みなさんは、アニマルコミュニケーションというお仕事があることをご存知でしょうか?動物は人のように話せないけれど、人と同じように心があり、そして様々な思いを抱えて生きています。その心や思いを読み解く能力を習得した人をアニマルコミュニケータといい、動物たちの心や思いを読み解きコンタクトを取ることをアニマルコミュニケーションと言います。これらは通称ACと呼ばれ、犬のイベント会場などでも活躍されています。
今回はそんなアニマルコミュニケーターさん通称ACさんの貴重なお話をお届けします!
アニマルコミュニケーター(AC)さんへのインタビューQ&A
今回インタビュー取材にご協力下さったのは、アニマルコミュニケーターの荒橋舞子さんです。荒橋さんは、動物病院で動物看護士として働く傍ら動物たちの保護活動もなさっているいわば、動物のスペシャリストです。多分野での経験や知識が豊富なので飼い主さんからもとても信頼されています。そんな荒橋さんが語ってくれた「ペットたちの心の声」「飼い主さんへの思い」とは?そして、荒橋さんがACを通して教えてくれる私たちとペットとの本当の愛情とは何かをお伝えします。
Q1 ACになろうと思ったきっかけは何ですか?
A,きっかけは、おうちのハムスターが突然亡くなってしまって、そのショックのあまりご飯も食べられなくなってしまったんですね。その時にたまたまサイトで動物の声を聞くことが出来るアニマルコミュニケーターがいるというのを知って、そこではじめてセッションしてもらって、すごく気持ちが助けられたんです。
そこで、ACにより亡くなった子ともいつでも繋がることが出来ることを知りまして、自分でもそういう力を身に付けて亡くなった子ともコンタクトを取りたいと思ったのが一番のきっかけでした。
最初は自分のために始めたことでしたが、私が初めてお客様の依頼を受けて、天国にいる子のセッションをした時に、たくさんの悲しみを抱えた飼い主さんが、セッション後に「安心した」とおっしゃってくれたんです。それがすごく嬉しくて、そこから自分の為だけではなくて、飼い主さんや動物たちの為に本格的にACをしていこうと思いました。
Q2 ACになるにはどんな方法がありますか?
A,それこそ私が初めてACというものを知って、セッションを依頼した人が、”あなたも勉強すれば出来るようになりますよ”という企画をしていたので、それに応募してレッスンを受けました。
レッスン内容などはお教えできない規則なので残念ながらお伝えできませんが、私に教えてくださった方はACのレッスンを受けてセッションの回数を重ねれば”誰でもできる”とおっしゃっていました。
Q3 ACのやり方はどのように行いますか?
A,セッションする時は基本的にリラックスしている時が一番繋がりやすいので、「今からセッションします!」という風に身構えると、私の場合緊張しちゃうのでメールでのセッションに限りますが、お風呂に入りながらや寝ながら行うこともあります。その方が動物たちと繋がりやすかったりするんですよ。
対面でのセッションの場合でも、なるべく自然にセッション出来るようにセッションの日の朝やその直前に瞑想して心を落ち着かせるようにしています。
Q4 ACをしていて大変だなと思うことはありますか?
A,私の場合、ちょっとの体調の変化でACが出来なくなって精度が落ちちゃうんです。頭痛とかあったりするともう全然集中出来なくなってしまいます。なので、セッションの前は必ず瞑想から入ってリラックスした状態でやるようにしています。そのため、お風呂の中でもやりますし、寝る直前とかもやります。
あとは、相性が合わない子は全く見えません。(動物たちの心が)たぶん、私はその子自身が心を見せてくれないんだろうなって思っています。バリア張っちゃってるんですよね。
Q5 ACになるための心得を教えてください。
A,”信じること”ですね。頭に思い浮かんだことがだいたい当たってたりするので、それを何度も何度もやっていくうちに身につけていくのがアニマルコミュニケーションなんです。
そこで、「あ~自分の声なのかな?どうなのかな?」って最初は疑問に思っちゃうんですけど、でもそれが動物たちの声だったりするので、とにかく、聞こえてくる声を信じることが大事ですね。
Q6 ACになれて良かったなぁと思うことはなんですか?
A,亡くなった子とセッションした時に「本当に天国ってあるんだな」って実感したことですね。それがもう大きいです。だいたいみんな言うのが、天国という場所は”すごく柔らかい場所” ”すごく気持ちい場所にいる” ”草原みたいなところにいる” と伝えてきます。
そこでは、仲間といる子は仲間といるし、ひとりでいたい子はひとりでいるしその辺は自由ですね。
Q7 セッション中にわんちゃんから伝わってくる気持ちで一番多いことはなんですか?
A,飼い主さんに「心配しないで」とみんな言います。やっぱり天国行って負の要素、痛みとかそういうのが一切ないし、自分がそういう辛い思いとか一切感じてないから「なんでそんなに飼い主さんが悲しむの?」って思っている子がすごく多いです。
「自分は元気なのにいつまでも泣いてないで」「大丈夫だよ」って言ってくる子が多いですね。
生きている子では、飼い主さんへ「ありがとう」と日々の感謝を言ってくる子が多いです。「ちゃんと飼い主さんの気持ち伝わってるんだよ。」って。
それからやっぱり生きている子でも飼い主さんを心配している子が結構いるんです。わんちゃんはそんな素振り見せなくても、自分のことをすごく心配してくれている気持ちがわんちゃんには伝わっているので、それをみんな心配していますね。
Q8 ACをしていて嬉しいことはなんですか?
A,嬉しいことは、普通に動物たちと話せることですかね。天国にいる子とも生きていることも話せるし、ペットロスとか病気の子を抱えている飼い主さんたちのために、ACをやってあげれることで、少しでもその人たちの気持ちが楽になってくれることが嬉しいですね。
病気とかで亡くなってしまった子とかは、もう苦しんでないというのを飼い主さんが知ることができて「よかった」と言ってもらえるし、「天国でひとりじゃないというのを知ることができてよかった」と言ってもらえたりします。
後は、私自身もすごい感動したのが、生きている頃に一緒にいた子とまた天国でも一緒にいるというのを知れたことがあって、そういうのもすごく喜んでもらえるので私もすごく嬉しいです。
Q9 今までのセッションで忘れられないエピソードはありますか?
A,わんちゃんでは、これは面白いなと思ったのが「椅子の下でじっと耳をひそめている子がいますよ」と飼い主さんにお伝えしたら、飼い主さんが「そうなんですよ!いつも主人の帰りを椅子の下でじっと待ってて主人の足音が聞こえたら玄関まで走っていくんです。」という子がいて、それが面白いなと思いました。
あとは、先程の質問でもお話ししましたが、生きている頃に一緒にいた子とまた天国でも一緒にいたっていうお話で、この子たちはモルモットとうさぎだったんですけど、最初飼い主さんからモルモットの子のセッションを頼まれて普通にモルモットの子のことを見ていたのですが、どうも後ろにうさぎの子の影があってそれを飼い主さんに伝えたところ、「実は、モルモットが亡くなる前にうさぎを飼ってて、2匹が生前仲が良かったんです。」と、だからそのうさぎじゃないかってお話があって私自身もそれが初めてで「おぉ~一緒にいるんだぁ!」って思ってそれはすごく感動しました。まだACとしてセッションの数をこなしてない時期だったのでそれがとても印象に残っています。
Q10 ACから見て、飼い主さんとわんちゃんがより良い関係でいられるにはどうしたら良いと思いますか?
A,もっとたくさん話しかけてほしいですね。分かっていないように見えて実はちゃんと分かっているから、普通に人と同じように話しかけることが大事ですね。生きている子はもちろんですか、天国にいる子に対しても話しかけてほしいです。そうすることで、飼い主さんとわんちゃんの日々がもっとお互い楽しくなるのではないかなと私は考えます。
これは少し違う話になりますが、私が動物病院でお仕事をしている時、やっぱり来る子みんなに話しかけます。診察台の上で恐がっていたり不安に感じている子にはその気持ちを少しでも拭えるように「平気じゃん、すぐ終わるよ」「大丈夫大丈夫!」という感じで声をかけてあげるようにしています。それと一緒ですよね。
なので、話しかけることで飼い主さんとわんちゃんの関係がより良くなるのではないかなと思います。
Q11 今後どのような活動をされていきますか?
A,すごく悩みがある飼い主さんやペットロスになってっしまっている方を中心にACを行っていけたらいいのかなと思っています。自分もやっぱり同じで、いつまでも亡くなった子のことを引きずってしまうんです。なのでそのような飼い主さんたちの気持ちが分かるからこそ、「大丈夫なんだよ」っていうのをすごい伝えたいです。
やっぱり、私が本格的にACをやろうと思たのはそれが一番大きいかなと思います。
以前ACのレッスンが終わった後に、練習がしたくて一、二年無料で人を募集してたことがあって、一番最初に応募してきた飼い主さんがすごいペットロスでその人のセッションをした時に、私が伝えたことですごく安心してくれて「あぁ良かったぁ」って言ってくれて、それがきっかけでやっぱりもうちょっと本格的にやっていこうと思えました。だから、これからペットロスの人たちを助けていきたいです。
Q12 最後に、ACとしてわんちゃんと飼い主さんへメッセージをお願いします。
A,とにかく感情は人と同じだし、思っていることも痛みとか全部人と一緒だからそれをちゃんと受け入れてあげてほしいですね。犬だからとか決めつけないようにしてあげてください。
また、過度に心配しないことも必要です。病気などあると心配してしまうかと思いますが、もうちょっと肩の力を抜いて、「じゃあ次こうしよう!あーしよう!」って次を考えられたら楽かもしれません。
気持ちで展開していく、「これがダメなら次これやろう!」という感じで可能性をどんどん探してってほしいです。後ろ向きに「これもダメだった。あれもダメだった。」という風になってしまうと気持ちが ”ゼロ” になってしまうので、そうならないようにしてほしいなと思います。
あとは、やっぱり、私自身がペットロスになり、ACによって助けられたので言えることなのですが、もしも、今ペットロスで立ち直れないでいるなら、今はどの子も悲しみや苦しみが一切ないとても穏やかな場所で好きなひと(あるいは仲間)、好きな場所で好きなように過ごしています。だから、どうか安心してください。
それに、その子たちはたまにおうちにも帰ってきています。飼い主さんから姿は見えないかもしれませんが、飼い主さんと心は100%繋がっています。私たちが思っている以上にすぐそばに居て、いつも見守ってくれています。
だから、悲しくてたまらない時はぜひ、話しかけてみてください。あなたの思いは届いています。
インタビューを終えて
今回のインタビュー取材で、荒橋さんからACについて、普段セッションしてもらうだけでは分からなかった数々の貴重なお話を聞くことができました。私自身も荒橋さんに愛犬のセッションや亡くなったペットたちのセッションをしてもらったことがあるのですが、その時にすごく安心することができましたし、それぞれの子たちの今の状況や思いを知ることが出来てとても感動したのを覚えています。
そして今回も、このようにACについて深くお聞きすることが出来て新たにACの素晴らしさに気づけました。荒橋さんのお人柄もありますが、ACとは、生きている子たちや飼い主さん、亡くなった子たちへの深い思いやりは、心を癒やし前に進む一歩を踏み出せる原動力に変えてくれるものなのではないかと思います。
最後に
ACすなわちアニマルコミュニケーターとは、ペットの心を知ることができるだけではなく、飼い主さんとそのペットたちの心を繋いでくれ、時にはペットロスにより心に深い悲しみや不安を抱えた飼い主さんの心も癒やすお仕事だということを今回知ることができました。
わんちゃんホンポをご覧になっていらっしゃる読者の方々も様々な悩みを抱え、ご自身の愛犬と向き合っているかと思います。そして時には心が折れそうになることもあるかと思います。
でも、そんな時はひとりで悩まず、アニマルコミュニケーターさんに身を委ねてみてもいいのではないでしょうか。きっとまた愛犬と共に前を向いて笑顔で歩んでいけますよ。