チワワの子犬をブリーダーで購入する方法
チワワは人気のある犬種なので、「ブリーダー」「ペットショップでの販売」「里親」といった様々な方法で家族に迎え入れることができます。チワワをブリーダーから購入する場合、まずはブリーダーとペットショップとの違いを理解した上で、飼い主さんは信頼できるブリーダーを見つけましょう。
チワワを扱うブリーダーは、東京都や大阪府といった大都市圏に集中している傾向がありますが、インターネットを活用すれば幅広い地域から簡単に探すことができます。
ブログなどを公開しているブリーダーであれば、子犬の出産状況を好きな時間に閲覧できる場合があります。問い合わせをする前に動画で子犬を選べるようになっており、時間に余裕のない方でもチワワの子犬を探すことが可能です。
ただし、ブリーダーによっては、高齢者の方や1人暮らしの家庭には譲らないなど、販売の規定を設けているケースもあるので事前に確認しましょう。
おすすめのチワワブリーダー
中村智子ブリーダー
中村智子さんは、チワワ専門ショーブリーダー「ONE WAY」のブリーダーです。東京都八王子市でブリーディングをしており、犬舎にいるのは全てチャンピオン血統の両親から産まれた健康でトラブルの少ない子犬です。
特別な犬舎は設けず、家庭の中で管理できる頭数のみを計画的に繁殖しています。「お顔の可愛い健全・健康な誰からも愛されるチワワ」をブリーディングのポリシーに掲げ、ハイクオリティなチワワの子犬たちを適正な価格で販売しています。
中村智子ブリーダーの子犬の平均価格は、20万~35万円くらいとなっています。
チワワ専門ブリーダー ONE WAY OFFICIAL BLOG
門脇千鶴ブリーダー
三重県四日市にある「ブランバーズ」の門脇千鶴さんはチワワの専門ブリーダーとして、世界に認められる健康で質の良いチワワのブリーディングに力をいれています。
「ブランバーズ」は40年以上の歴史があり、ワールドドッグショーで世界チャンピオンを3年連続受賞しています。門脇千鶴ブリーダーの子犬の価格は平均で20万~50万円くらいです。
松田園子ブリーダー
チワワ専門の犬舎「ファンシーチワワ館」は愛知県小牧市にあり、ロング・スムースのスタンダードなブリーディングを行っています。チワワたちは、松田園子ブリーダーの家族とともに生活しており、可愛い顔と飼いやすい穏やかな性格をした子犬が自慢です。
ブリーダーならではのお値打ち価格で、質の良い子犬たちを販売しています。松田園子ブリーダーの子犬の値段は20万円程度となります。
このようにチワワの子犬をブリーダーから直接迎え入れる場合、価格の平均は20万~30万円ほどが価格相場となっているようです。しかし、その中でも「犬種スタンダードに近い見た目」「人気の被毛」など様々な要因によって価格は変動します。
チワワの子犬の育て方の基本
子犬の性格や特徴を把握する
チワワは「好奇心旺盛で活発」「神経質」「飼い主さんに従順」「おとなしい」などの性格をしています。一方で、知らない人に対しては警戒心が強く、怖がりな一面があるため「よく吠える・唸る」といった行動を見せることがあります。
そのため、遊びや運動を取り入れながらも、しっかりとしつけを行い、飼い主さんと信頼関係を築くことが大切です。チワワの子犬を甘やかしすぎると、「暴れる」「わがまま」といった狂暴な性格になりやすので気をつけましょう。
チワワは手足が細く体が小さいながらも頭蓋骨や脳が発達しています。体高より体長がわずかに長く、立ち耳が特徴的な超小型犬です。
チワワの特徴的な丸い頭は「アップルヘッド」と言われ、頭蓋骨が完全に接合していないために、くぼんでしまっているチワワも存在します。こういったチワワの場合、頭の衝撃を防ぐためにも普段の遊び方には注意が必要です。
準備するべき犬用品
チワワの子犬を迎える前に準備しておきたいものを紹介します。
- ケージやベッド
- トイレ
- 爪切りや歯磨き
- 食器や水飲み
- おもちゃ
- 首輪やリード
- クレート
まずは、チワワの子犬が安心して過ごせるよう、居場所となるケージや犬用のベッドを用意してあげましょう。また、チワワを室内で飼う場合、最初の段階でトイレの位置を決め、そこで用を足すようしつけをしていくことをおすすめします。
食事の際に必要な食器類、お手入れ用品、遊びながらコミュニケーションがとれるようおもちゃなどが必要です。チワワの子犬を迎えてからすぐに使うものもあるので、その場で慌てないよう事前に準備しておきましょう。
体重推移を把握する
チワワの子犬の理想体重は、1.5~3kgの間がよいとされています。一方で、500g未満のチワワと3kg以上のチワワはスタンダード(犬種標準)とは認められなくなります。
ただしチワワの体重は個体差が大きいため、一概に3キログラム以上が肥満だとは言えないようです。そこで、チワワの体重推移をみてみましょう。
生後 | g(グラム) |
---|---|
生後40日 | 300g~400g程度 |
生後3カ月 | 650g前後 |
生後6カ月 | 1600g前後 |
生後9カ月 | 2200g前後 |
生後12カ月 | 2500g前後 |
飼い主さんは、チワワの平均的な体重推移や適正と言われる体重を参考にしながら、肥満にならないよう管理してあげることが大切です。肥満を防ぐことで、病気の進行や悪化の予防につながります。
換毛期は抜け毛を意識する
チワワの子犬の手入れは、「ロングコート」と「スムースコート」という被毛の種類で異なります。毎日のお手入れとして、ブラッシングで抜け毛を取り除いてあげましょう。その中でも、特に換毛期のチワワには念入りなブラッシングが必要です。
抜け毛を放置すると衛生的な問題だけでなく、被毛にツヤがなくなり皮膚病のリスクも高まります。換毛期でもこまめにブラッシングを行うことで、キレイな状態の被毛を保てるようにしましょう。
ロングコートのチワワは、まずスリッカーを使って抜けた毛を浮かせ、もつれ毛をほぐします。それから、コームやピンブラシで整えましょう。スムースコートのチワワは、ラバーブラシや獣毛ブラシを使用して行います。
チワワをブラッシングする際は、皮膚を傷つけないよう注意しながら、スキンシップをかねて優しくブラッシングしていきましょう。
室内環境を整える
体の小さなチワワは、暑さにも寒さにも弱い傾向があるため室内の温度管理をしっかり行う必要があります。1年を通して冷暖房を利用し、チワワの子犬が快適に過ごせる室温25℃前後を保つようにしましょう。
特に冬は自分の体温が保てず「低体温症」になりやすいため、犬用の洋服を着せるなどといった保温対策が必要です。さらに、ベットにはペット用のヒーターやブランケット、床暖を効果的に活用し、体が冷えないようにしましょう。
適度な運動をさせる
チワワの子犬の運動量そのものは、室内で遊ぶだけでも十分な量です。しかし、外の様々な刺激に慣れさせる社会経験を積ませるためにも、生活に散歩の時間を取り入れることをおすすめします。
散歩へ行く場合、外の気候のよい時期なら毎日20分程度の時間を目安に出かけましょう。また、冬は防寒対策をしっかり行い、頭をぶつけたり、ジャンプなどにより関節を痛めたりといった怪我をさせないよう注意してください。
飼い主さんは積極的に声掛けをしながら遊んであげることで、運動とコミュニケーションの両方を取ることができます。
部位ごとの手入れ
チワワの手入れは、ブラッシング以外にも「目の手入れ」「耳掃除」「歯磨き」「爪切り」があります。チワワは目の大きい犬種なため、涙の分泌量が多く、目やにが出やすい傾向にあります。
そのため、涙が原因となり毛が変色する「涙やけ」を防ぐためにもこまめに拭いてあげましょう。また、人間同様に耳や歯も汚れるので、週に1回の耳掃除と毎食後の歯磨きを取り入れましょう。子犬の時期から歯磨きを行った場合、比較的嫌がらずに歯磨きを習慣化させることができます。
さらに、爪を伸ばしっぱなしにしていると、チワワが自分の足を傷つけるなど、怪我の原因になるため週1回は切ることが大切です。その際、犬の爪は神経と血管が通っている部分を傷つけないよう、深爪に注意しましょう。
肛門腺絞り
肛門腺絞りは、チワワが自力で対処することができないお手入れです。犬には肛門の両脇に1つずつ、肛門腺から分泌される臭いの元を溜めておく袋「肛門嚢(こうもんのう)」があります。
ほとんどの犬は排便の際に自分で内容物を出すことができますが、子犬のチワワはできないため、飼い主さんが中の分泌物を定期的に絞ってあげなければいけません。チワワの肛門腺絞りは、多くても月1回程度がよいとされています。
目安としては、チワワがお尻を気にしたりお尻をひきずったりしたときは肛門腺が溜まっていることが多いので絞り出してあげましょう。しかし、慣れずに傷をつけてしまうなどの心配がある飼い主さんは、トリマーや獣医師さんにお願いした方がよいでしょう。
チワワの子犬に覚えさせるしつけ
チワワは頭がよく物覚えが早いので、比較的しつけのしやすい犬種だと言われています。しかし、可愛い見た目から甘やかしてしまうと、子犬はわがままになり、吠え癖や噛み癖といった問題行動を取るようになるので注意が必要です。飼い主さんは毅然とした態度でしつけに取り組みましょう。
社会経験を積ませる
生後3カ月頃の子犬は「社会化期」と言われており、人間との関わりを学ぶために重要な時期とされています。チワワが様々なことを経験できるこの時期に、飼い主さんとの信頼関係をしっかりと築いた上で、たくさんの経験を積ませてあげることが大切です。
この時期に十分な経験を積むことができなかった犬は、不安行動から鳴き声が気になる吠え癖の可能性が高まります。子犬の頃から慣れないものに慣れさせるため、積極的に家族以外の人間や物、音を聞かせるなど「警戒しなくても大丈夫」ということを学習させましょう。
また、小さな子犬を迎え入れた場合、飼い主さんに対して甘噛みをするようになります。こういった甘噛みの段階で、飼い主さんがしっかりと「手は噛んではいけない」ことをしつけることで噛み癖をつけさせないようにすることが重要です。
トイレトレーニング
トイレのしつけは、家にチワワを迎え入れてから一番初めに教えるしつけです。しかし、犬にトイレを教えるのは難しい場合があり、教え方を失敗してしまう飼い主さんが多くみられます。
このようにトイレの失敗が習慣化すると、治すことができなくなるので注意が必要です。「トイレのタイミングを決める」「トイレの場所を覚えさせる」などの方法を取り入れながら、子犬がトイレに成功したらたくさん褒めるを繰り返し、最初の頃にしっかりとトイレを覚えさせましょう。
子犬のチワワと暮らす上での注意点
チワワは体が小さいですが、極端に病気にかかりやすいというわけではありません。しかし、以下のようなかかりやすい病気や健康状態には注意が必要です。
- 知覚障害や運動障害、斜視、麻痺などの症状を表す「水頭症」
- 膝の皿の病気「膝蓋骨脱臼」
- 排尿に時間がかかり尿に血が混じる「尿路結石症」
- 呼吸困難やチアノーゼ、咳が起こる「気管虚脱」
- 「僧帽弁閉鎖不全症」
- 目やにが増える「角膜炎」
上記以外にも、子犬期のチワワがくしゃみをしていたら、ウイルスや細菌に感染している可能性があります。生後3カ月前後の子犬のチワワは免疫が低いため、くしゃみとあわせて食欲不振や鼻水といった症状が出ている場合には早めに病院を受診した方がよいでしょう。
まとめ
チワワの子犬を購入するときは、信頼できるブリーダーをみつけ時間をかけて慎重に選ぶことが大切です。飼い主さんは下調べをしっかり行い、なつきやすく育てやすいチワワを選ぶとよいでしょう。
また、チワワは生まれながらに体の弱い傾向が大きい犬種です。そのため、できるだけ長く一緒に過ごせるような、健康状態のよいパートナーを選べると良いですね。