犬が顔をそらす心理3選
1.ストレスから逃れたいとき
絶対的に信頼している飼い主さんから「シャワーを浴びる」「散歩の後足を拭く」「爪を切る」など、犬にとって「嫌なこと」を強いられても、信頼関係が深ければ深いほど、犬は抗えません。じっと耐え、嫌な時間をやり過ごそうとします。
その時、犬はちょっとしたストレスに晒されています。そのストレスから逃れるために、つまり、現実逃避するために、飼い主さんから目を逸らします。
2.「敵意がない」ことを相手に知らせたいとき
犬には「カーミングシグナル」と言って、犬同士でコミュニケーションを取る行動言語があります。犬同士、目と目を見合って、一方が目を逸らす…と言うのは、「私には敵意がないので、構わないで下さい」というサインです。
もし、愛犬を叱った後に愛犬が飼い主さんから目を逸らしたら、「もう怒らないで」というサインで、しっかりと飼い主さんの意思を理解した上で反省しているのだ、と愛犬の気持ちを汲んであげましょう。
3.動揺、興奮を抑えようとしているとき
どんな状況でも飼い主さんの指示に従えるように訓練された犬ほど、自分を律します。けれども、うれしくて走り出したり、大好きな人が目の前にいて飛びつきたい衝動に駆られることもあります。
そんな時、犬は一旦、現実から目を逸らし、自分の興奮や動揺を落ち着かせようとします。これが出来る犬は、相当に利口で、また、飼い主さんのモラルも高く、飼い主さんと愛犬との絆も非常に強固なモノであることが想像出来ます。
目を背けるのは嫌われているから…?
好きすぎて、目を逸らしたくなる
初恋の相手を好きになりすぎて、目を合わすことが出来ない…そんな経験、ありませんか?愛犬が飼い主さんから目を話すときは、そんな気持ちなのかも知れません。
飼い主さんを嫌いな犬はいない
毎日、話しかけ、遊び、一緒に散歩を楽しみ、栄養の行き届いた食事と新鮮な水、清潔な寝床、安心して過ごせる住まいを与えて、大切に想っていれば、愛犬は飼い主さんの愛情に応えてくれます。愛犬から目を逸らされたぐらいで、「嫌われているのかな?」と、飼い主としての自信がゆらぐのは、愛犬へ注いでいる愛情にも自信がないからではありませんか?
まとめ
犬と人間は、言葉を使ってお互いの意思を伝えあうことは出来ません。けれども、犬は人間の言葉の意味を理解しようと懸命に私たちの言葉や行動に集中します。だからこそ、「マテ」「オイデ」などの指示だけでなく、「おやつ」「ごはん」「散歩」と言った行為や名称を覚えて私たちの生活に寄り添ってくれます。
そのいじらしい気持ちに応えるためにも、私たち飼い主は、愛犬の行動から愛犬の意思をくみ取る努力を惜しんではいけません。ネットや本で学んだり、動物のプロであるドッグトレーナーさんや訓練士といった人の話を聞いてみるのも愛犬とより深い絆を築くための勉強です。
そうして、「愛犬の言葉」を理解できるようになれば、何があっても、愛犬の愛情を信じ切ることが出来て、愛犬から目を逸らされても、「…嫌われてるからかな?」と寂しい想いをすることがなくなるでしょう。