①時間にとらわれない気ままな生活
犬を飼い始めると1日2回散歩に行って朝晩にはご飯を出すなど、これまでの生活にはなかったスケジュールが組み込まれることになります。そのため、犬がいなかった時よりも早起きをする必要があったり、疲れて今すぐ寝たい!と思っている時でも食事の支度をしなければならなかったりします。
それらはひとつひとつは簡単なことのようですが、忙しい日や疲れている日には負担を感じることも少なくありません。
また、ひとり暮らしで犬を飼う場合には気軽に長時間出かけにくくなったり、外泊などが出来なくなったりすることもあります。
もちろん、事前にペットホテルなどに予約を入れて準備をしておけば問題ありませんが、飲み会などで突発的に夜通し遊ぶことを決めたりは出来ませんし、帰宅時間を気にする必要が出てきます。
仕事がお休みでいつまでも寝ていたくても、犬は「お腹すいたー!」「遊ぼー!」「散歩いこー!」と起こしに来るかもしれません。
自由気ままに、自分だけのペースで過ごすことが出来ていた時とは違い、犬がいることで時間に縛られたり、スケジュールを変更したりしなければならないことがあることを覚えておきましょう。
②世話の手間や面倒が増えること
犬と生活をすると、散歩やご飯だけでなく、トイレの片付けやブラッシング、歯みがき、などさまざまなお世話が必要になります。歯みがきやブラッシングなど毎日やることでトラブルを防ぐことが出来るものなので、時間がある時にまとめてやればいいというものではありません。
そして、基本的には暑くても寒くても疲れていても、犬の散歩は必ず行くものです。もちろん体調が悪い時や暑すぎて外に出れないなど例外もありますが、自分なりの例外を作りすぎて散歩をさぼりがちになることもあるので注意しましょう。
また、犬は放っておいても育つものではありません。年齢や性格、生活環境に合わせてしつけを行う必要がありますし、しつけには時間や手間がとてもかかる場合もあり思わぬ苦労を背負うこともあるかもしれません。
さらには犬の体調に異変がある時やワクチン接種などのためには、定期的に動物病院に通うことも必要です。
犬を飼うことを諦めることも愛情
犬を飼うことになったら、楽しいことや幸せなことがあるだけでなく大変なことや面倒なことも引き受ける覚悟が必要です。思っていた以上に楽しい毎日になるかもしれませんし、想像を超える大変さに四苦八苦することになるかもしれません。
それは犬の気質や飼い主さんとの相性などによって異なるので、どのようなドッグライフになるかは送ってみなければならないのが正直なところです。
そのため、どのようなことがあっても一生飼い続けるという覚悟を持って飼い始めることが非常に重要になります。覚悟を持たずに飼い始めてしまうことで、不幸な道を辿らなければならない犬が日本には今なおたくさんいるのです。
そうしたことを考え、犬を飼う手間や面倒、責任の重さを抱えきれないと思った場合に「犬を飼わない」という選択をすることも思いやりのひとつだと思います。
犬を飼って育てることだけが、犬への愛情表現ではありません。犬に寂しい思いや苦痛を感じさせないために、あえて飼わない選択が出来る人はとても素晴らしい考えを持っている人だと思います。
まとめ
犬を飼うということは命をひとつ預かり、育て、寿命を全うさせるということです。「かわいい」「楽しそう」などの理由で飼い始める時には、なかなか犬を飼う苦労を想像出来ないかもしれません。
しかし、犬を飼い始めると自分の予定通りに動くことが出来なかったり、予想以上にお世話が面倒だったり、病気になってお金がかかったりと大変さを痛感することがあると思います。
飼い始めてからその大変さに気がついても、もうその犬を投げ出すことは出来ません。多くの人は大変だと思いながらも、それ以上に犬と過ごす幸せな時間を持つことで苦労を乗り越えていくことでしょう。
しかし、中には「思ったよりも大変だから」と飼育放棄してしまう人も。そうした犬は信頼していた飼い主を失うだけでなく、命を奪われることもあるのです。
そうした不幸な犬を増やさないためには、犬を飼う前にしっかりと考えることが大切です。犬がいるからこその幸せがある一方で、犬がいることで諦めなければならないことや苦労もあるということを忘れてはいけません。
苦労や大変さに目をつぶらず、受け入れることが出来ると覚悟出来た人が、犬を幸せにすることが出来るのだと思います。