ごはんの内容や量の影響
人間でも、さつまいもを食べるとオナラがたくさん出たり、食べ過ぎてお腹の具合がイマイチになるとオナラが臭くなったり、食べ物がオナラに影響することはよくありますよね。同様に、わんこの場合もフードやごはんの内容や成分がオナラの臭さに影響していることがあります。
特にオナラに関わるとされるのが、腸内細菌です。腸内細菌は、腸内の余分な栄養分をエサにして活動しており、そこからオナラのもととなる成分を作っています。つまり、食べ過ぎがオナラを臭くしているというわけです。特に、食物繊維を多く含む食材や乳製品は消化に悪く、腸内細菌の活動を活発化させるといわれています。
ごはんを見直してみる
総合栄養食のフードのみを与えている場合であれば、それがオナラを臭くしているとはなかなか考えづらいでしょう。ということは、気にしたいのは手作り食を与える場合や、おやつ、人間の食べ物のおすそ分けです。全体量をカロリーオーバーしないことのはもちろんのこと、食物繊維や乳製品を含むものはあまり与えすぎないようにしましょう。
また、それでも改善されない場合は、メインで与えている総合栄養食フードを変えてみるのも方法の1つです。
ごはんを早食いしている
オナラの匂いというよりは、そもそものオナラの回数に影響してくるのが、ごはんの早食いです。ごはんを焦ってバクバクと食べると、必然的にたくさんの空気を一緒に飲み込んでしまいます。この飲み込んだ空気がオナラのもととなり、オナラの回数を増やしている可能性があります。
肥満ぎみの犬や、パグやフレンチブルドッグなどの短吻種と呼ばれる犬種は、一般的にオナラが多いと言われていますが、これらのわんこは鼻呼吸が苦手で、口呼吸のたびに空気をたくさん取り込んでしまうことがその原因と考えられています。
ゆっくり食べられる工夫を
オナラの面だけでなく、健康面から考えても早食いはあまり好ましいことではありません。食べにくい加工のされたお皿を使ったり、中にフードを詰められるおもちゃを活用したりして、なるべくゆっくり食べられるように工夫をしてあげましょう。
また、犬種の特質上オナラの回数を抑えることが難しく、でも、匂いがあまりにも気になるという場合は、ウンチやオナラの匂いを削減してくれる成分の入ったフードやトッピング、おやつも市販されているので、試してみてもいいかもしれません。
肛門腺が汚れている
体内はもちろん、身体の外側が汚れているためにオナラが臭くなっている場合もあります。具体的な箇所が、肛門腺と呼ばれている部位です。マーキングの際に発する匂いはこの肛門腺から出ているといわれています。
肛門腺とはその名の通り、肛門の周りにある腺のことをいいます。オナラも肛門から排出されますから、その通り道である肛門腺が汚れていればオナラも臭くなるというわけです。
肛門腺絞りを行う
肛門腺の清潔を保っていないと、オナラが臭くなるのはもちろん、炎症を起こしてしまう可能性があるので要注意です。肛門腺のお手入れを「肛門腺絞り」といいますが、トリミングサロンなどでコースメニューを選択すると、この「肛門腺絞り」もコースの中に入っていることが多いので、聞いたことがある人は多いでしょう。
サロンや動物病院でもやってもらうことができますが、飼い主さん自身がやってあげることもできますので、月に1度は絞ってあげるようにしましょう。
病気が潜んでいる
特に食べ物の量や内容を変えたわけでもなく、早食いをしているわけでもなく、肛門腺絞りも行ったばかりなのに、急にオナラの回数が増えたり、匂いが臭くなったという場合には、何らかの病気が潜んでいる可能性があります。胃腸の不良のために消化機能が低下して、腸内細菌が活発化し、オナラの回数や匂いに変化を及ぼしているのです。考えられる病気としては、慢性胃炎や大腸がんなどが挙げられます。
すぐに動物病院の受診を
少しでもおかしいと思ったら、すぐに動物病院を受診してください。「たかがオナラで病院に行くのも恥ずかしいし…」とためらってしまうかもしれませんが、中には命に関わる病気が潜んでいる場合もあります。言葉で訴えることのできない愛犬のために、飼い主さんが勇気を出してください。勘違いだったら、笑い話で済んでしまうんですから。
まとめ
いかがでしたでしょうか?愛犬のオナラは何だかかわいくて、音も匂いも許せてしまいますよね。オナラはウンチと同様、健康のバロメータとしての側面も持っていますから、たまにはちょっとだけ匂いを嗅いで確認してあげるといいかもしれませんよ。