長毛種と短毛種の換毛期について
犬の抜け毛の量が犬種によって違うのは、換毛期が関係しているとされています。一見、長毛種の方が抜け毛が多くお手入れも大変、短毛種の方が抜け毛が少なくお手入れも簡単、そう感じてしまいますよね。
犬の被毛が生え変わる時期のことを換毛期と言いますが、1ヶ月ほどの間に大量の被毛が抜け落ち、新しい被毛が生えてきます。換毛することで体温を調節したりなど快適に過ごすことができます。
しかし、全ての犬種に換毛期があるというわけではありません。また、抜け毛の量には個体差もあります。
抜け毛の量が多いのは長毛種?短毛種?
犬の被毛の種類は大きく分けて2種類あり、
- 皮膚を保護する役割を持つ被毛を「オーバーコート」
- 体温を調節する役割を持つ被毛を「アンダーコート」
このように呼びます。
また、この2種類の組み合わせによって、被毛の呼び名が変わります。
- オーバーコートのみを持つ犬種は「シングルコート」
- オーバーコートとアンダーコートの両方を持つ犬種は「ダブルコート」
このように呼びます。
ダブルコートの犬種は換毛期があり、シングルコートの犬種は換毛期がないとされています。
たとえば、「ダブルコート=ポメラニアン(換毛期あり)」「シングルコート=トイプードル(換毛期なし)」があります。
ダブルコートとシングルコートは長毛種にも短毛種にもありますが、ダブルコートである短毛種はとくに抜け毛が多く、換毛期のお手入れはとても大変で、換毛期以外の抜け毛のお手入れも大変だという声が多いようです。
実は抜け毛の量がとっても多い短毛種
抜け毛が少なそうだからと選んだ短毛種。でも実際には抜け毛が多すぎて大変!という声の多い犬種7種をピックアップしてみました。
- ①柴犬
- ②秋田犬
- ③フレンチブルドッグ
- ④ジャックラッセルテリア
- ⑤ドーベルマン
- ⑥ビーグル
- ⑦パグ
うちにも柴犬がいますが、一度にゴッソリと抜けるので、ある意味お手入れは楽な方だと思います。
ドーベルマンやパグなどの超短毛な犬の場合、
- 抜け毛が肌に当たるとチクチクして痛い
- コロコロテープで抜け毛を取ろうとしても取りづらい
- しっかりお掃除したつもりが抜け毛が落ちている
などお手入れやお掃除には多くの苦労があるようです。
長毛種と短毛種の違い「注意した方が良いこと」
長毛であること、短毛であること、それぞれにメリットもデメリットもあります。
長毛種であることの注意点、短毛種であることの注意点をご紹介します。
皮膚の異常に気づくことができるか
犬の皮膚病には、アレルギー・細菌・寄生虫・カビなどいろんな原因がありますが、皮膚病の原因となるものに接触することで引き起こされます。長毛種の場合、被毛が長いことで接触する可能性が低くいとされており、短毛種の場合、被毛が短いことで接触する可能性が高いとされています。
その一方で、長毛種の場合、被毛が長いことで皮膚の異常に気づきにくく、短毛種の場合、被毛が短いことで皮膚の異常に気づきやすいともされています。
毛玉ができるかどうか
長毛種は毛玉ができやすく、短毛種は毛玉ができにくいです。短毛種の場合、毛玉は「できない」と言っても過言ではないと思います。
うちには長毛種であるポメラニアンと短毛種である柴犬ミックスがいますが、ポメラニアンは何度か毛玉ができてしまったことがあります。毛玉は毎日のブラッシングで防ぐことができますが、できてしまうとブラッシングでは取り除くことが難しいです。
ハサミを使って毛玉を切る必要があり、毛玉を切ろうとして愛犬の皮膚を傷つけてしまったという声も聞いたことがあります。また、トリミングの際に毛玉が見つかった場合、トリミング料金とは別に毛玉取りの料金が加算されることがほとんどです。
肉球の間にも長い被毛が…
肉球の間からも被毛が生えてきますが、フローリングなどで滑ってしまう大きな原因ですよね。長毛種の場合も短毛種の場合もフローリングなどで滑ってしまうことを予防するため、肉球の間から生えてくる被毛は短くカットしているという場合も多くありますが、室内で暮らす長毛種の場合は必須だと思います。
うちのポメラニアンも肉球の間から被毛が生えてきますし、定期的に短くカットしてあげなければ肉球が覆われて見えなくなるくらいです。
まとめ
うちには長毛種も短毛種もいますが、長毛だからお手入れが大変なわけでもなく、短毛だからお手入れが楽なわけでもありません。長毛だからこその悩み、短毛だからこその悩みもあります。
長毛だからこそ気を付けなければならないこと、短毛だからこそ気を付けなければならない事もあります。長毛であること短毛であることに関係なく、犬種によって注意しなければならないことに違いがあります。
改めて長毛種と短毛種の違いをいろいろと考えてみたのですが、実はそれほど大きな違いはないのではなないか?と感じました。個体差もありますし、その犬に合った適切な対応が必要なのではないでしょうか。