ドッグスカウトとは?
『ボーイスカウト』や『ガールスカウト』という言葉は多く人が聞いたことがあると思いますが、『ドッグスカウト』についてはご存じでしょうか?ボーイスカウトやガールスカウトというのは、青少年が自然の中でさまざまな活動を行うことで技能や肉体的発達はもちろん人格や市民性などを育むことができるるとされています。
心身の健康を築き、人生において役立つ技能や技術を習得する、また社会奉仕する機会を得ることができ、その結果として青少年が個人及び責任のある市民として、地域や国、国際社会の一員となって自ら考えて行動することができる人になることを目指しています。ボーイスカウトやガールスカウトの活動は人種や宗教を問わず活動が行われ全世界に広まっています。
一方、あまり聞き慣れない人も多いドッグスカウトは、Dog Scouts of America(DSA)によって設立されたNPO団体のことを指しています。Dog Scouts of America(DSA)では『私たち人間と比べて犬の一生はとても短い。可能な限り犬たちが人と一緒に楽しい時間を過ごせるようにしたい。 』という考えを持ち、ボーイスカウトやガールスカウトと同様にさまざまな活動を行っています。
ドッグスカウトの活動とその目的について
ドッグスカウトの活動は多岐に渡り、それぞれの犬が持つ性格や特徴を活かしたトレーニングを行います。特性にあわせた活動を行うことで犬はある種の仕事を持つことができ、それをマスターすることでその分野におけるバッチを獲得することができるのです。
ドッグスカウトの活動内容
- カヌー
- 水泳
- トラッキング
- 清掃
- 牽引
- 災害準備
- 手話
- アート
などがあり、それぞれの犬の気質や特性を活かせるものを選んで行います。
Dog Scouts of America(DSA)の公式ホームページには、
- 犬はかわいい置物ではなく、人と一緒に働きたいと願っている。
- 犬が持つエネルギーを使い切ることのできる適度な活動をしなければ、犬たちはあらゆる問題を抱えてしまうことになる。
- 愛犬が何を考え、どうやって学び、何かそうさせるのか、よく理解すること。
- さまざまなスポーツや活動に犬と一緒に参加することで、私たちも飼い主として成長することができる。
ということが書かれており、ドッグスカウトとして愛犬と活動を共にすることで犬の特性をより深く理解することができ、犬と一緒に成長することができるとされています。ドッグスカウトは犬が動物としての能力をしっかりと活かす活動を行えるだけでなく、私たち人間がよりよい飼い主になるために役立つ活動でもあるのです。
ドッグスカウトは日本でも参加できる?
犬が本能や特性を発揮しいきいきと活動することができるだけでなく、私たち飼い主も成長することができるドッグスカウトに興味を持つ人もいると思います。しかし現時点では日本でドッグスカウトの活動は行われておらず、参加することができません。ただし、ドッグスカウトという形ではなくても、さまざまなドッグスポーツやトレーニングを通してドッグスカウトが目指すべきものと同様のものを会得・体得することは十分に可能です。
日本でできるドッグスポーツには、ドッグダンスやアジリティ、フライボール、フリスビー(ディスクドッグ)、ガンドッグレトリーブトライアル、フィールドトライアル、ウォータートライアル、ルアーコーシング、犬ぞりレースなどがあり、それぞれ犬種や性格に合わせたものを選んで取り組むといいでしょう。また、災害救助訓練やグッドシチズンテストなどのトレーニングを犬と一緒に取り組むこともお互いの成長につながることになるのでおすすめです。愛犬にどのようなドッグスポーツが合っているか分からないという場合は、ドッグトレーナーなどに相談したりさまざまなドッグスポーツを体験してみるといいでしょう。
<まとめ>ドッグスカウトの活動について
ドッグスカウトの活動は現在ではアメリカ国内のみで行われていますが、その意義や目的は非常に興味深いもので日本でもぜひ取り入れたいものです。ドッグスカウトの活動目的の中で、「さまざまなスポーツや活動に犬と一緒に参加することで、私たちも飼い主として成長することができる。」とありますが、これは日本の犬の飼い主の質向上のためにとても大きな役割を果たしてくれる部分ではないかと思います。日本でもドッグスカウトの活動意義を理解し、ドッグスポーツなどを通して素敵なパートナーシップを築き上げていきたいものですね。