①いつも同じ食事やおやつを与えている
ドッグフードなど食事の時に色々なものを与えると食の好みが出てわがままになってしまう、などという考えから、常に同じ食事を与えている人がいます。
同じものを飽きることなく食べ続けてくれれば飼い主としてはとても安心ですし、食事について考える必要ないので楽ですよね。確かにドッグフードは“完全栄養食”と言われる通り、犬が生きていく上で必要な栄養素はきちんとカバーすることができます。
しかし、その犬それぞれの体質やライフスタイルに合っているかということまではわかりません。
食べているが便の調子がよくない、吐くことが増えてきた、皮膚のトラブルがある。などの場合はドッグフードがあっていないかもしれません。
ドッグフードがあっていないようであれば、ドッグフードを与えるのであれば配合されているたんぱく質の種類の異なるものや、メーカーの異なるものなどを与えるようにすることをおすすめします。食べているドッグフードの内容や種類を変更したい場合や、飽きてしまう場合には次々変更せず数種類をローテーションすることをお勧めします。
ただし、すでに疾患があり処方食の指示が出ている場合などは必ず獣医師の指導に従いましょう。
私たち人間は日々、さまざまなものを食べています。ドッグフードのように一度の食事で必要な栄養をすべて摂取することができないこともありますが、人間にとって食は栄養摂取だけでなく楽しみ、道楽という側面も持ちます。
犬にとっても食というのはとても大きな楽しみだと思います。バラエティ豊かな食事やおやつは栄養面はもちろん精神的にもすこやかな毎日に導いてくれると思います。
②老犬になり散歩は控えている
愛犬が年齢を重ね、寝ている時間が増えてきたり散歩で以前よりも早く疲れるような様子を見せるようになると体を気遣って散歩自体を控えるようになる飼い主さんがいます。
しかし、よほど足腰に負担をかけるようなハードな運動などでない限りは散歩を控える必要はありません。
確かに老犬になるほど歩みが遅くなったり、帰宅後すぐに寝てしまったり疲れた様子を見せるかもしれませんが、適度な運動は何歳になっても必要なものです。
運動を控えるほど筋力は衰え、より疲れやすくなってしまうので年齢に応じた運動はとても大切。身体的に心配があるのであれば歩くスピードや距離、ルートなどを愛犬に合わせて考え直してみてもいいかもしれません。
また、散歩というのは運動という側面だけでなく外に出てさまざまな音やにおいを感じることができ、犬の五感や精神面を刺激するすばらしいものです。
③いつでもどこでも一緒
愛犬といつでもどこでも一緒…というととても素敵な飼い主さんのようですが、中には犬の気持ちや都合を考えずに「連れ回して」しまう飼い主さんもいます。いつでも一緒にいたいという気持ちはもちろん悪いことではありませんが、犬のタイプによってはそれが大きな負担になることもあります。特にショッピングモールやお祭りなどかなりの人混みの中に連れて行ったり、外に連れ出すものの買い物や食事時は車で留守番をさせたり外につないでおく、など人間の都合だけに合わせることは犬にとって負担、ストレスでしかありません。
犬のストレスに関してあまり意識していない飼い主さんもいますが、人間同様ストレスは体の不調に大きな影響を与えるものです。精神的に負担というだけでなく、実際にストレスを感じることで体内の活性酸素が増加したり免疫力が低下してしまったりして病気の発生や悪化の原因になってしまうこともあります。
もちろん、犬はいつでも飼い主さんと一緒にいたいでしょう。しかしそれは飼い主さんと一緒にいて「安心したい」のです。犬にとっては緊張感が高い場所に連れ出されたり、訳も分からず飼い主さんの都合に振り回されることは犬だって望んでいないはず。大好きな愛犬とのお出かけは、飼い主さん自身も楽しみつつ犬の気持ちや体の負担をしっかりと考えて計画してあげてくださいね。
<まとめ>愛犬を病気にしないためには?
ここでは多くの飼い主さんにありがちな行動を紹介しましたが、もちろん愛犬を病気にしたいと思ってこのような行動をしている飼い主さんはいないでしょう。むしろ愛犬のために良かれと思ってしていることも多いのではないでしょうか?しかし、そういった愛犬のための行動で愛犬の健康を害してしまうことがあればとてもつらいことですよね。
今や犬の寿命は非常に長く、年を重ねるほど何らかの病気を患うことも少なくないでしょう。大切な愛犬にできるだけ健康的な生活を送らせ、そして長生きしてもらうために「本当に犬のためになることは何か?」ということを考え、正しい知識をつけることが飼い主さんには求められているのです。