保護犬にとっての新しいスタート
レスキュー団体や、愛護センターから保護犬を迎えることは、大きな決断です。
何と言っても、その犬にとっては幸せになるチャンスが与えられ、犬生が劇的な変化を遂げることにつながるからです。
保護犬は不幸な過去を持っている場合もありますが、新しいスタートにふさわしく、新しい名前をつけようという飼い主さんも多く、基本的にはそのことに何も問題はありません。
ただ、保護犬の状況によっては、いくつか注意した方が良い点もあります。
名前の変更が簡単な場合
犬は、新しい名前で呼ばれることに抵抗が少ない動物だそうです。
犬に比べると、猫は新しい名前に馴染むのに、少し時間がかかります。
すぐに予想がつくことですが、年齢の若い犬は、新しい名前に順応するのが一般的に早いです。
レスキュー団体などは、以前からの名前がわかっている場合は、引き続きその名前で呼ぶことが多いようです。
名前がわからなかったり、あまり良くない意味(悪魔や暴力的なイメージがあるなど)のある名前だったりする場合、又は犬が虐待的な環境から来た場合などは、新しい名前を付けます。
そのような事情で、新しく名付けられた期間が短い場合も、名前の変更は比較的簡単です。
新しい名付けに少し注意が必要な場合
上で挙げた例と反対に、年をとったシニア犬の場合は、長年に渡って呼ばれてきた名前を変更するには、時間と手間をかけなくてはならないこともあります。
また年齢だけでなく、犬の精神的な健康状態も考慮する必要があります。
臆病だったり、ストレスの多い環境から来たりした犬の場合、新しい環境や人間に囲まれて、新しい名前で呼ばれると混乱することもあります。
シニア犬や臆病な犬にとって、今までの名前で呼ばれることが精神的な安定につながるなら、名前の変更はしない方が良いかもしれません。
名前を変更するときのヒント
犬によっては、単純に新しい名前を何度か呼ぶだけで、自然とその名前に反応するようになっていくこともありますが、前述したように、時間と手間がかかる場合のちょっとしたヒントを2つご紹介します。
ポジティブ強化の方法を利用
新しい名前と、「うれしい」「楽しい」「おいしい」など、ポジティブな経験が結びつくようにする方法です。
具体的には、トリーツやおもちゃを与えるときに必ず新しい名前を呼ぶ、犬が喜ぶ場所を撫でるときにも必ず名前を呼ぶなどです。
新しい名前を呼んだときに犬が反応したら、笑顔で思い切り褒めてあげます。
反対に、子犬のトレーニングなどでもよく言われることですが、新しい名前とネガティブな行動は関連付けないように気をつけてくださいね。
以前の名前と新しい名前を関連付けて呼ぶ
2つの名前を関連付ける方法はシンプルです。古い名前と新しい名前をくっつけて呼ぶのです。
例えば、以前に呼ばれていた名前がハナで、新しく付けたい名前がココだとしたら、しばらくの間は「ハナココ」と呼びます。
だんだんとココだけで呼ぶ回数を増やしていき、ココと呼ばれて反応するようになれば完了です。
まとめ
保護犬を家族に迎えたときに、新しい名前を付けたいという飼い主さんは多いものです。
大抵の場合、犬は新しい名前に反応するようになり、問題なく移行できます。
けれども、シニア犬や精神的に不安定な状態のときには、馴染みのある名前が良い場合もあること、そして、新しい名前に移行するときのヒントをご紹介しました。
心に留めておきたい一番大切なことは、全ての犬はそれぞれに違う反応をするということです。
以前に飼っていた犬と違う、トレーナーから受けた説明と違うなどは、普通に起こり得ることなのだと知っておくと、心に余裕もできます。
少しばかり時間と忍耐が必要になっても、それがきっと絆の強さになっていくことと思います。
ユーザーのコメント
30代 女性 すまいる
妹ちゃんは、保護犬です。以前の名前なんて、分かりません。
でも、、その子を迎える時、「にこ」と何故か自然に浮かんで来ました。
うちに来て、残りのワン生、にっこにこで過ごそうね!
そういう由来で、にこ……と名付けました。
40代 女性 あらしば
もう施設には戻らせない気持ちで、すぐに新しい名前を付けました。嵐のように突然暴れだす姿からと、アイドルの嵐さんのようにみんなに愛されるようになって欲しいと「嵐」と名付けました。
嵐さん達の知名度と愛されキャラのおかげで、嵐くんはすぐ名前を覚えて貰えます。人慣れ出来たのは名前のおかげかもしれません。名前って大事ですね。
女性 匿名