散歩が嫌いな犬は行かなくていい?嫌がる理由や克服方法を解説

散歩が嫌いな犬は行かなくていい?嫌がる理由や克服方法を解説

犬といえば「お散歩」と聞くだけではしゃいで外に行こうとする…といったイメージを持っている人は少なくありません。しかし中にはお散歩に強い抵抗を示したり、すぐに帰ろうとしてしまう犬も。それは一体なぜなのでしょうか?

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記事の監修

犬の気持ちは行動に現れる。知っていますか?犬が顔を左に向けた時にはストレスを受けている可能性があることを。犬は様々な方法で人に気持ちや考えを伝えているのです。それを受け止めてアドバイスとして活かすことを仕事としております。様々な専門の知識と20,000時間以上の教育実績があなたとその愛犬の生活を助けて豊かに導きます。

散歩嫌いな犬の気持ちを理解しよう!

遠くを見る白×茶の犬(赤背景)

犬というとやはり外で走り回ることやお散歩が大好き、というイメージを持っている人が多いと思います。

しかし、犬を飼い始めて予防接種などさまざまな準備が整い、いざお散歩へ!と思ったら全く外に行きたがらない、散歩を嫌がるという困った状態になることも。そう、中にはお散歩が嫌いな犬がいるのです。

ではお散歩嫌いな犬の場合、お散歩に行かなくていいのか?というと答えはもちろんノーです。

後ほど詳しく解説しますが、健康上の理由がある場合を除いて、どんな犬も基本的には毎日のお散歩が必須。ですから、お散歩嫌いの犬はそれを克服して楽しめるようにしてあげなくてはなりません。

そのためには「うちの子お散歩嫌いだから…」とあきらめるのではなく、「何が嫌なのか?」ということをしっかりと考えて犬の気持ちを理解し、それを解決することが大切です。

犬が散歩を嫌がる理由

歩きたがらないブルテリア

過去にお散歩で怖い思いをしたことがある

犬がお散歩嫌いになる原因として多いのが、飼い主の知らないうちに何らかの怖い思いをしてしまっているということです。

お散歩中に花火や爆竹など大きな音が鳴ってびっくりしたり、他の犬に吠えられて嫌な思いをしたり…。この場合は散歩に出ても特定の道を避けたり、決まった場所に行くことを嫌がったりすることもあります。

また、お散歩に出始めたばかりの子犬の場合は「わからないから怖い」という未知の世界に対する漠然とした恐怖心を持っていることもあります。

監修ドッグトレーナーによる補足

多くの子犬は、慣れ親しんだ場所以外は警戒します。「散歩で歩かない」は、警戒しているということ。

お散歩デビューしたての子犬は、抱っこして散歩することから始めてあげるといいでしょう。

体の痛みなどの身体的な不快感がある

体のどこかが痛い、つらいという理由からお散歩を嫌がることがあります。特に肥満で体を動かすこと自体がつらい、足腰などの関節が痛む、足裏に傷があるなどということが多く見られます。

お散歩を嫌がっている時は、足や腰などを中心に全身を見たり触ったりしてしっかりとチェックしてあげましょう。また、シニア犬の場合はどうしても体に負担を感じることが多いので散歩の時間やコースなどを見直して無理をさせすぎないように注意しましょう。

監修ドッグトレーナーによる補足

体調の変化は、月齢や季節の変わり目などに大きく影響し変化することがあります。

とくに子犬やシニア犬などは、昨日まで体調が良くても今日になったら急に体調を崩してしまうことも少なくありません。体調不良が続くようであれば、獣医師に相談してみてください。

首輪やリードが苦手

特に子犬のお散歩嫌いに多いのですが、首輪やリードをつけられること自体やそれによって動きを制限されることを嫌がることがあります。

この場合は、まず家の中で首輪やリードをつけられること自体に慣らしておくようにしましょう。

飼い主に甘えている

犬が散歩を拒否する場合、これは飼い主への甘えが原因となっていることがあります。

散歩を拒否したことで、抱っこをしてくれる、おやつを与えてもらえるなど、犬にとって良いことに繋がると認識した場合に起こる可能性があるのです。

そのため、こういったことが原因になっている場合は本当に甘えているのか、それとも他の原因があるのか確認してみるといいでしょう。おやつを与えたりして、その行動を拒否するようなことがあれば原因が違う可能性も考えられます。

監修ドッグトレーナーによる補足

飼い主と家の中でゴロゴロしたいと考えているのかもしれません。

「しんどくも無いけど何となく家にいたい、面倒くさい」だから散歩に行かなくても良いように飼い主に甘えてえている。犬にも腰が重い子がいるのですね。

犬に散歩をさせた方がいい理由

リードをくわえて伏せるジャックラッセル

運動不足解消や健康維持のため

大半の時間を家の中で過ごす犬にとってお散歩は貴重な運動の時間でもあります。日本の住環境ではどうしても犬が十分な運動をするだけのスペースを家や庭などに確保することはむずかしいと思います。

マンション住まいの場合は、騒音の問題などから走ること自体を制限していることもあると思います。人間に適度な運動が必要なように、犬にとっても毎日の適度な運動が大切です。

肥満予防や体力アップ、筋力の維持など健康的な体づくりのためにお散歩は欠かすことが出来ません。

気分転換やストレス解消になる

屋内で生活をしていると、どうしても受ける刺激が少ないことからストレスが生じやすくなります。そんなときに外に行って、散歩をすることが心身のリフレッシュに必要不可欠です。

多彩な風景、新鮮な香り、自然光など、外でしか味わうことができない刺激を受けることでストレス解消などに繋がります。

監修ドッグトレーナーによる補足

色々な匂いや景色、足の裏に伝わる感触など、散歩ではたくさんの刺激に触れることができます。

犬も自然の植物や好きな匂いを嗅ぐことで幸せを感じ、興味がある物を見たり触ったりすることでストレス軽減や心が満たされます。

社会化のトレーニングになる

身体的な健康だけでなく、社会性を身につけたり精神的な充実感を得るためにもお散歩はとても重要な役割を果たします。

外に出て他の犬や人に出会ったり、見知らぬものに触れ合ったり、家の中だけでは感じられない充足感をお散歩では得ることが出来るでしょう。

さまざまな場所で多くの経験をした犬は、精神的に安定し自信を持つことが出来るため家の中にいる時も落ち着いて過ごすことが出来るのです。

いたずらや吠えの問題などに悩まされている時、お散歩の質や量を変えることで問題が解決することも少なくありません。

犬との信頼関係が深まる

散歩は、犬と飼い主の絆を深めるための重要な時間の1つです。この時間を利用して外で共に活動し、コミュニケーションを取ることで、犬との信頼関係をより一層深めることができるでしょう。

信頼関係が深まることで、しつけがスムーズに進行するなど、様々な良い影響が生まれます。

監修ドッグトレーナーによる補足

散歩は、飼い主と犬が必ずペアになって行動します。

一緒に同じことをする、そして一緒に楽しい経験を共有することにより、犬との信頼関係が深まっていきます。

犬の散歩嫌いを克服する方法

芝生の上で笑顔の柴犬

愛犬のお散歩嫌いに悩んでいる時は、初めて愛犬を外に連れ出す時の気持ちに戻ってみましょう。何をしたら喜ぶのか、何に不安を感じるのか、愛犬の様子をしっかりと観察してその気持ちを理解出来るよう努力してみましょう。

そしてお散歩の時間やコースなどを変えるなど可能な範囲で工夫をこらして愛犬のお散歩嫌いの理由を特定しそれを取り除いたり、克服してあげるようにするといいでしょう。

そうして苦手なものを克服することは愛犬自身にとっても貴重な経験となり、精神的にも大きく成長するきっかけとなります。中には愛犬の散歩嫌いに甘んじてお散歩に行かなくなってしまったり、お散歩をさぼる理由にしてしまう人もいます。

ですがお散歩は運動という点においても精神的な満足感という点においても他には変えがたいもの。お散歩の楽しさ、魅力を愛犬と共に分かち合えるように少しずつでも外に出てみてはいかがでしょうか?

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