ご紹介する犬に関わる職業
犬に関わるお仕事にはどんなものがあるのでしょうか?まずは代表的な犬に関わるお仕事の一例を記載します。
- ペットショップスタッフ
- トリマー
- 獣医師
- 動物看護士
- ペットシッター
犬の職業内容とは
それでは、それぞれどんなお仕事内容かを見て行きましょう。
ペットショップスタッフ
活躍の場=ペットショップ
生体管理
簡単に言うと店舗にいる子犬などペットのお世話です。種類や成長段階、健康状態に合わせたごはんを作り与えます。健康状態のチェック→動きや鳴き声、その他見た目でわかる体の異常、便や尿の状態(色や量、形状)
清掃
飼育ゲージなどをきれいにしたり消毒をして清潔に保ち様々な病気からペットを守ります。気持ちよくお客様をお迎えするため店内の清掃も欠かせません。
販売
生体やペット用品、フードの販売。ペットについての事前説明をします。その動物の生理、生態、習性等に合わせた正しい飼い方をしてもらえるよう、その動物の特性や状態についてお客様に説明を行います。飼育方法などのアドバイスやお客様からの質問に答えることもあります。
商品管理
商品の発注、陳列、POPを作ったり、商品の良さをアピールできるようなディスプレイを考えます。
シャンプーなどの手入れ
販売されている子犬の体の手入れと犬を購入して頂いたお客様にきれいにしてからお渡しするためにシャンプーをすることがあります。犬猫だけでなくウサギやハムスター、フェレットなどや、爬虫類、観賞魚などの販売も行っていたり、トリミングサロン、ペットホテルを併設している店舗もあり、店舗の規模によって仕事内容が変わることもあります。
トリマー
活躍の場=ペットサロン、ペットショップ、動物病院
トリマーとは広く言うとペットの美容師のことです。犬の割合が高いため一般的には犬の美容師と言われています。日本ではトリミング→トリム=毛を刈り込み整えることからトリマーと呼ばれています。基本的にトリマーの仕事は犬の全身のお手入れです。
- ブラッシング
- 爪切り、耳掃除
- シャンプー、リンス
- ドライイング
- カット
この作業を通して犬の健康状態をチェックします。病気などの早期発見→飼い主様にお知らせすることもトリマーの大切なお仕事です。また、犬種によってはストリッピング(裸になるくらい毛を抜く)やプラッキング(仕上げに向かって少しずつ毛を抜く)作業をすることがあります。泥パックやネイルなどエステのようなサービスを提供する店舗も多くあります。
- ペットホテルを併設しているサロンでは宿泊中の犬などのお世話もします。
- ペットショップに併設されているサロンでは子犬などの世話、商品の販売、管理なども行うことがあります。
- 動物病院に勤務するトリマーの場合、動物看護士のお仕事と兼ねていることも多くあります。
獣医師
活躍の場=動物病院、動物園、水族館など
獣医師の仕事は主に動物の診療→診察と治療です。犬猫はもちろん、ウサギ、フェレットなどの小動物を始め、牛、馬、豚などの大型動物まで診療する動物は様々です。また治療を行うだけでなくワクチン接種、予防薬の処方、病気の予防に向けた指導など健康のためのサポートをするのも獣医師の大切なお仕事です。幅広く活躍の場があるので働く場所によって診療する動物や仕事内容自体が変わります。
(様々な獣医師と職場、その仕事内容とは…)
- 小動物臨床獣医師…主に動物病院で犬猫などの診療
- 大動物臨床獣医師…動物園、水族館、その他動物関連施設で飼育されている大型動物の診療
- 国家公務員獣医師…検疫所で体に有害なものが蔓延するのを防ぐ仕事など
- 地方公務員獣医師…動物愛護施設などに収容されている動物の管理のお仕事など
- 研究職…製薬会社などで薬の研究開発など
動物看護士
活躍の場=動物病院
動物衛生看護士、AHT(アニマルヘルステクニシャン)、VT (ベティリネリーテクニシャン)とも呼ばれていますが仕事内容は同じです。動物看護士は基本的に獣医師の指示のもと、獣医師の補助的な仕事をします。
受付
外来で訪れた犬などの状態を問診→獣医師に伝えます。カルテの作成や準備をします。会計や電話等での問い合わせに対応します。獣医師の処方した薬や病気の説明を飼い主様にします。
診察、処置
動いてしまうペットを抑え(保定)、獣医師がスームズに診察や処置ができるようにします。体温や心拍数測定をしたり包帯を巻くなどの簡単な処置を行うことがあります。処置後の後片付けを行います。不安になっているペットや飼い主様にリラックスしてもらう雰囲気作りも動物看護士の大切なお仕事です。
検査
採血、血液検査、尿や便の検査、レントゲン検査などを行うことがあります。
手術
器具の消毒や準備をします。手術の補助をすることもあります。
入院しているペットのお世話
毎日、健康状態をチェックします。ペットに合う食事を準備し与えます。排泄排尿の世話をします。投薬が必要なペットには薬を与えます。犬猫などが入っているケージの清掃、消毒をします。
清掃、消毒
病気などの感染を防ぐために病院内の清掃や消毒も欠かせません。使ったタオルなどの洗濯をします。どの動物病院でも基本仕事内容は同じですが病院によっては一部、動物看護士が行っていない場合もあります。
ペットシッター
活躍の場=ペットを飼育している家
ペットシッターは主に留守中のご自宅へ出向き飼い主様に代わりペットのお世話をする仕事です。猫を専門とするキャットシッターや犬の介護知識を持ち訪問介護のようなサービスを提供する老犬シッターなどもいます。
電話などで飼い主からの依頼を受けたシッターは自宅へ打ち合わせへ出向きます。ペットには飼い主様が留守中にも普段と変わらない生活をしてもらうため普段の生活の様子について細かく聞きとりを行います。
- ごはんはどんなものを、どれくらいの量で与えているか?
- 犬の場合、散歩はどんなコースで時間はどのくらいしているか?
- どんなおもちゃでどんな遊びをしているか?
- 気をつけることはあるか?(病気になっている等)
- 万が一のときのためのかかりつけ動物病院、緊急連絡先など
飼い主様から自宅の鍵をお預かりし指定された日に自宅へ出向きお世話(シッティング)をします。
- (犬の場合)散歩に行く
- ごはんを用意し与える
- トイレをきれいにする
- おもちゃなどで遊んであげる
- 健康チェックも重要なお仕事です。
シッティング中の元気、食欲、体の異常(痛がったり体のどこかを気にしてないか)シッターによっては郵便物などをポストから出す、植物の水やりなども必要に応じて行うこともあります。シッティング中は訪問する家ごとにエプロンを変えたり手などの消毒を行い感染症の予防を徹底します。飼い主様に留守中のペットの様子をつたえるため報告書を作成します。
- ごはんをきちんと食べていたか
- 排便、排尿の有無と状態
- 散歩中や遊んでいるときの様子
- その他気になったことなど ⇒飼い主に報告し終了
犬に関わる職業で働くために必要な知識と資格
動物取扱業においては営もうとする事業所ごとに常勤者の中から1名以上の動物取扱責任者を配置しなければなりません。
(動物取扱責任者になるための要件)
次のいずれかに該当する者でなければいけません。
- 半年以上の実務経験
- 専門の教育機関や養成機関を卒業している
- 公平性及び専門性を持った団体の資格を保持している
ペットショップスタッフ
子犬など動物の管理や販売を行う仕事なので、お店で扱っている動物種の習性などについての専門的な知識が必要になります。ペット用品やフードの取扱もあるのでそちらの商品知識も重要です。
- ペット販売士
- 愛玩動物飼養管理士
- JKC愛犬飼育管理士
トリマー
技術職なので養成学校に通い基礎から学ぶ必要があります。体の手入れをする仕事なのでカットの技術だけでなく基本的な獣医学などの知識も重要です。
- JKC公認トリマーライセンス
- SAE公認トリマーライセンス
- 愛玩動物飼養管理士
獣医師
小動物臨床獣医師の場合、犬猫の他にも多様な動物種を診療することにもなるので幅広い知識と高い技術、そして冷静で適切な判断をくだせる能力は重要です。獣医師の仕事をするには必ず免許が必要になります。
- 獣医師免許
動物看護士
獣医師の補助的な立場の仕事ですが、飼育、看護、検査から手術の補助まで幅引く専門的な仕事をすることになるので養成学校などで基礎から学ぶ必要があります。
- JAHA公認動物看護士
- SAE公認動物看護士
- 愛玩動物飼養管理士
ペットシッター
ペットの習性や基本的な獣医学などの専門的な知識は必要になります。また家の鍵をお預かりする仕事なのでその責任感と飼い主様からの信頼はとても重要です。
- 認定ペットシッター
- ペットシッター士
- 愛玩動物飼養管理士
犬と関わる職業についてのまとめ
犬に関わるお仕事につく人は、ほとんどの方が犬が大好きで犬に愛情を持っている方だと思います。そしてそういう方にしかできない仕事でもあります。ですが実際は、飼い主さんを通した接客業であり、好きなだけでは務まらないこともたくさんあります。
資格がなくてもできる仕事は多いですが飼い主さんからの信頼を得るためにはそれなりの専門知識は必要です。私自身、資格取得に向け日々勉強中です。この記事を読んでペット業界に興味を持って頂き犬のプロを目指す方が少しでも増えたら嬉しく思います。