犬と暮らすということ
犬と暮らしている理由は何でしょうか。これから犬と暮らしたいと考えている理由は何でしょうか。
人それぞれに犬と暮らす理由があると思いますが、実際に犬と暮らしてみて、理想としていたことや想像していたこととは違った出来事の方が多いのではないでしょうか。
「こんなに大変だとは思わなかった」「こんなことになるとは思わなかった」と感じたことのある方もいらっしゃるでしょし、「飼わなければ良かった」と感じたことのある方もいらっしゃるでしょう。
しかし、それでは不幸な犬を増やすばかりです。犬は私たちに幸せを与えてくれるのに、犬を不幸にする人間はとても多いです。
今回は、私が犬と22年暮らしてきた中で感じた「犬と暮らすということ」の大変さについてご紹介したいと思います。
最も大変だった「介護」
うちの初代犬は手足が不自由な犬でした。3歳のときに病気になり、手足が不自由になってしまってからは、ある程度の介護が必要になりました。ずっと健康だと思っていたのに…とてもショックでした。
突然、カラダが不自由になってしまうこともあります。介護が欠かせなくなってしまうことがあります。そして、もともとカラダに不自由がある老犬の介護はもっと大変でした。
夜鳴きと徘徊
老犬になってからは、夜鳴きをするようになったり、徘徊をするようになったり、一日中鳴き続けることもありました。カラダは痩せ細り、食事をしてくれなくなり、何もしてあげられなくてつらかったです。
徘徊するので、どこでトイレをするかわからず、仕事から帰ると部屋中にうんちが落ちていることもありました。
あまりのつらさに安楽死を考える飼い主さんもいらっしゃるようですが、愛犬のつらさを楽にしてあげたいからではなく、飼い主さんが楽になりたいからなのでしょう。それくらい、介護はとてもつらいものです。
愛犬の苦しむ姿を見守ることしかできないもどかしさもあります。精一杯のお世話をしましたが、もっとこうしてあげたかった…という後悔は残りました。
毎日お散歩に連れて行ってあげられますか?
個体差はありますが、犬はお散歩や運動が大好きです。運動不足によって問題行動を引き起こしてしまうこともあります。
うちの愛犬ポメラニアンは愛玩犬として人間によって作り出された犬種ですが、お散歩が大好きで、朝と夕に50分ずつお散歩をします。
「そんな小さい犬を歩かせて可哀想に…」という声もありますが、超小型犬だってカラダを動かすことが大好きなんです。
あなたは、毎日お散歩に連れて行ってあげていますか?雨の日も雪の日も風の強い日もです。
寒いから、暑いから、面倒だからなど、人間の都合で大好きなお散歩に連れて行ってもらえず、ストレスを抱えている犬も多いです。
外でなければ排泄をしない犬
うちの愛犬ミックスの男の子は外でなければ排泄をすることができず、雨の日も雪の日も徒歩3分の公園まで行かなければなりません。
「室内で排泄できるようにしつけないからだ」と言われますが、プロのトレーナーさんに預けてしつけてもらっても、外でしか排泄したくない犬もいるんです。
私も愛犬もびしょ濡れになりながらお散歩へ行き、帰宅したら一緒にシャワーを浴び、一緒にドライヤーで乾かします。
愛犬がお散歩に行けて嬉しそうにするので、そんな雨の日のお散歩も私は愛犬と楽しむようにしています。あなたにはできるでしょうか。
抜け毛のない犬はいません
「毛が抜けません」でも「トリミングが必要です」ペットショップでトイプードルの子犬たちを見ていた私にスタッフさんが言った言葉です。
トイプードルは毛が抜けないけど月1回のトリミングが必要だと言うのです。初心者の方には勘違いさせてしまう言葉だと思います。
毛が抜けないなら楽だ!月1回のトリミングで良いなら楽だ!そう思われるかもしれませんが、想像とは違うと思います。
毛が抜けないと言われている理由
トイプードルはシングルコートであることから抜け毛が少なく、巻き毛であることから抜け毛が絡まり、表面に出てこないのです。決して抜け毛がないわけではありません。
絡まってしまった抜け毛を放っておくと毛玉になって取れなくなってしまうため、とくに抜け毛が増える時期の毎日のブラッシングは欠かせません。
伸び続ける毛
トイプードル毛はカットしなければ伸び続けるため、月1回程度のトリミングが必要なのです。
抜け毛がないと言われたからといってブラッシングをしないでいると毛玉ができ、カット料金とは別に毛玉取り料金を支払わなければならないことがほとんどです、
個体差はありますが、トイプードルのトリミング料金は8000円ほどですので、毛玉取り料金をプラスして10000円ほどになることもあります。毎月10000円のトリミング料金、支払い続けることができるでしょうか。
犬は毛が抜けます!
トイプードルを参考にお話しましたが、毛が抜けない犬はいませんし、絡まって抜け毛が表面に出てこない分、毎日のブラッシングや毎月なトリミングなど、手間や費用がかかります。
毛が抜けないと言われて飼ったのに、抜けて部屋に落ちるのが嫌だからケージに閉じ込めたままにしている、なんて飼い主さんもいらっしゃるよです。
体毛の少ない私たち人間でさえ毛は抜けます。体毛の多い犬ですから、抜け毛が少ないとされている犬でさえも多少の抜け毛がソファーについていたり床に落ちていることがあります。「犬は毛が抜けるものだ」と理解した上で飼うべきなのではないでしょうか。
まとめ
他にも大変なことはたくさんあります。犬も人と同じように毎日の歯磨きが欠かせません。怠ると歯石や口臭、病気の原因になります。
しかし、そう簡単に磨かせてくれる犬はいません。根気強く慣れさせてあげなえればならないのです。
犬もお腹を壊してしまうことがあります。仕事から帰ったらリビングが下痢まみれになっていたことがありました。犬と22年暮らしていると、一度や二度のことではありません。
最後に、「犬の十戒」の中から、これから犬と暮らしたいと考えている方に、ぜひ一度読んで頂きたい内容を、いくつか抜粋してご紹介します。あなたは約束することができるでしょうか?
『私の一生はだいたい10年から15年です。あなたと離れるのが一番つらいことです。どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて欲しいのです。』
『私を長い間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで下さい。あなたには他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいるかもしれない。でも、私にはあなたしかいないのです。』
『あなたがどのように私を扱ったか、私はそれを決して忘れません。』
『最後のその時まで一緒に側にいて欲しいのです。このようなことは言わないで下さい、「もう見てはいられない。」、「居た堪れない。」などと。あなたが側にいてくれるから最後の日も安らかに逝けるのですから。忘れないで下さい、私は生涯あなたを一番愛しているのです。』
ユーザーのコメント
女性 匿名
この子の母親が、散歩の時以外排泄しない子だったようで、幸いうちは、田舎の一戸建てで広い庭があり、畑も敷地内にあるので、1日に散歩を含めて4回ぐらい外に出してます。もちろん、雪の日も台風の日も、嵐でも出します。
そういう世話も含めて飼い主が楽しめないと犬は、飼えないと思います。
男性 匿名
台風のときや冬の風が強い日の雨の時は大変。もう10年くらいずっと。
バスルームに二人で缶詰になるんだけど、罰ゲームと思ってるらしく、何度も反省ポーズを取り続けるだけ(笑)
だからちゃんとつき合います。
その代わり、お留守番で粗相したことは一度もないです。
まあ、考えようですね。
ハアって思うこともあるけど、夜中でもトイレが我慢できない時は起こしに来るお利口な犬で、大好きですね…
40代 女性 ひまわり
11才、12才、14才、16才のワンコたちがいましたが先日14才のワンコは末期ガンで1ヶ月の闘病生活を送り旅立ちました。
16才のワンコは一年半前から下半身麻痺で介護が必要です。
11才、12才のワンコは乳腺腫瘍や子宮水腫で立て続けに手術しました。
介護はとても大変で、夜鳴きなどで睡眠不足でノイローゼになりそうなこともありましたが、自分が動けないもどかしさで鳴いていると思うと、何をしてほしいのかだんだんわかるようになり、今は慣れました。
主人はうるさいと怒りますが、自分が動けなかったら人に頼むのに呼ぶでしょ?同じだから、と言っています。
忍耐力も必要です。
ワンコの気持ちになったら自分の気持ちも穏やかになります。
寝たきりワンコのシャンプーやカットは自分でしなければいけないし、爪切りや耳掃除もそうです。
トリミング代もかかるし、病院代もかかります。
最初は恥ずかしながら介護や病気など考えもせずに飼い始めました。
でも、飼った以上は最後まで愛情をもって面倒をみる。
ワンコたちの寝顔をみていたら幸せな気持ちになります。
私にとって、ワンコたちは大切な家族ですから。