保護犬を引き取るにはどうしたらいいの?
保護犬とは?
保護犬とは飼い主さんに捨てられたり、迷子になってしまって飼い主さんの元に帰れなくなったり、様々な事情から動物愛護センターや動物愛護団体などの施設に一時的に保護されている犬のことです。現在行政に引き取られる犬や猫は多く、問題になっています。そのため少しでもそのような犬や猫を救うために保護犬や保護猫に新しい飼い主を探そうという動きが活発になってきています。
そのため動物愛護センターや動物愛護団体の保護犬一覧がネット上で見れたり、SNSで発信していたりもしています。ネットで探したり、動物愛護センターや動物愛護団体に電話をしてみたり、探し方はいろいろあります。
保護犬はどこで引き取るの?
まずは里親会や譲渡会に行ってみましょう。直接様々な犬と触れ合える譲渡会はその犬のもっている雰囲気を知ることができます。こういった会は行政が行っているものの他にも、民間の保護団体が行っているものもあります。
また里親募集型の保護犬カフェ、インターネットでの里親募集サイトなどが利用できます。しかし里親になるためにはそれぞれ条件があったり、医療費がかかったり、引き取れても相性が合わなかったりなど人によっては壁がいくつもあります。
最近は里親になる条件が少し厳しくなっている傾向がありますが、引き取られた犬の今後のことを考えると仕方のないことなのかもしれません。
引き取るときは条件を事前に確認しておきましょう。
里親になるときの注意事項
インターネットを利用した里親募集では金銭の受け渡しが発生したりする場合があります。正しく使われているお金を適切な金額で請求されるならば問題はないのですが、稀に心無いひとによる詐欺にあってしまうケースがあります。
そのため実際に会って書面を残したり確実な連絡先を教えてもらうなどすることをおすすめします。またインターネット、譲渡会、里親会などどの場合でも引き取ると市町村への犬の登録料、ワクチン代などの医療費、犬を飼うための環境を整える生活必需品の購入費など大体5万円ほどかかる場合が多いです。
もし避妊や去勢を行うなら更に2〜5万円程度かかってきます。そのため事前にいくらぐらいかかるかを計算して、準備しておきましょう。
里親にできる3つのこと
1.丁寧なケア
里親になってからしばらくは丁寧なケアが必要です。不安から攻撃的になったり、施設に戻ろうと逃げ出してしまう犬もいるためです。
あまり人間になれていない犬の場合は、人間との生活自体に慣れてもらう必要があるためまずは一緒の空間にいることからはじめましょう。
外出時にも逃げ出してしまわないように注意が必要です。新しい飼い主さんの言うことをきかずに逃げ出してしまったり、他の犬や人間にとびかかってしまう可能性もあるのでしっかりとリードを持って散歩をしましょう。
また犬との信頼関係が築けるまでは家に家族以外の人を呼ばないほうが良いかもしれません。不安から攻撃的になったり怯えてしまったりすることがあります。里親になる際に犬の性格や特徴、好きなことや嫌いなことなど教えてもらえるなら聞いておきましょう。引き取ってからも連絡がとれるようにしておくと良いですね。
2.信頼関係は気長に築く
犬の中にはなにかの事情で心に傷を負った犬もいます。里親になったからといって、すぐに信頼関係が築けるとは限りません。言うことを聞かなかったり、問題行動を起こす犬もいるかもしれません。とくに前の飼い主さんから嫌な思いをさせられた犬にはそういった傾向が強いようです。根気強く付き合い、気長に信頼関係を築いてあげる必要があります。
もし何か問題があったとしたら、一人で悩まずにプロのドッグトレーナーさんや獣医さんに相談したり、家族内で話し合ったりしながら犬と付き合っていってください。
3.最期まで飼う
保護犬は様々な事情で元の飼い主さんと離れた犬も数多くいます。そんな犬たちに、また飼い主さんとお別れさせるのは可哀想ですよね。最期まで自分たちで飼う、看取るという覚悟を持って引き取ってあげてください。
もし、どうしても手放さなければならなくなった場合は次の飼い主さんを見つけてあげられるようにしてください。ひとつの命を最期まで見届けるという覚悟は必ず持ってください。
まとめ
保護犬の里親になるというのは気軽なものではありません。その犬の背景を知ることや最期まで看取るための覚悟、引き取ったあと犬が生活に馴染むまでの我慢、犬を飼うために必要な費用など気持ちもお金もたくさん必要になります。
飼ってみたけどやっぱりやめた、ということはできないのです。しかしそういったことを乗り越えて迎え入れることができればきっと良い関係を築くことができるかと思います。犬と生活するということはひとつの命と寄り添って生きていくという気持ちを忘れずにいたいですね。