どんなものをあげればいい?犬のオヤツの種類と選び方

どんなものをあげればいい?犬のオヤツの種類と選び方

ペットショップやホームセンターなどに行くと犬用のオヤツがずらりと並んでいますよね。その中からどんなものを犬にあげればいいのか、上手な選び方と与え方について紹介します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

①しつけ・コミュニケーション系オヤツ

骨型クッキーを持つ手と犬

ボーロやクッキーのようなスナックタイプのオヤツやジャーキーなどを小さくしたチップスタイプのオヤツは、しつけやコミュニケーションの中で使うのに適しています。

特にしつけのごほうびとしてオヤツを使う場合は、タイミングよくほめてしつけを進めるためにパクッと食べてゴクンとすぐに飲み込むことができる一口タイプのものが◎。

また、しつけのごほうびとしてオヤツを使う場合は数がたくさん必要になるので、肥満防止や食事とのバランスを考えると1回ごとに与える量をできるだけ小さくした方がいいでしょう。

そうした点からもボーロや小さなクッキーというのはしつけ・コミュニケーションに向いているのです。食べることが大好きな犬の場合、ごほうび用に特別なオヤツを用意しなくても、普段食べているドライフードをごほうびとして使うこともできます。1日分のフードをあらかじめ計っておき、その一部をごほうび用に取り分けると、食べ過ぎにならずに安心です。

またしつけの効果をあげるために、教えたい内容の難しさや犬の精神状態によって、使うごほうびを変えると良いでしょう。お気に入り度によってごほうびをランク付けし、ランクの違うごほうびをいくつか用意しておきます。

②留守番・ストレス発散系オヤツ

ガムを噛んでいるビーグル

犬のオヤツの中でボーロやクッキーと並んで種類が多いのが、ジャーキーや牛皮でできたガムタイプのオヤツです。

牛肉や鶏肉、鹿肉、馬肉、砂肝、豚耳、豚鼻、アキレス腱、魚などジャーキーの種類は非常に豊富。牛皮でできたガムなども大きさや形がさまざまなので、犬の体の大きさや年齢などに合わせて無理なく食べることができるものを選びましょう。

これらのオヤツは長く噛んで楽しむことができるので、ハウストレーニングや留守番時などに利用することもおすすめ。犬にとって噛むことはストレス発散にもつながります。

特に留守番があまり得意でない犬も、一人きりになってから最初の15分を過ぎると落ち着くことも多いと言われているのでその15分に夢中になれるオヤツを用意しておいてあげるといいかもしれません。

ただし、ジャーキーやガムは大きく硬いため、食べ慣れていないものの場合無理やり飲み込もうとして喉につまらせてしまうことなどがあります。誤飲やトラブルを防ぐため、初めて食べるジャーキーやガムは飼い主さんの目のある場所で与えるようにして様子を確認してください。大きいガムだから大丈夫、ということはありません。大きいガムでも噛んで小さくなった時、飲み込むにはまだ大きすぎるガムを飲み込んで喉につまらせてしまうことがあります。

留守番時や暇つぶしには、おやつを中に入れたり塗ったりして少量のおやつを長時間かけて食べるように作られている知育系おもちゃも役に立つでしょう。

③栄養補給・デンタルケア系オヤツ

クロス型のデンタルオヤツ

栄養補助食品やデンタルケア用など機能性を持たせたオヤツも少なくありません。子犬や老犬、病後の犬のように一度にたくさんの食事量を摂取できないが栄養はたくさん必要という時期には「補食」として食事と食事の合間にオヤツで栄養補給することも有効です。

特に犬用チーズのようにカロリーや栄養価の高いオヤツはカロリー過多にさえならなければほとんどの犬に適していますし、老犬の関節ケアができるグルコサミンや子犬のお腹にも優しい乳酸菌などが入っているサプリメントのようなオヤツというものもあるので、それぞれのライフステージや体質に合わせて選びましょう。最近は水分補給を目的としたオヤツもありますので、暑い時期の小型犬のオヤツにはいいかもしれません。

また、犬にとってもデンタルケアは非常に重要とされていますが、歯磨きが得意ではないという犬も少なくありません。そうした犬と飼い主さんにとってデンタルケア系オヤツは強い味方となるでしょう。

上で挙げたような固い牛皮ガムなども歯磨き効果が期待できますが、あまりにも硬いと歯が欠けたり折れたりすることがあるので気をつけましょう。また、鹿角や豚のひづめなどは硬過ぎて、犬の歯と歯茎を傷つけてしまうようです。

オヤツだけでデンタルケアは完璧!というわけにはいきませんが、口内の清潔を保つ一役をになってくれるはずなのでぜひ取り入れてみてください。

まとめ

さまざまな種類の犬のおやつ

犬のオヤツの種類は年々増えてきているように感じます。原料や形状、においや味などその種類は本当に多岐にわたります。せっかくたくさんの種類のオヤツがあるのですからそれぞれの目的や体質、生活スタイルなどに合わせて上手に選んでいけるといいですね。

また、毎日決まった時間に「オヤツの時間」として漠然とあげるのではなく、しつけや留守番時などに適したオヤツを取り入れる、ねだられたらあげるのではなくオヤツのタイミングは飼い主さんがコントロールするようにして愛犬の生活にメリハリをつけてあげることも大切です。

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