犬の食糞は放っておいても大丈夫?
結論からお伝えしますと、犬の食糞は放っておいても大丈夫ではありません!やめさせたいのであれば、しっかりと「食べていい物ではない」と教える必要があります。犬の食糞は何にでも興味を持つ子犬の頃に多く、この時期に食糞癖を直しておかないと習慣化してしまう恐れがあります。
多くの場合、成長とともに食糞癖もなくなる子が多いようですが、成犬になってからもなくならない子もいます。また、自分の糞以外にお散歩中に他の犬の糞を食べてしまう子の場合には、感染症にかかる可能性も高まります。人間の目から見た嫌悪感だけでなく、愛犬の健康にも害が出る恐れがあるのが食糞です。犬が食糞してしまう原因も様々で分かっていないことも多く、なかなか直すのが難しい問題ですが、考えられる原因や対処法などをいくつかご紹介していきます。
犬が食糞してしまう原因
フードと同じ匂いがするから
我が家の愛犬も子犬の頃、食糞をする時期がありました。ブリーダーさんに相談したところ、フードと同じ匂いがするから食べてしまう子が多いというお返事でした。与えているフードが未消化であれば、フード自体の匂いがまだ残っているようで食べ物だと思い、食糞してしまう子もいるようです。
狼の習性から
犬の祖先は母親や兄弟とともに巣穴で生活していた狼です。母親は子供が排泄したものの匂いで天敵に居場所を悟られないよう、また巣穴を清潔に保つためにウンチやオシッコを食べたり舐めたりしていました。犬も子犬が小さい時には母犬は子犬の排泄物をなめとりますので、子犬はそのような母犬の真似をしてウンチを食べることもあるでしょうし、興味本位で食べてしまうこともあります。
野生動物であれば食糞はごく自然な行為かもしれませんし、健康な母犬が子犬の糞を食べることには健康面の問題もありません。つまり、私たち飼い主が手を焼いてしまう犬の食糞は、犬の習性に原因がある可能性があります。
ストレス
成犬になっても食糞をするのは、ストレスの可能性も考えられます。お留守番が多く、愛犬が一人で過ごす時間が長いご家庭に多く見られるようです。留守番中にウンチをしたら、片付ける人がいないので食べられてしまう確率は大きく上がりますよね。
ストレスで食糞する犬は、目の前にあるウンチをストレス解消、退屈しのぎのひとつの方法として食べてしまったり、おもちゃのように転がして遊んだりすることもあります。飼い主さんの帰宅後、お部屋が悲惨な状態になっているのは、もしかすると愛犬が感じているストレスが原因なのかもしれません。
犬の食糞に対する対処法
フードを変更してみる
フードの残った匂いに釣られて食糞してしまう子への対処法になります。フードが未消化なままでウンチとして排泄されると、犬は匂いから食べ物として受け止めてしまって食べることがあるかもしれないので、消化の良いフードに変更してみて、犬の反応を見てみるのも良いでしょう。
犬は肉食に近い雑食です。お肉やお魚などのたんぱく質をメインとしたフードを選んであげましょう。また、合成香料などの添加物も犬のウンチに食べ物の匂いを残す原因のひとつとなります。できるだけ香料無添加のフードを選んで、愛犬のウンチに対する反応とともにウンチの状態も確認しましょう。
すぐに片付ける
我が家で実践したのが、トイレ後すぐにウンチを片付けることでした。お留守番中に何度か食べてしまった形跡を発見したことはあるものの、誰かが自宅にいるときはとにかくすぐに片付けていました。お散歩中もウンチパックでキャッチしていたので、食べられたことはありません。
目の前にウンチがないから食べないだけなのか、実際に食べなくなったのかハッキリは分かりませんでしたが、とにかくしばらく続けていました。成犬になり、キャッチしきれなかったウンチがポロリと愛犬の前に落ちたことがあります。「マズイ!」と思い慌てて片付けようとしましたが、愛犬はウンチに対して興味は示すものの食べることはありませんでした。やはり成長とともに落ち着いたのだと思います。
ストレス解消
おそらくストレスが原因で食糞をしてしまう子は、食べるだけでなく突いたり転がしたりバラバラにしてウンチで遊んでいる子も多いのではないでしょうか。運動不足やコミュニケーション不足を実感しているご家庭では、愛犬のための時間を増やしてあげましょう。
お留守番中に食糞やウンチで遊んでしまう子は、退屈や寂しさを紛らわす行為かもしれません。お留守番中に退屈しないよう、夢中になれるおもちゃを与えてみるのもお勧めです。お留守番中に食糞の形跡を見つけたり、お部屋を汚されたりしても叱ることはせず、もくもくと静かに片付けてください。騒がしく叱ると逆にかまってもらっていると学習してしまい、食糞癖が直りづらくなる恐れがあります。
まとめ
犬の習性を考えると異常な行為ではない犬の食糞も、人間としてはどうしても受け入れることが出きない方が多いと思います。ウンチを食べてしまった後の愛犬と接することも躊躇してしまいますよね。私も愛犬の食糞が嫌で嫌でしょうがなかったです。
子犬の頃のしつけというよりは、「食べてほしくない!」と言う気持ちで素早く片付けていました。愛犬がウンチを食べるのが先か、私が片付けるのが先かと言う、何とも妙な戦いがありました。嫌だった食糞癖も成長とともに落ち着いたので片付けるのは良い方法だったと思います。
お留守番の多いご家庭でも、できる範囲ですぐに片付けるようしつつ、フードの変更なども考慮してみてください。
食糞の明らかな原因は分かっていませんが、糞をすぐに片付けること、犬を退屈させないことが対策として有効なようです。お留守番が多いご家庭では、食べ物を中に入れ、犬が時間と知恵を使って少しずつ食べ物を食べることのできるタイプのおもちゃが、犬が退屈をしのぐのに役立つと思います。
食糞の関しての別の記事も参考にして下さい。
ホントの事は誰にも言えないけど、結構悩んでいる飼い主さんが多い愛犬の行為に「食糞」があります。食糞は犬の自然な生理現象だという人もいますが、本当のところはどうなのでしょうか?今回は気になる行為の食糞に注目して、原因や心理、改善策などをご紹介します。