牧羊犬の意味と3つの特徴
「牧羊犬」とは、羊の群れを誘導したり監視したりする役目を果たす犬のこと。英語で「Sheep Dog(シープドッグ)」と呼ばれています。ちなみに「牧畜犬」は羊に限らず、牛や馬を守る犬のことです。そんな牧羊犬の性格を表す3つの特徴をご紹介していきます。
精神・体力・知力に優れている
まず牧羊犬は警戒心が強く神経質です。敵を追うための運動能力も持ち合わせていて、家畜を任せられるような知力にも優れています。
よく吠える
牧羊犬はよく吠えます。これは羊を追うための能力のひとつですが、無駄吠えしやすいという意味にもつながります。
噛み癖が出やすい
牧羊犬の本能に、噛んで誘導することが刻まれています。羊をオオカミから守ってきた牧羊犬にとって、じっと待つことは性格に合いません。つい追い回して噛んでしまう本能を持つため、飼い主はしつけに注意を払う必要があります。
牧羊犬として活躍する代表的な3犬種
牧羊犬は世界中で活躍しています。一般社団法人「アメリカンケネルクラブ」の牧羊牧畜犬を参考にすると、今現在登録されているのは全部で30種類。登録されている犬種は以下の通りです。
- ウェルシュコーギーカーディガン
- ウェルシュコーギーペンブローク
- オーストラリアンキャトルドッグ
- オーストラリアンケルピー
- オーストラリアンシェパード
- オールドイングリッシュシープドッグ
- クーバース
- クロアチアンシープドッグ
- コモンドール
- サールロースウルフドッグ
- シェットランドシープドッグ
- ジャーマンシェパードドッグ
- スキッパーキ
- スムースコリー
- チェコスロバキアンウルフドッグ
- ビアデッドコリー
- ピレニアンシープドッグ
- ブービエデフランダース
- プーミー
- プーリー
- ブリアード
- ベルジアンシェパードドッグ
- ボースロン
- ボーダーコリー
- ポリッシュローランドシープドッグ
- ホワイトスイスシェパードドッグ
- マレンマシープドッグ
- ムーディー
- ラフコリー
- ランカシャーヒーラー
たくさんの牧羊犬がいますが、その中でも日本になじみのある代表犬種3選をご紹介していきます。
ボーダー・コリー
優秀な牧羊犬として、まずあがるのが「ボーダー・コリー」です。牧羊犬としての歴史も古く、8世紀後半から11世紀が発祥。バイキングがトナカイ用の牧羊犬としてスコットランドに持ち込み、イギリスとの国境(ボーダー)からこの名前が付いたと言われています。
スタミナと適応力の高さは右に出るものはいないと世界から高評価を受け、それでいてフレンドリー。飼いやすさもボーダー・コリーの魅力となっています。
ジャーマン・シェパード・ドッグ
日本では警察犬としても有名な「ジャーマン・シェパード・ドッグ」は、もともとドイツの牧羊犬として活躍した経緯があります。どっしりとした体格とスタミナ、そして忠誠心の高さが大きな特徴です。
過去には、世界対戦中に軍用犬として起用されたこともあります。落ち着いていながらも注意深い性格が日本の警察犬として相応しく、世界では牧羊犬として今でも活躍しています。
シェットランド・シープドッグ
イギリス産の「シェットランド・シープドッグ」も牧羊犬として愛されています。「ボーダー・コリー」によく似ていますが、シェットランド・シープドッグの方がやや小型です。
飼い主に対して非常に忠実で愛嬌もあり、長毛でバランスのとれた体格も魅力のひとつ。さほど神経質ではありませんが、初対面の人には警戒してしまうタイプでもあります。
牧羊犬の犬種に関するまとめ
牧羊犬は、飼い主に忠実で頼もしい犬です。一般家庭で飼うこともOK。本来の能力をよく理解しながらしつけをすることが求められますが、信頼関係を築くことができればかわいい愛犬となります。ぜひ興味のある方は、牧羊犬を飼われてみてはいかがでしょうか。
参考元:https://www.jkc.or.jp/archives/dog_category/breed_01g