犬を飼ったら必ずやらなければいけない8つのこと

犬を飼ったら必ずやらなければいけない8つのこと

犬を飼うことはかけがえのない経験になりますが、簡単なことではありません。犬を飼ったら、飼い主としてやるべきことがたくさんあって大変です。初めて犬を飼う人であれば、なおさらそう感じるでしょう。では、犬の飼い主がやるべきこととはどのようなことなのでしょうか?この記事では、犬を飼ったら必ずやらなければいけないことについてご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬を飼ったらやるべきことがたくさんあります

To Do List

自分の周りに犬を飼っている人がたくさんいると、犬は誰でも簡単に飼えるように思えるかもしれません。しかし、犬を育てることは命を育てることですから、飼い主さんは大きな責任を負うことになります。

そしてその責任を果たすために、飼い主としてやらなければいけないことが沢山あり、中には法律で義務づけられていることもあります。そう、犬を飼うのは大変なことなのです。

飼い主さんがやるべきことを怠ると罰則を受けたり、愛犬の健康を損なってしまったり、周囲の人たちに迷惑をかけてしまうこともあります。

飼い主さんがやるべきことは山のようにあるのですが、中でも犬を飼ったら必ずやらなければいけないことを8つご紹介していきます。

①かかりつけ医を見つける

獣医師と犬

かかりつけ医がいると、愛犬の体質や病歴などをよく知った上で対処してもらえます。また、ワクチン接種の日程や去勢・避妊手術、食事に関することなどを気軽に相談することもできます。

愛犬が健康に過ごすために、信頼できるかかりつけ医を見つけておくことはとても大事なのです。

気になる動物病院があったら、健康診断やワクチン接種などという機会を作って訪れてみて、納得のいくかかりつけ医を見つけましょう。

一刻を争う容態になったときや、かかりつけ医が休診のときに備えて、かかりつけ医のほかに救急病院も押さえておくと安心です。

②ワクチン接種

注射器と犬

ワクチン接種には、致死率が高い病気や感染力が強い病気などを防ぐ効果があります。愛犬を怖い病気から守るために、ワクチン接種は必要です。決められたタイミングで適切に接種させましょう。

狂犬病予防ワクチンは年1回の接種が法律で義務づけられたワクチンですので、必ず接種させなくてはいけません。混合ワクチンは義務ではありませんが、愛犬の健康のために接種することをおすすめします。

混合ワクチンは、予防できる病気の数によって11種まであります。犬が暮らす環境やライフスタイルなどによって予防すべき病気が異なりますので、何種のワクチンを接種するかは獣医師と相談して決めましょう。

③畜犬登録

タグのついた首輪

生後91日以上の犬を飼い始いめたら、飼い始めてから(生後90日以内の犬の場合は、生後90日を経過してから)30日以内に居住している市区町村に畜犬登録が必要です。

これは犬の住民登録のようなもので、1頭の犬につき生涯1回の登録が「狂犬病予防法」で義務づけられています。畜犬登録をすると鑑札が交付されます。

この鑑札と、狂犬病予防ワクチンを接種した際に交付される注射済票を犬の首輪などに装着することも義務づけられています。

また、所有者の住所や氏名、犬の所在地、所有者の変更があったとき、犬が死亡したときは、30日以内に犬の所在地を所轄する市区町村に届ける必要があります。

④ノミ・ダニの寄生、フィラリア症の予防

予防薬をつけてもらう犬

ノミ・ダニが犬に寄生すると、皮膚にかゆみが出たり皮膚炎を起こしたります。マダニはかゆみは少ないものの、病原体を媒介したり、寄生した数が多いと貧血症状が見られたりすることもあります。

フィラリア症は、フィラリア(犬糸条虫)に感染した蚊に吸血されることで感染する病気です。フィラリアの成虫は心臓に寄生するため、心臓の機能が低下します。重症化すると、肺水腫や心不全を併発し、命を落とすこともある怖い病気です。

ノミ・ダニの寄生やフィラリア症は、定期的な予防薬の投与で防げます。愛犬を守るため、忘れずに投与してあげましょう。

ノミ・ダニの寄生、フィラリア症の予防薬は、首に垂らすスポットタイプ、錠剤タイプ、おやつタイプなどがあります。定期的な予防薬の投与に加えて、外出の際は犬用の虫よけスプレーを使えばより強力にノミ、ダニ、蚊から愛犬を守ることができるでしょう。

特にノミは冬であっても室内が暖かいと活動していることもあるため、1年を通して予防薬を投与するのが理想的です。

フィラリア症の予防薬は蚊の活動時期に合わせて投与するので、暖かくなってくる4月中旬~5月ごろから投与を開始し、11~12月ごろに投与を終了することが多いですが、住んでいる地域によって投与時期が異なるので獣医師と相談を。

⑤散歩

散歩をする犬

散歩の目的は、運動不足解消だけではありません。ストレス解消や脳の活性化にもつながるため、ドクターストップがかかっているなど特別な事情がないのであれば、散歩はどの犬にも必要です。面倒に感じることもあるかもしれませんが、愛犬が心身ともに健康であるためにも散歩へ連れて行ってあげましょう。

必要な散歩量は犬の体格や犬種によって異なりますが、大型犬は朝夕各1時間、中型犬は朝夕各30~40分、小型犬は朝夕各15 ~30分が大体の目安となります。散歩から帰ってきてしばらくしたら、うとうと眠り出すぐらいがちょうどよい散歩量です。

愛犬の散歩の際には必ずリードをつけ、排泄をしたらうんちは持ち帰り、おしっこはペットボトルに入れた水で流すなどきちんと後始末をしましょう。

また、なるべく散歩の前に排泄を済ませるようにし、公共の場所やよそのお宅の周辺など、他人が不快になるような場所での排泄は避けるようにすることも大切です。

⑥しつけ

フセをする犬たち

愛犬にしつけを行うことと、どんな状況においても飼い主さんの指示に従えるようにすることはとても大切なことです。飼い主さんが愛犬にしっかりしつけを行うことで、周りに迷惑をかけることを未然に防いだり、愛犬を危険から守ったりすることができます。

また、飼い主さんが病気や事故などやむを得ない事情で愛犬と暮らすのが難しくなった際、しっかりしつけができてれば新しい飼い主を見つけやすくもなるでしょう。

⑦どこでも触れるようにする

仰向けの犬

愛犬が体に触られるのを嫌がって暴れたりすると、日頃のお手入れや健康チェックを行うことができません。お手入れをラクにするためにも、病気やケガを早期発見するためにも、お腹、お尻、しっぽ、足、耳、口など体のどこでも触れるようにする必要があります。子犬のうちから体に触られることに慣らしましょう。

⑧社会化

サモエドとポメラニアン

社会化とは、さまざまな刺激(いろいろな人や犬、世の中のいろいろな物や音など)に慣れさせ、社会性を養うことです。警戒心よりも好奇心の方が勝る約3~4カ月齢までが社会化に最適な時期と言われています。

この時期にたくさんの人や犬に会わせたり、世の中のいろいろな物や音に慣らしていったりすることで、むやみに吠えない落ち着いた犬に育てることができます。

逆に、この時期に家の中に引きこもっていると、見知らぬ人や犬、見慣れない物、聞き慣れない音に過剰に反応してすぐに吠える臆病な犬になってしまう可能性があります。

まとめ

犬を飼ったら必ずやらなければいけないことを8つピックアップしてご紹介しました。犬を飼うからには飼い主の責任として、やるべきことは怠らないようにしましょう。

特に、畜犬登録、狂犬病予防ワクチンの接種、鑑札・注射済票の装着を怠ると、狂犬病予防法違反となり、20万円以下の罰金の対象となるので注意してくださいね。

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