犬を入れるのに注意したい 室内の危険な場所3つ

犬を入れるのに注意したい 室内の危険な場所3つ

現在では、わんこも室内飼いが一般的になってきました。ですが、家の中全てをフリースペースにしてしまうと、実はわんこにとって危険が潜んでいることもあるのです。今回は、わんこを入れる場合には注意したい場所を理由と一緒にご説明します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

1.台所

調理道具を眺めている犬

台所は、飼い主さんがおいしいごはんの準備をする場所であり、良い匂いが漂ってくる場所でもあるため、家の中でわんこが入りたがる場所ナンバー1といっても過言ではないかもしれません。ですが、同時に、わんこにとってさまざまなリスクが潜んでいる、危険な場所ナンバー1であることも否定できない事実です。

怪我・ヤケド

まず、1つめのリスクが、怪我やヤケドといった外傷です。言わずもがな、料理をするにはさまざまな道具を使います。中でも包丁やナイフといった刃物は、わんこが誤って触れてしまったり、興奮して暴れているうちに落としてしまったりすると、流血沙汰の大怪我を負う事故になってしまいかねません。また、食材を煮たり焼いたりしている際にコンロに触れてヤケドを負ってしまう危険性もあります。このような事故は小型犬よりも、調理をする場所に前足や顔が届く大型犬の方が起こりやすいでしょう。

誤飲・誤食

2つめのリスクが、誤飲や誤食です。台所には、当然のことながら、さまざまな食材があります。特に料理中であれば、むき出しで置いてある場合も多いでしょう。

その中には、玉ねぎやブドウ、チョコレートなど、わんこの身体にとっては害になる食材も含まれている可能性があります。飼い主さんが目を離した隙にそれらの食材をつまみ食いしてしまったり、ポロッと落ちたカケラを誤って口にしてしまうリスクは捨てきれません。

2.玄関

玄関で待っている犬

わんこと暮らす醍醐味の1つが、仕事や学校から帰ってきたときの愛犬の熱烈なお出迎えですよね。ドアを開けると飛びかかって大喜びしてくれる愛犬がかわいくて、1日の疲れもふっ飛ぶという人は多いのではないでしょうか。ですが、玄関先でのダイレクトなお出迎えは、あまりオススメできません。

飛び出し

興奮した愛犬が玄関から外に飛び出してしまう危険性があります。マンションやアパート等、廊下がある集合住宅であればもし家の外に愛犬が出てしまっても危険はいくらか少ないでしょうが、一軒家で目の前が道路の場合、飛び出したはずみに自転車や人にぶつかったり、最悪の場合は車に轢かれてしまいかねません。また、そうでなくても、興奮状態のまま外に飛び出して走って行ってしまい、そのまま迷子になってしまうかもしれません。

来客への攻撃

外に飛び出してしまうというリスクの他にも、愛犬が他人に対して警戒心が強いタイプで、来客に対して警戒心から攻撃をしてしまう可能性がある場合、玄関先を訪れた相手に突然飛びかかって噛みついてしまったりすることも考えられるでしょう。また逆に、お客さんが大好きすぎて誰彼かまわずに飛びついてしまうタイプである場合には、爪でお客さんの皮膚を傷つけてしまったり服を汚してしまったりする可能性もあり、注意する必要があります。

3.階段

階段を下りている2匹の犬

2階建て以上の住宅の場合、家の中に階段がありますよね。家の中を歩き回る飼い主さんの後を愛犬がずっとついてきたり、居住スペースの関係で1階と2階を行き来する頻度が高く、愛犬が階段を利用する機会が多い場合、仕方のない場合も多くあるでしょうが犬の体にとってあまり良くない場合もあります。

足腰への負担

若くて元気なわんこであれば、階段の昇り降りなど何の苦もなくこなしているように見えます。しかし、実は、階段の昇り降りには、わんこの足腰に大きな負担がかかることがあります。

犬が階段を使う場合には、階段にも必ず滑り止め加工をしましょう。簡単に敷くことのできる階段用の滑り止めマットも売られています。滑らずに昇り降りができるのであれば、若くて健康で筋力のある犬にとって階段の昇り降り自体は問題がないでしょう。

ただしダックスフントのように足が短い犬や超小型犬、小型犬の場合には、一段の高さが高すぎる場合があるかもしれません。無理のない動きで昇り降りができているか、気にしてあげましょう。

若くて元気なうちは何の問題もなくても、シニアになって筋力が落ちたときや関節に痛みがある時、また椎間板ヘルニアになっている時には階段の昇り降りは愛犬にとって非常に辛い動きになるでしょう。年をとってきたら、また椎間板ヘルニアになりやすいと言われている犬種では若くても、階段の昇り降りに問題はないか気にかけてあげる必要があるでしょう。

また、階段には立ち入らせないようにしたり、1階と2階の行き来は飼い主さんが抱っこするなど、階段を歩かせないようにしなければならないこともあるでしょう。

【階段と椎間板ヘルニアについて】

 犬の体は階段の昇り降りにもともと不向きということはありませんので、若くて健康であれば階段の昇り降りをさせてはいけないわけではありません。ただ、階段の高さに比較して足が短すぎる短足の犬種や小型犬であれば、若くて健康な時でも階段では飼い主さんが抱っこをしてあげる必要も出てくるでしょう。

しかし、ダックスフントのような胴長短足の犬種で多く見られるタイプの椎間板ヘルニアは、階段の昇り降りなどの動きや体格が原因なのではなく、短足な体格を作り出している遺伝的要因が椎間板ヘルニアを起こしやすくしているので、胴長短足の犬種だからと言って一律に階段の昇り降りを避ける必要はないでしょう。デンマークのある研究からは、中程度に階段の昇り降りをしていたダックスフントの方が椎間板ヘルニアと関連する椎間板の石灰化が起こりにくい可能性が考えらえるそうです。

もちろん無理な動きや、背骨に衝撃を与えたり体に負担のかかる姿勢をとらせることはよくありませんので、愛犬の体格や年齢などを考えて室内の環境を整えてあげましょう。

《参考論文》
Jensen VF, Ersbøll AK. Mechanical factors affecting the occurrence of intervertebral disc calcification in the dachshund--a population study. J Vet Med A Physiol Pathol Clin Med. 2000 Jun;47(5):283-96. doi: 10.1046/j.1439-0442.2000.00296.x. Erratum in: J Vet Med A Physiol Pathol Clin Med 2000 Nov;47(9):575.

https://doi.org/10.1046/j.1439-0442.2000.00296.x

獣医師:木下明紀子

まとめ

犬禁止のマーク

いかがでしたでしょうか?家の中にも意外とさまざまな危険性が潜んでいることがおわかりいただけたのではないでしょうか。かわいい愛犬はできる限り自由にさせておいてあげたいと思う飼い主さんも多いと思いますが、愛犬を入れたくない場所には柵を設置したり、立ち入らないようにしつけるなど、工夫をして危険から遠ざけてあげるようにしたいですね。

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