考えられません。特に深い理由や心理が隠れているわけではなく、自然に取った姿勢がその状態であるのだと思います。
病中病後や寝たきり状態にある老犬のように、自分の姿勢を自分でうまく動かせない場合を除き、犬が寝ているときや休んでいるときにとっている姿勢は特に直したり動かしたりする必要はないでしょう。
一見窮屈そうに見える姿勢でも、犬にとっては楽な姿勢であったり安心する姿勢であったりすることは十分に考えられますし、実際窮屈さを感じたら姿勢を変えるので問題ないと思います。
犬によって楽な姿勢やリラックスしているときの姿勢は異なりますし、癖のようなものもあると思うので、基本的にはそのまま見守ってあげていいでしょう。