基本的に犬はリードをつける
公園や道などでノーリードの犬を見かけたことはありますか?犬は基本的にリードをつけて散歩や移動をしなければなりません。
しかし飼い主さんがリードをつけずに歩いているのをたまに見かけます。こういった行動は他の方の迷惑になるだけではなく、犬自身を危険な目に合わせる可能性があります。
また各地方自治体の条例違反になってしまうこともあるので、ノーリードは基本的にしないほうが良いでしょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
条例違反になることも……
条例とは?
条例とは各地方自治体が定めているルールのことです。各地方自治体によって内容が若干違うので、自分が住んでいる場所の条例を確認しておくと良いでしょう。
条例は各自治体のWebサイトや市町村役場などで確認することができます。
ノーリードが禁止されている場合
リードをつけないことは地域によっては条例違反になることがあります。例えば東京都の条例では以下のように書かれています。
(一) 犬を逸走させないため、犬をさく、おりその他囲いの中で、又は人の生命若しくは身体に危害を加えるおそれのない場所において固定した物に綱若しくは鎖で確実につないで、飼養又は保管をすること。ただし、次のイからニまでのいずれかに該当する場合は、この限りでない。
(イ) 警察犬、盲導犬等をその目的のために使用する場合
(ロ) 犬を制御できる者が、人の生命、身体及び財産に対する侵害のおそれのない場所並びに方法で犬を訓練する場合
(ハ) 犬を制御できる者が、犬を綱、鎖等で確実に保持して、移動させ、又は運動させる場合
(ニ) その他逸走又は人の生命、身体及び財産に対する侵害のおそれのない場合で、東京都規則(以下「規則」という。)で定めるとき。
(東京都動物の愛護及び管理に関する条例:http://www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki_honbun/g1013637001.html)」
犬を飼っている場合、犬が逃げ出さないようにしなくてはなりません。
そのため檻や柵などで囲ったり、固定した物に鎖でつないだりして飼うことになっています。
そしてそれ以外の場合では
- 犬を制御できる者が、人の生命、身体及び財産に対する侵害のおそれのない場所並びに方法で犬を訓練する場合
- 犬を制御できる者が、犬を綱、鎖等で確実に保持して、移動させ、又は運動させる場合
となっています。
ひとつ目の文は公園ではなく、ドッグランや犬の訓練場のことを指しています。またふたつ目の文は散歩や運動などをさせる場合のことです。
この条例を曲解して「公園ならリードを外してもOK」という飼い主さんもいますが、それは基本的にNGなので勘違いしないようにしてください。もし判断に迷ったり、本当にNGなのか確認したい場合は各自治体の市町村役場に問い合わせてみてください。
考えられる危険性
事故に遭う
犬は元々走り回るのが大好きです。普段リードをつけていておとなしい犬でも、自由に走り回れることが嬉しくてテンションが上がり、周りを見ずに道路に飛び出してしまうかもしれません。
車にひかれたり、自転車にぶつかったりしたら大変です。犬が怪我をしてしまってからは遅いのです。
逃げ出す
いつもはきちんと飼い主さんの言うことを聞き、逃げ出したりせずちゃんとそばにいる犬もたくさんいますよね。
しかし突然のクラクションや落雷などの大きな音にパニックになり逃げ出してしまう可能性があります。そのときリードをつけていなかったらどうでしょう?
無我夢中で走ってしまうため、どこから来たのかわからなくなりそのまま迷子になることもあります。音だけではなく他の犬や人にびっくりして逃げ出してしまう犬もいます。
うちのこは絶対に逃げないと思っていても、いつ何があるかわかりません。
他の犬や人の迷惑になる
飼い主さんにとっては可愛い愛犬かもしれませんが、他の人や犬にとってもそうとは限りません。犬嫌いの人や苦手な人にとってノーリードであることは迷惑になります。
そういった人たちが犬を避けていたとしても、犬の方から寄っていく可能性もあります。愛犬が他人や他の犬を傷つけてしまう可能性がないとは言い切れません。
喧嘩したり怪我をさせたりすることで、ひどい場合には裁判にまで発展することがあります。特に公園では子供が遊んでいたりするため危険です。自分たちだけが良い、楽しい、ではなく周りのことも考えてみましょう。
まとめ
公園でリードを外すのはとても危険な行為です。リードを外すこと自体ではなく、リードを外した結果起こるであろうことが危険なのです。
いくら広くて人がいない公園であっても、道に飛び出したり、人がきたりする可能性がありますよね。公園で遊ばせるならリードをつけて一緒に走ったり、伸縮性のリードをつけてボール遊びなどをすると良いかもしれませんね。
きちんとリードをつけて、飼い主さんも犬も、周りの人や犬も楽しく過ごせるようにしましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
リードは自分の愛犬を助ける道具にもなります。道へ飛び出そうとするのを制止する、襲い掛かってくる犬から逃げるために引き寄せる。
リードは拘束するだけの道具ではなく、助ける道具にも使えることを知り、実践出来るようにしておきましょう。