犬に言葉を覚えさせるコツ①はっきりゆっくり話す
犬に言葉を覚えさせるコツとしてまずはじめに気をつけたいのが、はっきりゆっくりと話すことです。言葉の意味を教える前に、犬がその言葉をしっかりと聞き取ることができなければ覚えることができないでしょう。犬に言葉をしっかりと認識させるためには、できるだけ短い単語にして、犬の目を見て大きな声でゆっくりはっきり発するようにすることが大切です。しつけの中では、ある程度言葉を覚えた後にわざと小声で指示を出したり、犬と目を合わさないで指示を出したりして応用力をつけさせるトレーニングなどもありますが、まずは犬にわかりやすいような伝え方が大切です。
犬に言葉を覚えさせるコツ②言葉の直後に行動を示す
犬に言葉の意味を教えて覚えさせるときには、言葉の直後にそれを意味する行動や物を示すことが必要です。教えたつもりがなくても『ごはん』という言葉を聞いて喜ぶようになるのは、『ごはんだよ』などと言われたすぐ後に食事が出てくるから。それをくり返すことで『ごはん』という言葉の意味を理解し覚えるのです。
基本的に犬のしつけなどでも言葉の意味を教えるときにはこの原理を利用します。そして、犬に言葉を覚えさせるコツとして覚えておきたいのが犬の記憶力は非常に短いということです。言葉を言った後何分も経過してしまうと、その後の行動や物と結び付けて意味を理解することがむずかしくなります。犬の短期記憶はほんの数秒と言われているため、言葉の意味を正確に覚えさせたいのであれば言葉を発してから6秒以内にそれを意味する物を示す必要があると考えられています。
犬に言葉を覚えさせるコツ③言葉を統一して使う
犬に何らかの言葉を教えるとき、人によってその言葉が少し違ってしまったり言い方が異なると犬が混乱して覚えることができなくなってしまいます。例えば『おすわり』という言葉を教えたいとき、『おすわり』だけでなく『すわれ』『すわりなさい』『すわろうね』など色々な言い方をすると犬には理解できない場合があります。特にこの言葉を教え始めたばかりの犬などは応用力がまだまだ足りないので、家族みんなで言葉を統一してあげるよう注意してください。
ちなみに、日本語は同じ意味を持つ言葉が複数あり、言葉の活用形も多いことから犬が混乱しやすいとされています。そのため、しつけに使う指示語では短くて聞き取りやすい上、統一しやすい英語(『おすわり』=『sit』)を使うといいという考え方もあります。
犬に言葉を覚えさせるコツまとめ
ここでは犬に言葉を覚えさせるコツとして挙げませんでしたが、「何度もくり返す」や「犬が強い関心を示すこと」なども犬が言葉を覚えやすいポイントになります。例えば『散歩』や『ご飯』『おやつ』などのように毎日のように使う言葉で、しかも犬が喜ぶものであれば教えようとしなくても自然に覚えることでしょう。また、『病院』や『注射』のようにたまにしか使わなくても犬に強烈なインパクトを与えるできごとに関する言葉であれば、すぐに覚えてしまうこともあると思います。
犬と人間は違う“言語”を扱う動物です。お互いの言葉を使って少しずつでも意思疎通を図ることができるように、ここで紹介したコツなどを参考にして言葉を覚えさせ、また犬の言葉(ボディランゲージなど)にも耳を傾けてあげてくださいね。