1.健康上の問題
まず第一に疑ってほしいのが健康上の問題でお漏らしをしていないかです。泌尿器系の病気が原因でお漏らしをしてしまうことがあります。健康上の問題以外でお漏らしするようになることもありますが、まずはお漏らしの原因が病気ではないのか確認しましょう。
- 前立腺肥大
- ホルモン性尿失禁
- 膀胱炎
- 糖尿病
- クッシング症候群
前立腺肥大は未去勢のオス犬に見られる病気です。前立腺が肥大することで頻尿になりお漏らししてしまうことがあります。
ホルモン性尿失禁は避妊手術済みのメス犬に多く見られますが、オス犬も発症する可能性はあります。避妊、また去勢手術を行ったことによってホルモンが少なくなり、排泄の際に働く神経をコントロールする力が弱くなってしまう病気です。主に眠っている時にお漏らしすることが多いようです。
また膀胱炎でも頻尿になり、糖尿病では多飲多尿になるので異常なほど水を飲んだり、普段しない場所でオシッコをしてしまう事があります。クッシング症候群も糖尿病と同じく多飲多尿になります。
2.ストレスを感じ不安になった時
犬は人間の心理や身の回りの変化に敏感な生き物です。敏感だと言う事はマイナスの心理や変化も感じ取りやすいので、ストレスや不安を抱え込みやすい一面もあります。犬がお漏らしをするのはストレスや不安を感じることで起こることもとても多いです。愛犬のお漏らしが健康上の問題や縄張りを主張するマーキング行為ではないのなら精神的な問題かもしれません。
- お留守番の時間が長くて寂しい
- 飼い主さんが遊んでくれない
- 散歩に行けない
- 引越し
- 新しい家族が増える
犬が感じるストレスはとても様々で一概には言えませんが、上記のような理由も当てはまる可能性があります。ご自宅で何かの変化があった時は愛犬の心にも寄り添ってあげましょう。
お漏らしの原因がストレスや不安心であれば、その原因を取り除いてあげることでお漏らしが治る傾向が強いようです。一緒に過ごす時間やスキンシップできる時間を長くとり、愛犬の不安な気持ちを軽減させてあげましょう。
3.興奮状態
犬はあまりの嬉しさに興奮してしまった時や服従心を表す時にお漏らししてしまう事があります。有名な「うれション」ですね。飼い主さんの帰宅時に派手に喜ぶワンちゃんは少なくないと思いますが、はしゃぎすぎて興奮しオシッコを漏らしてしまうワンちゃんもいます。主に子犬の頃に多いと言われ、感情をコントールできなかったり、ちょっとした事で興奮状態になりやすいことが理由と言われています。
また犬は甘えや服従の意味でオシッコを漏らすこともあるので、飼い主さんが帰宅した時にお漏らしするのは、嬉しさからの興奮と服従している飼い主さんに思う存分甘えたいと言う感情の表れなのかもしれません。
「うれション」の原因は主に興奮状態にあることなので、もともと興奮しやすいタイプのワンちゃんは、どうしてもうれションしやすくなってしまいます。また飼い主さんへの依存心が強く精神的に不安定なワンちゃんもうれションをしやすい傾向が強いです。
うれションの改善方法
飼い主としては自分の帰宅を大興奮して喜んでくれるのは嬉しい気持ちにもなりますが、毎日の出来事としては困ってしまいますよね。愛犬のうれションを改善するにはあまり興奮させないことです。
帰宅時は愛犬の興奮を助長させるような態度はとらず、落ち着いて接してあげてください。出迎えてくれる愛犬が可愛くて、つい構ったり名前を呼んで撫でたりしがちですが、愛犬は更に興奮してしまいます。
帰宅して愛犬に会えるのは飼い主としても嬉しいことなので、構うことが出来ないのは寂しい状況ではありますが、うれションを防ぐには嬉しくて興奮している犬が落ち着いてくれるまで構わないことが一番になります。
愛犬が落ち着くまでの度合いは個体差があると思いますが、我が家の愛犬の場合は「フセ」と「マテ」で落ちいてくれます。興奮度が強い子は徹底的に無視をする事が必要になるかもしれません。愛犬が落ち着いてから優しく「ただいま」と声をかけてあげましょう。
まとめ
犬のお漏らしにも様々な理由があるようです。どんな理由でお漏らししても決して叱らないようにしてください。悪気があってしている訳ではないので、叱ってしまうと更にストレスを感じて悪化してしまう可能性もあります。それぞれの原因を探り対処していきましょう。