なぜ室内飼いが推奨されているの?
一昔前は、犬を庭先につないで番犬として飼育するのが主流でした。しかし、近年では犬も家族の一員だと考えられるようになり、室内で飼うのが当たり前になっています。
その理由は、住宅事情の変化だけではありません。では、他の理由として挙げられていることは何なのでしょうか?
本来、犬は群れで生活する動物です。そのため、飼い主さんと離れてしまう外飼いは犬の不安を募らせ、ストレスの原因となってしまいます。犬のストレスを減らすためにも、家族と暮らせる室内飼いが推奨されているのです。
また、室内飼いが推奨されるのは近年の異常気象も関係しています。とくに夏の過酷な暑さは、いくら我慢強い犬でも耐えられるものではありません。犬の命を守るためにも、エアコンのある室内に避難させる必要があります。
大型犬を室内飼いするには?
ここまで室内飼いが推奨されている理由を解説しましたが、小型犬ならまだしも大型犬を室内で飼うのは容易いことではありませんよね…。
そこで、ここからは大型犬を室内で飼うために必要なことをご紹介します。用意するものから心構えまで、ぜひ参考にしてみてくださいね!
まずはケージやサークルを用意する
まずは、大型犬が安心して過ごせる部屋となる「ケージ」や「サークル」を用意しましょう。また、2階に上がれないように柵を置くなど、犬のテリトリーを狭めることもポイントです。
最初は狭くて可哀想に思えるかもしれませんが、家の中を自由に歩き回れるようにしてしまうと縄張りが広すぎて、犬は神経をすり減らしてしまいます。縄張りを守ろうとするあまり、執拗に来客に吠えるなど問題行動を起こすようになる可能性も…。
犬にとってはケージやサークル内で過ごすことより、常に神経をはりつめて縄張りを守らなければならない状況の方が可哀想なのだと理解することが大事なのです!
トイレを用意する
ケージやサークルと同じく必要なのが「トイレ」です。家の中では排泄せず、散歩に行った時に外でトイレを済ませる犬も多いですよね。しかし、人間と同じように犬もトイレを我慢すると、体調を崩してしまうことがあります。大型犬を室内飼いするなら、トイレを用意して室内で排泄する練習をしておくのがおすすめです。
室内でトイレができるようになれば、排泄物のチェックができるので健康管理にも役立ちます。排泄後は、綺麗好きな犬のためにも早めに片付けることを心掛けましょう。
抜け毛対策
大型犬を室内で飼う際に気になるのが「抜け毛」でしょう。とくに換毛期は、部屋はふよふよ舞う抜け毛でいっぱい!想像以上の抜け毛の量に、心配になる飼い主さんも多いですよね…。
抜け毛への最大の対策は、こまめなブラッシングです。毎日しっかりブラッシングをすることで抜け毛を取り除くのはもちろん、皮膚の血行を良くすることもできます。毛玉をほぐすにはスリッカーブラシが役立ちますが、雑に梳かすと痛がってブラッシング嫌いになることもあるのでご注意を。毛のもつれがない場合は、ラバーブラシなど柔らかいブラシでマッサージを兼ねてブラッシングをしてあげましょう。
そのほか、来客時など一の時的な抜け毛対策として服を着せる方法もあります。ただし、服を着ることがストレスにつながる場合もあるので、お客様が帰ったら脱がせてあげてくださいね。
最近は、大型犬のブラッシングで出た大量の抜け毛を集めて、愛犬そっくりの羊毛フェルトならぬ犬毛フェルトのぬいぐるみを作っている飼い主さんも増えています。こんなことができるのも、室内飼いの特権かもしれませんね!
まとめ
大型犬を室内で飼うために必要なことをご紹介しました。
大型犬を室内で飼うにはそれなりのスペースを確保する必要があり、大きなケージやトイレを用意するにはお金もかかります。しかし、その手間や苦労を吹き飛ばしてしまうほど、飼い主さんの隣でくつろぐ大型犬は可愛いものです。
大型犬が少しでも快適に過ごせるように、環境を整えて室内飼いをはじめましょう!