NGな犬の飼い方①強い主従関係をつくる
犬を育てるときには飼い主が“リーダー”となり、犬との間に“主従関係”を築き上げなければならないと聞いたことがある人も多いでしょう。
確かに飼い主が犬にとってリーダーとなることはとても大切なことですが、リーダーとは力でねじ伏せるように、犬を服従させてすべての指示や指導に従わせる存在ではありません。
“リーダー論”が犬のトレーニングにおいて主流の考えとなった頃の名残で、今でも「犬を力づくで仰向けにして飼い主をリーダーであると認めさせる」「犬が反抗的な態度を取ったらマズルを強くつかんで叱る」などという指導法を取っている人もいるようですが、今ではそれらに関して適切な対応ではないと考えられるようになってきています。
飼い主は犬にとって頼れるパートナーであれば十分であり、間違っても暴力や精神的な圧力で従わせるべきものではありません。
犬がそばにいたいと思う人は優しく穏やかであり、その上でいざというときに頼ることができる人。
上下関係・主従関係ではなく、犬が人間社会で快適に暮らすことができるように、適切なサポートをできるようなパートナーシップを結ぶことが大切なのだと思います。
NGな犬の飼い方②トイレとベッドが近い
特に小型犬や子犬を飼い始めたときには、基本的にケージの中で過ごさせるということも多いと思います。
ケージの中ではトイレとベッドが隣り合わせになっていることがほとんどですが、実はこれはあまりおすすめできる生活スペースとは言えません。
そもそも犬はきれい好きで、寝る場所とトイレはできるだけ遠い場所にする傾向にあります。
そのため、ベッドに近いトイレでは排泄をせずケージから出した途端にカーペットやたたみなどの上でしてしまうこともよくある困りごと。
日本の住宅環境を考えると、どうしてもトイレとベッドが近い状態になりがちですが、できるだけ離して設置してあげるように配慮すると、トイレトレーニングが成功しやすく、犬にとってのストレスも軽減されるでしょう。
NGな犬の飼い方③伸縮リードで散歩する
犬の散歩をするときに伸縮するタイプのリードを使う人も多いと思います。
確かに犬のペースで好きな方向に動き回ることができる伸縮リードは、飼い主が引っ張られることもなく、お互いにストレスが少ないため人気があります。
特に小型犬を飼っている人やしつけ・トレーニングなどをあまりしていない人に多く見られますが、実は使い方に気をつけないと様々なデメリットを生む道具でもあるのです。
まず、伸縮リードは犬が自由に行動できるものですが横について歩くトレーニングをしていない犬に使用すると、犬が飼い主とペースを合わせて歩くということができなくなってしまいます。
また、伸縮リードはリード部分が細いタイプが多く、少し離れるとそこにリードがあることが見えない場合も。
道路や公園でリードを伸ばした状態で犬と飼い主が離れて歩いていると、その間のリードに気付かず通って、けがをしてしまうトラブルも多く見られます。
伸縮リードは使う場面によってはとても便利な道具ですが、道を歩くときなど普通の散歩では伸縮しないようにストッパーをかけて使用するようにしましょう。
初心者に多いNGな犬の飼い方まとめ
犬を飼うことはとても大変なことだと思います。
特に初めて飼う場合には、何をすればいいのか全く分からないという人も少なくないでしょう。
そうしたときには、犬の育て方の本を読んだり、インターネットで情報を集めたりする人が多いと思いますが、おすすめしたいのが異なる著者の本を読むようにしたり、あえて言っていることが違う情報サイトを複数見たりするようにする、実際に犬を飼っている人たちから話を聞くようにすることです。
犬の飼い方やしつけについては様々な考え方があり、中にはとても偏った考え方を持っている獣医師や、古い知識のまましつけを行っているドッグトレーナーなども少なくありません。
そのため、できるだけ偏りなく正しい犬の飼い方や接し方を身につけることができるよう、あえて多様な情報を得るようにしましょう。
その中で共感できる考えや納得できない考えに出会っていくと思うので、その都度より考えを深めて追求したり、取捨選択したりしていくことが大切だと思います。