「小さな家族」の救助は、再生への希望
また一緒に暮らそう
動画の最初に登場するこの白い犬は、負傷した左前足をかばいながら、3本足で歩いています。
フィリピンのある町で、大型の台風が去った後の町の様子です。
見渡す限り家屋が倒壊し、多くの飼い犬たちも犠牲になりました。
この子の飼い主は、犬を置いて避難したそうですが、その事を動物愛護団体The Humane Society International(HSI、国際人道協会)に連絡し、犬の救助を依頼しました。
水も食べ物もなく置き去りにされていた犬は、すぐに警戒心を解き、抱きかかえられて尻尾を振っています。
視力をほとんど失っているこの老犬の飼い主の男性は、家を失って、当面ホームレス生活を余儀なくされました。これから生活をたて直さなければならず、その間は、犬の面倒を見ることができません。
彼はHSIに、犬の世話を依頼しました。生活を立て直すことができたら、きっと迎えに来ると言います。もしそれがかなわなかったら、どうか、この子に新しい家庭を見つけてあげて欲しいと、率直に語りました。
「HSIに感謝します」と言い、キャリーケースに入れられ、車にのせられる犬を見送る表情は、安堵と寂しさが入り混じっています。
男性の生活が安定し、彼らが再び一緒に暮らせる日がくることを信じたいですね。
「人々は、私たちの救助活動に希望をみいだしています」と語るHSIのスタッフ。
「ペットは彼らの小さな家族ですからね。私たちが救助の手を差し伸べなければ」スタッフの優しい表情と話し方に、見ているだけでも癒されそうです。
こちらは、動画の最初に登場した犬ですね。この子にも救助の手が差し伸べられます。
犬は喜んで近づき、尻尾を振っています。痛む足を抱えて荒廃した町をさまよっていたこの子は、どんなに安心し、嬉しかったでしょう。
犬たちが次々に運び込まれます。
ケガをしていれば応急処置が施されます。
犬たちはHSIのシェルターに集められました。犬を探す各家族は、ここで再会を果たします。
この男性は、「小さな家族」との再会に顔をほころばせています。
最後に
フィリピンも日本と同様に、台風や活火山などの自然災害と隣り合わせで社会が運営されています。
自然災害の爪痕は甚大で、失うものは時に非常に大きいのですが、その後に再び立ち上がろうとする時、人々の絆はいっそう強くなるのかもしれません。
小さな家族たちの救助も、その絆の中に生まれる活動の一環なのでしょう。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:Humane Society International
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States