留守番の環境①快適な室温を保つ
犬の留守番時に、まず気をつけなくてはいけないのが室内の温度や湿度です。特に気温や湿度が高くなりがちな季節には、熱中症になる危険性があるため十分に気をつけなければなりません。どの程度の気温からエアコンでの調節が必要かという点については、犬それぞれの暑さなどへの耐性にもよって異なるので、犬種や毛質、年齢などに合わせてこまめに調整することが大切です。
また、マンションと戸建て、同じマンションや家の中でも階数によって温度の上がり方は全く異なります。そして外では風などがあって涼しく感じられるときでも、閉め切った室内では部屋が蒸し暑くなってしまうことがあります。
自宅内の気温がどのように変化するかについて、日頃からしっかり確認しておき、エアコンでの調整が必要だと感じられるときは躊躇せず利用するようにしてください。ケージやハウスなどの中で留守番をさせる場合は、日光やエアコンの風が直接当たらない場所に設置するようにしましょう。
留守番の環境②危険のない環境に整える
家庭内には家族が生活するために、様々なものが置かれていると思います。そしてその多くが、犬にとっては魅力的なおもちゃになってしまうでしょう。そのため、留守番時には床やテーブルの上に置いてあるものなどを片付けておく必要があります。
飼い主さんが在宅しているときには興味を持たないようなものでも、留守番中に一人で退屈していたり物音などで不安になったりすると、思わぬものを噛んだり壊したりしてしまうことがあるので気をつけましょう。物を全て片付けることや感電の危険がある電気コードを隠すことが難しい場合などには、犬が動ける場所をサークルで制限したり、ケージ・ハウスなどで留守番をさせたりするなどして安全を確保しましょう。
留守番の環境③安全に楽しめるおもちゃを用意
留守番中には犬が退屈しないように、おもちゃをいくつか用意しておくという飼い主さんが多いと思います。しかし、おもちゃの種類によっては犬が一人で遊ぶと危険な場合もあるので、留守番用のおもちゃ選びには十分気をつけてください。
おもちゃを噛んで破壊するのが好きなタイプの犬の場合は特に注意が必要。噛むと細かくちぎれてしまうような薄いラテックス製のおもちゃや割れると危ないプラスチップ製おもちゃ、中に綿が詰まっているぬいぐるみなどは誤飲の恐れがあります。
留守番中にはコングなど噛みちぎるのが難しい硬めのおもちゃや、おやつを入れることができる知育系おもちゃ、丈夫なロープタイプのおもちゃなど、誤飲や怪我の危険性が低いものを用意してあげると安心です。
まとめ
室内で飼われている犬のほとんどが留守番を経験していると思います。しかし、家の中の温度・湿度調整は犬だけではできませんし、犬にとって危険を及ぼすものが置いてあることも少なくありません。そのため、犬を安全かつ快適に留守番させるためには、飼い主さんがしっかりと環境を整えてあげることが必要なのです。
日常的に犬に留守番をさせていると「これくらいは大丈夫だろう」と、過去の経験から犬を信頼してあまり注意を払わなくなってしまうことがあります。しかし、留守番中の犬は外の気配や気持ちの変化で予期せぬ行動を取ることがあるということを忘れず、定期的に留守番中の環境を見直して安全であるか確認してあげてください。