1.癌を発見する犬
世界各国から報告をされているのが「癌を発見する犬」の存在です。例えば、飼い主の胸に鼻を押し付けた後、心配するような目をする愛犬の行動に不信感を覚えた女性が、乳がん検診を行ったところ、以前は見逃されていた超初期の乳がんが見つかった!という事例があります。
さらに、ひじに向かってやたらと吠えることを不審に思い確認すると、ほんの小さな黒ずみを発見。その後もひじに向かって吠えたり、そこを噛んだりする愛犬の行動に不安を覚え医師に相談をすると、なんと皮膚癌であることが判明した飼い主もいます。
このことから、犬には癌を嗅ぎ分ける能力があると言われており、実際にある機関では癌を発見するための訓練を犬に行わせている事例もあるのだとか。いつの日か、癌検診を行うのが犬となる日がくるかもしれませんね。
2.マラリアを発見する犬
癌を発見するだけではなく、犬によってはマラリアを発見してくれる場合もあります。マラリアは蚊を媒介にして感染する犬であり、毎年全世界で多くの命が失われています。そんなマラリアに感染しているかどうかを匂いで発見するマラリア探知犬の訓練が行われているのです。
マラリアに感染をした人は、人間には到底感じられないわずかな匂いの変化が現れるのだとか。その匂いの変化を感じ取り、人間に知らせてくれる探知犬の訓練はすでに始まっているのです。マラリアによって命を落とす人は毎年50万人にも及び、そのほとんどが子供なのだとか。未来ある子供の命を救うためにも、マラリア探知犬たちは今日も厳しい訓練に励んでいることでしょう。
3.糖尿病をいち早く発見できる犬
ガンやマラリアの他にも、犬は糖尿病をいち早く発見できる動物としても注目をされています。特に能力を発揮するのが1型糖尿病という血糖値が異常に下がる病気です。低血糖に陥った人を感知するとその、体から発せられる独特な匂いに反応して周りの人や本人に知らせるように訓練されているのだとか。
糖尿病は、症状が現れたらすぐに対処をしなければなりません。まさに一刻の猶予がない状況であるときに、血糖値の低下をすぐに知らせてくれる探知犬の存在はありがたいのです。実際に、愛犬にこの訓練を行った人の中には、いち早く探知をしてくれたおかげで命を救われたという人も多いのです。人間に寄り添い、人間と共に長い間生活をしてきた犬だからこそ、できる技なのかもしれませんね。
4.心の病気を発見してくれる犬
心の病気は目に見えない分、他人はもちろん本人でさえも気がつきにく傾向にあります。そのため、何かがおかしいと感じた時にはすでに取り返しがつかないほど症状が悪化している可能性もあるのです。心の病気は早期発見が重要であり、取り返しのつかない事態に陥らないように普段からしっかりと気をつけることが何よりも重要なのです。
自分では大丈夫だと思っていても、大丈夫ではないことが多いのが心の病気の怖いところです。しかし、犬は本人では気がつかないような精神的な疲弊を敏感に察知し寄り添ってくれる能力があります。実際に、愛犬がいつもよりも不安そうにしていたり、なんだか心配そうにしている姿を見て自分の変化にいち早く気がついたという飼い主も多く存在しているのです。自分ではなかなか気づくことのできない病気だからこそ、愛犬の行動やちょっとした変化に自分を見つめ直すきっかけをもらえたという事例もあるということです。
まとめ
犬は人間の心を癒すだけではなく、人間のあらゆる変化に敏感に反応して、様々なことを教えてくれる存在でもあります。特に病気を早期発見してくれる探知犬の存在は近年注目を集めており、世界中の医療機関で取り入れようとする動きがあります。いつか日本でも、探知犬が活躍する日が来るかもしれませんね。