犬の保護ボランティアの種類と活動内容
犬の保護ボランティアには、さまざまな種類があります。しかし、一般的に知られているのは2~3ほどの活動ではないでしょうか?
そこで今回は、犬の保護ボランティア活動の種類と内容についてご紹介します。犬の殺処分や、犬猫にまつわる悲惨な環境に心を痛めている方に、1つでも多くのボランティア活動を知ってもらえたらと思います。
資金や物資の寄付
犬の保護ボランティア活動と聞いて、多くの方が思い浮かべるのが「寄付」ではないでしょうか?動物愛護団体やNPO法人、保護活動を行なっている個人に資金やフード、ペット用品などを寄付するのも、ひとつのボランティアになります。
犬の飼育には、多くの費用がかかります。そのため、たくさんの保護犬を抱える団体であればかなりの資金や物資を必要としています。
寄付というと現金のみだと思い込みがちですが、ドッグフードや薬、使わなくなったキャリーや犬用雑貨などの寄付も大きな力になります。また、未使用切手や書き損じハガキを寄付するという方法もあるようです。
募金活動
駅前やショッピングモールで「募金活動」をしているボランティアさんを見かけることも多いですよね。募金活動であつまったお金は、
- 預かっている動物の生活費
- 犬や猫の譲渡会の費用
- 負傷していたときの治療費
- 避妊去勢手術費用
- 食費や生活費
- ワクチン接種の費用
- マイクロチップ挿入費
に使われます。
しかし、なかには悪徳な募金活動をする団体が存在するのも事実です。募金をする前に、信用できる団体か見極める必要があるでしょう。
里親になる
保護犬の「里親になる」こともボランティアの一環です。最近は、犬の殺処分に心を痛め、保護犬を迎える飼い主さんも増えてきました。
保護犬の里親になるには、いくつもの条件があります。その条件は団体によって異なりますが、面談などの過程を経る必要があります。そして、保護犬の飼い主にふさわしいと認められた方のみ保護犬を迎えられます。
また、基本的に気に入った子がいたらすぐに譲渡ということはなく、数週間のトライアル期間を設けている団体がほとんどです。その期間中に、迎える保護犬の性格を知ったり、先住犬との相性を見極めたりできます。
保護犬の里親になるにあたって、もう1つ知っておかなければならないのが”引き取り費用”の問題です。最近は、保護犬の引き取りは無料でない場合が増えています。預かっている間にかかった避妊費用やフード代など、平均して3万円前後かかることもあるので覚えておきましょう。
一時預かり
里親にはなれないけれど、お手伝いがしたいという方は「一時預かり」の活動もあります。一時預かりは、里親が見つかるまでの間、保護犬を預かってお世話をするボランティア活動です。
フード代やトイレシート、首輪やケージなどの日用品は用意する必要がありますが、動物病院での検査や不妊・去勢手術や治療などの医療費は団体が負担することがほとんどです。
譲渡先が見つかればお別れすることになりますが、保護犬の居場所をつくったり、食事を与えたりして、人との生活に慣れさせる重要なボランティアです。
保護犬や譲渡犬の散歩
団体によっては「保護犬や譲渡犬の散歩」のボランティアを募っている場合があります。散歩のボランティアの前には研修会が実施されることもあるので、初心者の方でも参加しやすいと思います。
動物愛護団体が管理する犬舎の清掃
「動物愛護団体が管理する犬舎の清掃」は、作業範囲は団体や施設によってさまざまです。一般的には、犬のトイレや部屋、犬舎全体の掃除が主な作業となります。
その他にも、フードや水を補充したり、犬が使う食器を洗浄・消毒したり、毛布・タオルを洗濯する作業があります。
イベントのスタッフ
保護犬に関する講演会やセミナー、譲渡会、保護犬とのふれあいイベントなどの「イベントのスタッフ」も、ボランティアさんの協力のもと行われています。
詳しくは、団体やイベント情報を調べて問い合わせてみてくださいね。
譲渡犬・保護犬の搬送
「譲渡犬・保護犬の搬送」は、保健所などから救出された犬の搬送・運搬をお手伝いするボランティア活動です。”パッケージボランティア(パケボラ)”または”バゲージボランティア(バゲボラ)”と呼ばれています。車や飛行機、新幹線などで遠方へ搬送するのが役目です。
旅行や出張のついでにパケボラを行うボランティアの方も多く、搬送費用の負担については事前の確認が必要です。
ボランティアに参加する上での注意点
ボランティア活動は、無理のない範囲で行いましょう。活動期間や活動場所など、無理なく続けられる活動であるか事前に確認することが大事です。決して、安請け合いはしないことです。
また、ボランティア先でのルールやプライバシーを守ることも忘れてはなりません。
そのほか、ボランティア活動を継続するとなれば、ボランティア保険に加入することもおすすめします。ボランティア保険とは、ボランティア活動の際に発生してしまったケガや事故などに対しておりる保険のことです。団体によっては加入していることもありますが、事前に確認しておきましょう。
まとめ
犬の保護ボランティア活動の種類や内容についてご紹介しました。いかがでしたか?
犬の保護ボランティアは尊いものですが、悪徳なボランティア団体があるのも事実です。お金を稼ぐことだけを目的とした団体もあるので、活動歴など少しでも疑問に思うところがあればその団体でのボランティアは控えた方がよいでしょう。
1頭でも多くの犬を救うために、今日も全国各地でボランティア活動が行われています。「わたしには何ができるか」ぜひこの機会に、考えてみてください。