犬の居場所って?
基本はケージやクレート
犬の祖先は元々、穴をほってその中で生活してきました。
いまでも犬にはその習性が残っているため、ケージやクレートなどの限られたスペースにいることで安心します。
ケージやクレートを快適な環境にすることで、犬にとっての「居場所」となるのです。
犬が安らげる場所
いつも元気で人懐っこい犬でも、たまには一人になって静かに休みたいときもあります。
そんなときにリラックスできる居場所があればいいですよね。
そのために少し薄暗く静かな場所にケージやクレートを置いて、犬がいつでも休めるように扉を開けておきます。
休みたくなったら犬が自分から入って休憩できるようにしてあげましょう。
安らぐ場所がないとストレスがたまり、無駄吠えや物を壊すといった問題行動を起こしてしまうこともあります。
また決まった居場所がなく、常に人と一緒に過ごしているとお留守番ができない犬になる傾向があります。
広さや音、室温に注意
広くなくても良いのですが、あまりにも狭く犬が横になれないような大きさではいけません。
空間の広さは、犬が横たわれる程度がベストです。
また犬は音に敏感なので、テレビや窓が近い場所だとゆっくり休めないかもしれません。
クーラーの風が直接当たる場所や、夏場高温になる場所なども避けてください。
居場所を別々に2つ作ると、犬が自分で選択できるのでオススメです。
居場所を作る4つのメリット!
安心できる
穴で生活していた犬は、狭くて暗い場所が落ち着きます。
閉じ込められているという感覚はあまりありません。
安心できる場所ができると精神的にも安定しますし、疲れたり不安になったりすると自分で居場所に行って休憩するようになります。
適度に休憩できる場所があることは、犬にとってとても良いことなのです。
ケージを使う場面でのストレスを軽減する
例えば移動するときや急な入院などをしたときに、クレートやケージを使います。
その際、それらのものに慣れていないと犬はストレスを感じてしまいます。
ふだんから慣れておけば犬はふだんどおりなので、あまりストレスを感じることなく過ごすことができます。
また突然の来客にも、ケージやクレートに入れるのは必要になります。
いつもは自由にしているのに急にケージやクレートに入れられると、犬は来客に対して不信感を募らせ、人が来ただけで吠えたり逃げたりするようになってしまいます。
そうならないためにも、日頃からケージやクレートに居場所をつくることが大切です。
上下関係がはっきりする
犬は完全な縦社会で生活する生き物です。
生活する上で順位付けをして、上位のものにはきちんと従います。
人間と生活している犬も同じで、飼い主さんを上に見ているか下に見ているかで態度が変わってきます。
居場所を決めて、遊び終わったり、寝たりするときなどに入れるようにすると、めりはりがつき、だんだん飼い主さんを上位だと見るようになっていきます。
飼い主さんが犬よりも上だと、犬は頼れるリーダーのもとにいる安心感を得ることができます。
また、順位が上のものの言うことは絶対なので、しつけがしやすくなります。
飼い主さんがいないときに安全でいられる
家の中で生活する犬には、危険なものが多くあります。
薬や輪ゴムなど誤飲してしまうことが多く、最悪の場合死亡してしまうケースもあります。
飼い主さんがそばにいればすぐに対応することができますが、買物に行っていたり、別の部屋で寝ていたりすると対応することができません。
そうならないために、ケージやクレートで過ごすようにさせます。
でかけるときや寝るときにだけ、扉を閉めるようにしましょう。
家の中でウロウロとするよりも安全で、犬も安心して過ごすことができます。
もし居場所がなかったら?
ケージやクレートを使わなくても、ソファーや机の下などを居場所にしている犬はいます。
しかし、安全面やしつけの面からケージやクレートを使った居場所を作った方が良いでしょう。
もし居場所がなかったら、犬は自分がどこに行けばいいのかどこで休めばいいのかわからなくなります。
その結果、イライラして飼い主さんに当たったり、問題行動を起こしたりすることがあります。
居場所を作るために、犬のお気に入りの毛布やタオルなどをケージやクレートにしいて、犬がリラックスできるようにしてみましょう。
最初はあまり入りたがらないかもしれませんが、徐々に慣れていきます。
まとめ
犬にとって居場所は必要な場所です。
居場所を作ることで安心感や安全を得ることができます。
居場所はケージやクレートを利用することで、様々なメリットがあります。
急なおでかけや入院などの際にケージやクレートに慣れていると犬もいつもどおりに過ごせます。災害時にも役に立ちますね。
また、おでかけの際にも扉を閉めた居場所で過ごすことができれば、犬にとっても飼い主さんにとっても安全です。
犬の居場所は積極的に作ってあげるようにしましょう。