1.自信をつけてあげる
乗り物酔いには、主に平衡感覚や耳の奥にある三半規管が大きく関わっているといえます。簡単にいいますと、乗り物酔いは乗り物の振動で三半規管が刺激されることにより、平衡感覚がおかしくなって酔ってしまう現象です。その他にも、精神的なストレスや不安を感じることで乗り物酔いをすることがあります。
例えば、愛犬が今まで乗り物酔いをしなかったのに、一度吐いてから乗り物酔いをするようになってしまった。といった経験をもつ人は多くいるそうです。これは、「車に乗るとまた吐くかもしれない……」と、愛犬が感じることで起きる精神的なストレスや不安が原因となっていることが考えられます。精神的な理由で車が苦手になってしまった犬は、「車に乗っても酔わない」と思えるように、自信をつけてあげることで解決できることがあります。
酔い止めの薬を与えるのもOK
車に酔いにくくするためのおススメの方法の1つとして、まずは『酔い止めの薬』があります。私の愛犬も乗り物酔いが酷いので、酔い止めを飲ませることが多いのですが、薬を飲ませたときはいつもより酔いにくくなります。「車に乗っても酔わなかった」と愛犬に感じさせてあげることで、少しずつ自信がつき、精神的な不安やストレスを取り除いてあげることができるといえますよ。
ちなみに、酔い止めの薬は病院で愛犬の乗り物酔いを相談すると出してくれます。酔い止めの薬を使いながら、これからご紹介する車に慣れる方法を実践すると、より効果が表れやすくなるといえるでしょう。
2.少しずつ車に乗せる時間を増やす
車が苦手な犬を慣れさせるためには、精神面や三半規管、平衡感覚を鍛えてあげる必要があります。ですので、初めは5分ほど車でドライブして休憩。また5分ほど車でドライブして休憩。というふうに、少しずつ車に慣れさせてあげましょう。
そうすることで、愛犬に「酔わなかった」という自信をつけてあげることができますし、少しずつ車による振動に慣れさせることができます。そして、慣れてきたら少しずつ車に乗せる時間を増やしていきましょう。
また、個人的な意見として車に慣れさせている間は、なるべく同じ道でトレーニングしてあげることをおススメします。何度も同じ道をドライブすることで、愛犬は「ここはたしかカーブがある場所だ」と覚えることができ、無意識に平衡感覚を調節しやすくなると思います。結果として、新しい道をドライブしても無意識に平衡感覚を調整しやすくなることでしょう。
3.新鮮な空気が大切
車酔いを予防するには、新鮮な空気が大切となります。ドライブ中に愛犬の様子が少しおかしいと感じたら、なるべく早く車を止めて軽く散歩をしながら外の空気を吸わせてあげましょう。そうすることで、頭がスッキリとし気持ち悪さを和らげてあげることができます。ちなみに、あくびをしたりよだれを出していたり、ずっと下を向いているときは、気持ち悪くなっている可能性が高いといえますよ。
4.においに気をつける
車の中のにおいが犬の乗り物酔いの原因となっていることがあります。ですので、車内のにおいを取り除いてあげると、愛犬の乗り物酔いを解決できる場合がありますよ。
例えば、芳香剤やタバコのにおい。ガソリンや車特有のにおい。車の窓を閉め切っている場合は、香水や柔軟剤も乗り物酔いの原因となる可能性が十分に考えられます。なるべく愛犬がにおいで酔わないように、窓を少し開けたり無香料の消臭剤を使ったりして、においの対策をしてあげましょう。
5.満腹・空腹にさせないようにする
車酔いしたときに吐くから車に乗せるときは何も食べさせない。という人は少なからずいると思います。しかし、犬が空腹を感じながら車に乗ると気持ち悪くなりやすく、逆効果となることが多いそうです。また、満腹になっているときも同様に吐きやすくなるので要注意となります。
食べ物が消化されて適度にお腹が満たされている状態が気持ち悪くなりにくく、理想的な状態といえるので、車に乗せる2時間から3時間ほど前にご飯を食べさせてあげることをおススメします。
まとめ
愛犬をいろいろな場所に連れて行くとき、車はとても便利といえますよね。しかし、「愛犬が乗り物酔いをしてしまうから、いつも遠くに出かけられない」という悩みをもつ飼い主は少なからずいることと思います。完全に乗り物酔いをなくすことは難しいかもしれませんが、酔いにくくしてあげることはできますので、ぜひ少しずつでも慣らしてあげてください。愛犬と一緒にいろいろな景色を見ながら、素敵な思い出をつくれるといいですね。