ナニードッグとは?
「Nanny dog」を知っていますか?
Nannyは乳母を意味します。つまりナニードッグとは、子守をする犬のことです。
お掃除している時や、ご飯の支度をしている時、寝ていた赤ちゃんが泣きだした!
「手を洗うから待ってね~、あ~猫の手も借りたい!」
そんなときに、「わたしでよければ…。犬ですけど。」と控えめに手をあげてくれるのがナニードッグ。
そんな優しいナニードッグは、何をされても動じません。
赤ちゃんに枕にされても気にしません。自分のベッドを取られても怒りません。母のような大きな心と、愛に溢れた温かな目で、赤ちゃんを見守るのです。
動じないことに加え、赤ちゃんを舐めすぎないことも必要です。
赤ちゃんに興味津々でも、適度な距離感を保ってくれるのです。泣いている赤ちゃんの頬に、まるでキスするかのように鼻をくっつける姿は、母そのものですね。
ナニードッグに向く犬種は?
ナニードッグは、穏やかでなければいけません。ナニードッグに向いている犬種として度々挙げられるのは、
- ゴールデン・レトリバー
- ラブラドール・レトリバー
- ビション・フリーゼ
- パグ
- トイプードル
- スタッフォードシャー・ブルテリア
- アメリカン・ピット・ブルテリア
です。しかしこれは一般的な例で、性格や環境によって向き不向きは変わってきます。
ちなみに、性別は関係ないようです。
ここで驚いた方もいるはず。それもそのはず、スタッフォードシャー・ブルテリア(通称スタッフィー)とアメリカン・ピッド・ブルテリア(通称ピットブル)は、ご存知の通り闘犬として有名な犬種です。その闘犬がなぜナニードッグに向いているのでしょうか。
スタッフィーは、もともと利口で人懐っこい犬種です。そして、筋肉質で強靭なあごを持ち、お顔は少し強面。それを人が訓練し、闘犬にしたのです。
もともと闘犬だったわけではないのです。ピットブルは、そんなスタッフィーから作出されました。
犬は争いごとを嫌いますが、これらの犬種は戦うことを強要され闘犬に仕立て上げられました。スタッフィーやピットブルは、力はあっても実は優しい、頼れる兄貴のような存在なのかもしれませんね。
小さい頃から犬と過ごすと、喘息になりにくい!?
ナニードッグと赤ちゃん。癒しのコンビではありますが、気になることもあります。それは「犬が近くにいることで、赤ちゃんがアレルギーを発症するのではないか。」ということです。
この問いについて2012年、アメリカやフィンランドで興味深い研究結果が発表されました。
それは「1才になるまでに犬と生活していた赤ちゃんは、犬のいない家庭で育った赤ちゃんよりも、喘息やアレルギーを発症しにくい。」というものです。
アトピー性皮膚炎を発症する確率は、1/3程度にとどまるとも言われています。
その理由は、犬と接することで赤ちゃんの腸内細菌が増え、免疫機能に良い影響を与えるからだそうです。菌から守るために除菌を心掛けることも必要なことですが、ある程度の菌に触れておくことも、赤ちゃんにとっては必要なのですね。
しかし、親がアレルギーを持っている場合、赤ちゃんも同様にアレルギーを持っていることがあるので注意しなければなりません。この場合は逆に、犬が喘息などのアレルギーを引き起こすきっかけになってしまうこともあります。
ナニードッグになってもらうために
犬は弱いものを守ります。ですが、すべての犬がナニードッグになれるわけではありません。
愛情不足の犬は、飼い主を取られたと思い、赤ちゃんに嫉妬し攻撃してしまうのです。赤ちゃんも犬も大切な家族なのに、これほど寂しいことはありませんよね。こんなことが起こらないためにも、犬が疎外感を感じないよう日頃から愛情を持って接したいものです。
赤ちゃんが家にやってきてすぐは、赤ちゃんと犬だけにしないように気をつけることが大切です。赤ちゃんにどのように接しているか観察し、必ず手の届く範囲にいること。赤ちゃんは、6ヶ月ぐらいまでは自分とそうでないものの区別がつかないと言われています。
何をされても動じず、ミルクの良い匂いのする赤ちゃんをしつこく舐めないナニードッグになってもらうために、お母さんの根気が試されるのですね!
最後に
犬と過ごす日々は、かけがえのない宝物になることでしょう。赤ちゃんにとっても、そして、犬にとっても。私の家には大人しかいないので、小さい子がいたらきっと喜ぶだろうな、とよく考えます。
大人になってしまった私は、やんちゃ盛りの犬と、暗くなるまでいつまでも走り回って遊んであげることができません。どろんこ遊びもなかなかできないし、目線もこんなに違う。
今回紹介したナニードッグは、赤ちゃんの親となり子守をしてくれます。そして、赤ちゃんが大きくなったら兄弟になってくれるでしょう。親友にもなってくれるかもしれません。
ナニードッグのもとで、すくすく成長するんだよ。
と大人みたいなことを言いながら、私はこの幸せな子どもがうらやましくって仕方がない!笑
ユーザーのコメント
50代以上 女性 K9-ABC
私の実家では、少なくとも私達兄弟3人が成長する時期に、犬を含め数種類の動物を複数頭飼っていました。特に多産な犬達は私達兄弟にとってはナニードッグそのものだったと思います。そう考えると兄弟は3人以上だったと思えます。
私達よりスピーディに生きる彼らからは、生命の神秘を学んだり、一緒に遊んだり、慰められたりしたし、一概には言えないとしても、知らないうちに免疫機能に良い影響を与えてもらってアレルギー体質にならずに済んだのかもしれません。
今は虹の橋を渡ってしまった彼らに、改めて感謝です。
20代 女性 コエリ
赤ちゃんの成長と共に、お世話しているわんちゃんも成長し、やがて友情が生まれたりするのでしょうか。
私は喘息持ちですが、小さい時から免疫力をつける事も、いい事なのかもしれないと感じました。
20代 女性 小夏
穏やかな性格でないとなかなか…元気いっぱいで戯れてくる子は子供に怪我をさせてしまうこともありますからね!
子供が産まれて、子供ばっかりをかまうことになってしまうかもしれませんが愛犬に接する時間もつくって寂しい思いをさせないように気にいてあげなくてはいけないですね。
女性 colo
ですが、最近では犬が赤ちゃんに噛みついてしまう事故も起こっています。赤ちゃんが犬の耳や尻尾などを力加減なく掴んでしまったりすることが原因です。しつけができているから、温和な犬だからと安心せずに、一緒にいる時は目を離さずにいる必要があります。
今まで構ってくれていた飼い主が急に赤ちゃんメインになってしまうと、犬には理解が追い付かず、やきもちやストレスになってしまいます。赤ちゃんを見ながら、愛犬のこともないがしろにしないようにしてあげてくださいね。
女性 キウイ
それは、犬は散歩などで外を出歩いた後家に入ってくるわけですが、さまざまな細菌を家庭内に持ち込むことによるからだそうです。要するに、適度に不潔な状態が人間の健康には有効だといいましょうか。
そのため犬を飼育している家庭の子どもは、体が丈夫に育つ傾向にあるそうですよ。ぜんそくや動物アレルギーなど、生まれつきの症状がある場合は動物の飼育は止めた方がよいのでしょうが。
そう考えると、子供の面倒を看てくれなくても、一緒に遊んでくれなくても、家にいてくれるだけで最高のナニーですね。
女性 トマト
30代 女性 ひまわり
女性 ぽち
ちょっと日本では考えられない状況です。きっと厳しくしつけをされているから安心なのかもしれませんが。我が家では、小型犬でさえ赤ちゃんには近付けさせませんでした。それは、赤ちゃんを守るためだけではなくて、予想外の動きをする赤ちゃんから愛犬を守るためでもありました。3才になった今では仲良しですけどね。